堺利彦
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タイトル: ハガキ運動出版社: ConTenDo概要: A 大隈侯が前の正月に受取つた年始の葉書は無慮十八萬五千九十九枚で、毎日々々郵便局から大八車で運びこんだと云ふが、隨分君エライもんぢやないか。 B 大隈侯のエライのに異存はないが、郵便局から大八車は少しをかしいなア。 A ナニそんな事はどうでもいゝ。 計數の正確な所が俺の....商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 赤旗事件の回顧出版社: ConTenDo概要: 回顧すれば、すでにほとんど二〇年の昔である。 何かそれについて書けと言われる。 今さらながら自分の老いを感ぜざるをえない。 昔語りは気恥ずかしくもある。 しかし、それも一興として、あるいは多少の参考として、読んでくれる人も無いではあるまい。 しばらく昔の夢に遊んでみる。 神...商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 婦人の天職出版社: ConTenDo概要: 一 福田英子女史足下。 婦人はよろしく婦人の天職を守るべしとは、多くの学者、文人、説教者、演説家等より我々の常に承るところなるが、そのいわゆる天職とははたしていかなるものなるか、それがハッキリと定められざるかぎりは、いかに温良、貞淑、従順なる今の世の婦人といえども、... ...商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 面白き二個の広告出版社: ConTenDo概要: 吾人はこのごろの新聞紙上において実に面白き二個の広告を見当たりたり。 一は「白縮緬兵児帯」と題し、一は「徳用飯殖焚法」と題せり。 「白縮緬兵児帯」と題するものは、「桐生特産優美観光織」と称せるより見れば、いわゆる観光縮緬のことなるべく、それを帯一筋につき一円二〇銭より一円七〇銭......商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 貧を記す出版社: ConTenDo概要: 月曜付録に文を投ぜんの約あり。 期に至りて文を得ず、しかれども約は果たさざるべからず。 すなわちわが日記をくり返して材を求む。 材なし。 やむことをえずしてここにわが貧を記す。 もとより日記の文をそのままに摘録せるなり。 我と共に貧なる者は世に貧同人のあることを知れ。 富貴なる...商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 私の父出版社: ConTenDo概要: 私の覚えている父は既に五十であった。 髪の毛などは既にやや薄くなっていたように思う。 「何さよ気分に変りは無いのじゃがなア」などと、若やいだようなことを言うていることもあったが、何しろ私の目には既に老人であった。 名は堺得司。 父の顔にはかなり多く疱瘡の跡があった。 いわゆる...商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 私の母出版社: ConTenDo概要: 私の母、名は琴、志津野氏、父より二つの年下で、父に取っては後添えであった。 父の初めの妻は小石氏で、私の長兄平太郎を残して死んだ。 そのあとに私の母が来て、私の次兄乙槌と私とを生んだ。 私の母が私を生んだのが四十二歳の時、兄を生んだのが三十八歳の時だったはずだから、思うに、母は三十六....商品価格: ¥0(税込)