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坂口安吾

検索結果400件中91件から135件までを表示
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  • タイトル: わが工夫せるオジヤ
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  私は今から二ヶ月ほど前に胃から黒い血をはいた。 時しも天下は追放解除旋風で多量のアルコールが旋風のエネルギーと化しつつあった時で、私はその旋風には深い関係はなかったが、新聞小説を書きあげて、その解放によって若干の小旋風と化する喜びにひたった。 その結果が、人間に幾つもあるわけではな......
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  • タイトル: 新春・日本の空を飛ぶ
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  元旦正午、DC四型四発機は滑走路を走りだした。 ニコニコと親切な米人のエアガールが外套を預る。 真冬の四千メートルの高空を二〇度の適温で旅行させてくれる。 落下傘や酸素吸入器など前世紀的なものはここには存在しない。 爆音も有って無きが如く、普通に会話ができるのは流石である。  ...
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  • タイトル: 月日の話
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  歳末にコヨミをもらってページをくりつゝ新しい年を考える。  今月の歴史というところを読むと、異様な気がするのである。 このことは一般の人々は気付かないことで、それが普通なのだが、小説家、特に歴史小説を書いている私などから見ると、大変奇妙に思われることが多い。  たとえば、義士....
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  • タイトル: 土の中からの話
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  私は子供のとき新聞紙をまたいで親父に叱られた。 尊い人の写真なども載るものだから、と親父の理窟であるが、親父自身さう思ひこんでゐたにしても実際はさうではないので、私の親父は商売が新聞記者なのだから、新聞紙にも自分のいのちを感じてゐたに相違ない。 誰しも自分の商売に就てはさうなので、......
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  • タイトル: 露の答
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要: ぬばたまのなにかと人の問ひしとき露とこたへて消なましものを  その一  加茂五郎兵衛の加茂は古い姓です。 加茂の地名や賀茂神社など諸国に見られ、之は上古に於ける加茂族の分布を示すもので、神代の頃加茂族なる一部族があり、後世諸国に分散定住し祖神を祀つて賀茂神社と称... ...
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  • タイトル: 予告殺人事件
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  敵は中小都市の予告爆撃といふものをやりだしたが、これはつまり予告殺人事件と同じ性質のものだと思はれる。 予告殺人事件といへば概して復讐などの場合、たゞ殺しては面白くないといふので予告を与へ、恐怖混乱せしめ苦痛を多くして満足しようといふ悪質残忍なものである。  尤も、予告すること......
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  • タイトル: 歴史と現実
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  以前新井白石の「西洋紀聞」によつてシドチの潜入に就て小説を書いたとき、屋久島はどんな島かしらと考へた。 切支丹の事蹟を辿つて天草までは行つたが、屋久島は行かなかつた。 幸ひこの小説は島の風物を叙述する必要がなかつたので史料の記事だけで間に合つたが、後日、深田久弥氏の屋久島旅行記を読......
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  • タイトル: 鉄砲
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  天文十二年八月二十五日(四百一年前)乗員百余名をのせた支那船が種子ヶ島に漂着した。 言葉は通じなかつたが、五峯といふ明の儒生が乗つてゐて筆談を交すことができた。 ところが、船中に特に異様な二名の人物がゐる。 一人をフランシスコ、他をダ・モータと云ひ、ポルトガルの商人で、この両名が各自....
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  • タイトル: 黒田如水
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要: 小田原陣 一  天正十八年真夏のひざかりであつた。 小田原は北条征伐の最中で、秀吉二十六万の大軍が箱根足柄の山、相模の平野、海上一面に包囲陣をしいてゐる。 その徳川陣屋で、家康と黒田如水が会談した。 この二人が顔を合せたのはこの日が始まり。 いはゞ豊臣家滅亡の楔が一本打たれ...
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  • タイトル: 諦らめアネゴ
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  岡本綺堂「相馬の金さん」僕はこの有名な舞台を見たことがなく、読んだのだけれども、一場面が記憶に残つてゐる。 芝居の一番終りのところで、金さんが上野の戦争に参加して刀をふりまはしたけれども一向に効なく敗戦、金さんは山から逃げだしてくる。 金さんの恋人に常盤津だか何かの師匠があつて、金......
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  • タイトル: 二十一
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  そのころ二十一であつた。 僕は坊主になるつもりで、睡眠は一日に四時間ときめ、十時にねて、午前二時には必ず起きて、ねむたい時は井戸端で水をかぶつた。 冬でもかぶり、忽ち発熱三十九度、馬鹿らしい話だが、大マジメで、ネヂ鉢巻甲斐々々しく、熱にうなり、パーリ語の三帰文といふものを唱へ、読書......
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  • タイトル: 巻頭随筆
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要: 巻頭随筆 坂口安吾  山本元帥の戦死とアッツ島の玉砕と悲報つづいてあり、国の興亡を担ふ者あに軍人のみならんや、一億総力をあげて国難に赴くときになつた。  飛行機が足りなければ、どんな犠牲を忍んでも飛行機をつくらねばならぬ。 船が足りなければ船を、戦車が足りなければ戦車を、......
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  • タイトル: 伝統の無産者
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要: 伝統の無産者 坂口安吾  フランスは巴里の保存のために祖国の運命を賭けたといふ。 これは多分この大戦の伝説の一つであらうけれども、戦争近しといふ声をきくやルーヴル博物館の美術品を真つ先に隠匿した彼等は、伝統の遺産を受継ぐことは知つてゐたが、伝統を生む者が又彼等自身でもあるこ... ...
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  • タイトル: 講談先生
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  僕は天性模倣癖旺盛で、忽ち人の感化を受けてしまふ。 だから、人の影響はのべつ受けてばかりゐて、数へあげればキリがない。 けれども、この人には負けたくない、といふやうな敵意を持つ場合もあるもので、「この人の作品を読むと惹きこまれるから、もう読むまいと決心するやうなこともあつた。 これが....
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  • タイトル: 五月の詩
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  昔、武士が三四人集つた話の席で、首をはねられて、首が胴を放れてから歩くことが出来るかどうか、といふ話がでた。 先づ歩くことは出来ないだらうと外の者が言ひ合つてゐるのに、たつた一人、いや、歩くことが出来る、と頑張つた男がある。 議論の果、ぢや、実際出来るかどうかやつてみようといふこと......
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  • タイトル: 文学と国民生活
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  パヂェスの「日本切支丹宗門史」だとか「鮮血遺書」のやうなものを読んでゐると、切支丹の夥しい殉教に感動せざるを得ないけれども、又、他面に、何か濁つたものを感じ、反撥を覚えずにゐられなくなるのである。  当時は切支丹の殉教の心得に関する印刷物があつたさうで、切支丹達はそれを熟読し... ...
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  • タイトル: 剣術の極意を語る
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  僕は剣術を全然知らない。 生れて以来、竹刀を手に持つたことがたつた一度しかないのである。  中学の時、剣術と柔道とゞちらか選んで習ふ必要があつたが、僕は柔道を選んだ。 人にポカ/\頭を殴られるのは気がすゝまなかつたのだ。 ところが後になつて、学校の規則が変つて、剣道も柔道もどつち...
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  • タイトル: 今日の感想
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要: 今日の感想 坂口安吾  先頃、文芸銃後運動の講演会か何かゞあつて、壇上の諸家が期せずして一人も文学を語らなかつたといふので、この事実に非常に感動した文章を書いてゐた作家があつたけれども、僕にはどうも不思議な気持がするばかりで腑に落ちないこと夥しい。 文学が直接戦争の役に立た... ...
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  • タイトル: 居酒屋の聖人
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  我孫子から利根川をひとつ越すと、こゝはもう茨城県で、上野から五十六分しかかゝらぬのだが、取手といふ町がある。 昔は利根川の渡しがあつて、水戸様の御本陣など残つてゐる宿場町だが、今は御大師の参詣人と鮒釣りの人以外には衆人の立寄らぬ所である。  この町では酒屋が居酒屋で、コップ酒を......
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  • タイトル: 甘口辛口
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  日本文学の確立といふことは戦争半世紀以前から主要なる問題であつた。 近代日本文学の混乱低迷は輸入文学の上に日本的なるものを確立するための苦闘の結果であるとも云へる。 それは政治や経済がその領域で日本的性格を必要とし問題としたよりも遥かに深刻で、作家はそこに血肉を賭けてゐたと言ふこと......
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  • タイトル: 真珠
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  十二月八日以来の三ヶ月のあひだ、日本で最も話題となり、人々の知りたがつてゐたことの一つは、あなた方のことであつた。  あなた方は九人であつた。 あなた方は命令を受けたのではなかつた。 あなた方の数名が自ら発案、進言して、司令長官の容れる所となつたのださうだ。 それからの数ヶ月、あ...
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  • タイトル: 外来語是非
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  先日ある新聞にラジオだのアナウンサーだのといふ外来語を使用するのは怪しからんと論じてゐる人があつた。 皇軍破竹の進撃に付随して、このやうな景気の良い議論が方々を賑はし始めてゐるけれども、尤もらしく見えて、実際は危険な行き過ぎである。  皇軍の偉大な戦果に比べれば、まだ我々の文化......
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  • タイトル: たゞの文学
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  歴史文学とはどういふものだか、さて、改めて考へてみたら、僕は今まで、さういふことに就て一向に考へてみたことがなかつたことに気がついた。 歴史に取材した小説を書いたことはあつたけれども、その時でも、特に歴史文学といふ特別な意識で多少でも頭を悩した覚えが一向にない。 「イノチガケ」を書......
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  • タイトル: 文章のカラダマ
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  一月二日発表のハワイ襲撃の指揮官○○中佐の談話は、文章を職業にする者から見て、ひとり同胞のみならず全世界の鶴首を満足せしめるに充分の文章力が具はつてをり、敬服に堪へぬものがあつた。  あの文章は、そのまゝ如何なる国語に飜訳しても通用し、恐らく各国人の待望を満足せしめるに相違な... ...
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  • タイトル: 孤独閑談
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  食堂の二階には僕の外にノンビリさんと称ばれる失業中の洋服職人が泊つてをり、心臓と脚気が悪くて年中額に脂汗を浮かべ、下宿料の催促を受けて「自殺したうなつた」かう呟きながら階段を降りたり上つたりしてゐたが、食堂の娘の家出に就て、女学校の四年生に弁当の配達をさせるのがいけないのだ、と... ...
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  • タイトル: 古都
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  一  京都に住もうと思つたのは、京都といふ町に特に意味があるためではなかつた。 東京にゐることが、たゞ、やりきれなくなつたのだ。 住みなれた下宿の一室にゐることも厭で、鵜殿新一の家へ書きかけの小説を持込み、そこで仕事をつゞけたりしてゐた。 京都へ行かうと思つたのは、... ...
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  • タイトル: 日本の詩人
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要: 日本の詩人 坂口安吾  碁の専門家は十四五歳で初段になるのが普通ださうだ。 二十四五歳で高段者、準名人にもなつてしまふ。 それから後は衰へる一方だといふから、力士や野球の選手と同じやうなものらしい。 その道の天才がなければ大成しがたいものではあらうが、能だとか浄瑠璃だとか、人形....
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  • タイトル: 新作いろは加留多
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  いろは加留多には「ン」がない。 多分ンで始まる言葉がないからだらう。 ところが、四五年前、ンで始まる金言を発見したから、ついでに「いろは加留多」を作らうかと思つた。 そのうちに忘れてしまつたけれども、又、正月が近づいたから、思ひだした。 ンの金言を発見した次第は、次のやうなものである...
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  • タイトル: ラムネ氏のこと
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  上  小林秀雄と島木健作が小田原へ鮎釣りに来て、三好達治の家で鮎を肴に食事のうち、談たま/\ラムネに及んで、ラムネの玉がチョロ/\と吹きあげられて蓋になるのを発明した奴が、あれ一つ発明したゞけで往生を遂げてしまつたとすれば、をかしな奴だと小林が言ふ。  する... (本...
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  • タイトル: 島原の乱雑記
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  一 三万七千人  島原の乱で三万七千の農民が死んだ。 三万四千は戦死し、生き残つた三千名の女と子供が、落城の翌日から三日間にわたつて斬首された。 みんな喜んで死んだ。 喜んで死ぬとは異様であるが、討伐の上使、松平伊豆守の息子、甲斐守輝綱(当時十八歳)の日記に、さう書いてある......
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  • タイトル: 波子
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  一 「死花」といふ言葉がある。 美しい日本語のひとつである。 伝蔵自身が、さう言ふ。 さうして、伝蔵が、死花を咲かせるなどと言ひだしたのは、波子の嫁入り話と前後してゐた。  五十をいくつも越してゐない年であるから、まだ、死花には早やすぎる。 けれども、芝居もどきの表......
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  • タイトル: 文学のふるさと
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  シャルヽ・ペローの童話に「赤頭巾」といふ名高い話があります。 既に御存知とは思ひますが、荒筋を申上げますと、赤い頭巾をかぶつてゐるので赤頭巾と呼ばれてゐた可愛い少女が、いつものやうに森のお婆さんを訪ねて行くと、狼がお婆さんに化けてゐて、赤頭巾をムシャ/\食べてしまつた、といふ話で... ...
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  • タイトル: 島原一揆異聞
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  (上)  島原の乱に就て、幕府方の文献はかなり多く残つてゐる。 島原藩士北川重喜の「原城紀事」は最も有名であり、この外に城攻めの上使松平伊豆守の子甲斐守輝綱の「島原天草日記」を始め諸藩に記録が残つてゐるが、いづれも城攻めの側の記録であつて、一揆側の記録といふもの... (本...
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  • タイトル: 作家論について
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  僕の小説によらず、感想によらず、自分を表現する以外に、又、自分の思ふことを人に通じようとする以外に、余念はない。  いはゞ、僕自身の露呈に外ならぬ次第で、さうまで自分を表現したければ、「坂口安吾論」を自分で書けばいゝやうなものではあるが、未だにさういふものを書かないのは、書く... ...
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  • タイトル: 相撲の放送
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要: 相撲の放送 坂口安吾  夏場所が近づいた。 ふだん放送をきかない人で、あれだけはスヰッチをいれるといふ人もある。 ところが、その人にきいてみたら、放送はきいてゐるが、本場所は見たことがないのだと言ふ。 放送自体に独特の魅力があるらしい。  相撲放送の独特な魅力は、立会に十分...
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  • タイトル: 死と鼻唄
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  戦争の目的とか意義とか、もとより戦争の中心となる題目はそれであつても、国民一般といふものが、個人として戦争とつながる最大関心事はたゞ「死」といふこの恐るべき平凡な一字に尽きるに相違ない。  僕は昔こんなことを考へてゐた。 パリジャンは戦争もルーレットも同じやうに考へて鼻唄で弾を......
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  • タイトル: 風人録
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  一 有りうべからざる奇怪のこと  この世には、とても有り得まいと思はれることが、往々有りうるのである。 しかも奇妙なことには、さういふ事に限つて、さて実際行はれてみると、人々になんの注意も惹かず、不思議な思ひすら与へず、有耶無耶のうちに足跡もなく通過してしまふ。  先... ...
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  • タイトル: 文字と速力と文学
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  私はいつか眼鏡をこはしたことがあつた。 生憎眼鏡を買ふ金がなかつたのに、机に向かはなければならない仕事があつた。  顔を紙のすぐ近くまで下げて行くと、成程書いた文字は見える。 又、その上下左右の一団の文字だけは、そこだけ望遠鏡の中のやうに確かに見えるのである。 けれどもさういふ状...
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  • タイトル: 篠笹の陰の顔
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  神田のアテネ・フランセといふ所で仏蘭西語を習つてゐるとき、十年以上昔であるが、高木といふ語学の達者な男を知つた。  同じ組に詩人の菱山修三がゐて、これは間もなく横浜税関の検閲係になつて仏蘭西語を日々の友にしてゐたが、同じ語学が達者なのでも高木は又別で、秀才達が文法をねぢふせた... ...
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  • タイトル: 総理大臣が貰つた手紙の話
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  一  いつの頃だか知らないが、或る日総理大臣官邸へ書留の手紙がとどいた。 大変分厚だ。 危険と書いた道路の建札と同じぐらゐ大きな書体で、親展と朱肉で捺してあるのである。 けれども、なんにも役に立たない。  かういふ手紙を読むために一役ありついた役人がゐて、つまらな... ...
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  • タイトル: 醍醐の里
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  三年ほど前の早春、自分が京都に住むことになつてものの二週間とたたないうちに、突然小田嶽夫君が訪ねてくれた。  小田君は上海旅行の途中で、京都は始めてだと言つてゐたが、自分を訪ねる前に見物してきたばかりの醍醐寺に、よほど感心したらしく、早速ポケットから絵葉書をとりだして説明しは... ...
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  • タイトル: 日本の山と文学
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  (一) 山の観念の変移  我々の祖先達は里から里へ通ふために、谷を渉り、峠を越えはしたものの、今日我々が行ふやうな登山を試みる者はなかつた。  支那の画家、文人等には山から山を遍歴し石涛のやうに山中の仙といふやうな生活ぶりの人達が相当居たといふことであるが、我々の祖... ...
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  • タイトル: 市井閑談
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  (一) やまさん  昔銀座裏に「千代梅」といふおでん屋があつたころ、あそこは奇妙な人物が出入して不思議なところであつたが、桃中軒雲右衛門の妻君といふ婆さんなどと一緒に「やまさん」といふ二十二三の優男が居候してゐた。 「やまさん」は左団次の弟子で女形だつたさうだ。 それ... ...
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  • タイトル: 茶番に寄せて
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  日本には傑れた道化芝居が殆んど公演されたためしがない。 文学の方でも、井伏鱒二といふ特異な名作家が存在はするが、一般に、批評家も作家も、編輯者も読者も厳粛で、笑ふことを好まぬといふ風がある。  僕はさきごろ文体編輯の北原武夫から、思ひきつた戯作を書いてみないかといふ提案を受けた......
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  • タイトル: 長篇小説時評
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  (一) 農民小説の人間性  短篇小説は長篇小説の圧縮されたものだといふ考へ方をしてゐた人があつたやうだ。 さういふ事は有り得ないことで、短い枚数で書きうる事柄であつたから短篇となり、長大な枚数でなければ書き得ない事柄であつたために長篇となるだけのことであらう。 然しながら... ...
    商品価格: ¥0(税込)
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