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室生犀星

検索結果51件中1件から45件までを表示
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  • タイトル: 杏っ子
    著者: 室生犀星
    概要: 生い立ちに数奇な運命をもちながら、文壇に老大家としての地位を築いた作家平山平四郎の生涯と、野性をひそめたその娘杏っ子の生々流転の姿を鮮やかに描く。さまざまな浮き沈みを経た犀星の筆は、父と娘の微妙な情愛と絆を捉え、不幸な結婚にあえぐ杏っ子のなかに女の愛と執念を追究する。人生の底のよどみを苛酷なま...
    商品価格: ¥860(税込)
  • タイトル: 現代語訳 蜻蛉日記
    著者: 室生犀星
    概要: 王朝日記文学の代表作『蜻蛉日記』を、室生犀星の現代語訳で味わう。大政治家の藤原兼家の妻として、波瀾に富んだ生涯を送った道綱母が、その半生を書き綴った回想録。結婚生活の苦しみ、夫兼家とその愛人たちへの愛憎の情念が、流麗にして写実的な筆致で描かれる。作品中の和歌は、一段の精彩を放っている。韻文と散...
    商品価格: ¥1,144(税込)
  • タイトル: 深夜の人・結婚者の手記
    著者: 室生犀星
    概要: 生涯で膨大な作品を残した室生犀星。大正から昭和初期にかけての著作の中から、結婚や家族を対象したもの、芥川龍之介を中心とした交遊関係に言及したもの、関東大震災を経験し生と死について触れたものを各章に分けて編纂。小説、詩歌のみならず、日記や書簡からも犀星の文学に対する姿勢や精神を読み解く作品集。 ...
    商品価格: ¥1,650(税込)
  • タイトル: 天馬の脚
    著者: 室生犀星
    概要: 自伝的小説で新進作家として文壇に地歩を築いた犀星は、小説、随筆、評論、詩、発句、時評と、書きに書いた。奔馬にごとく疾駆した酬いか、精神的な危機に陥った犀星に追討ちをかけたのが盟友芥川龍之介の自死だった。十年余を過した田端の居を引払い、犀星は心機一転出直しを企てる。本書は、そうした転機に当る時期...
    商品価格: ¥922(税込)
  • タイトル: 新しい詩とその作り方
    著者: 室生犀星
    概要: 力を創れ! 新しくなれ! 掘れ! そして汲め! 強いエッセンスを探れ! 著者は、世にあふれた「詩の作法」を書くことを嫌い、ありのままの自然や事物、事象をとらえ、魂の根源をみつめることが、新しい詩を書く力になると語る。萩原朔太郎、北原白秋、佐藤春夫、正岡子規、山村暮鳥、佐藤惣之助、日夏耿之介……...
    商品価格: ¥4,180(税込)
  • タイトル: 随筆 女ひと
    著者: 室生犀星
    概要: 「夏になると女の人の声にひびきがはいり、張りを帯びてうつくしくなる」。声、二の腕、あくび、死顔、そして蛇。老作家が抱き続ける「女ひと」への尽きぬ思いを、哀しみとおかしみを交えて軽やかに綴る。晩年の犀星ブームを導いた豊潤なエッセイ集。 (※本書は2009/5/15に発売し、2022/3/10に電...
    商品価格: ¥660(税込)
  • タイトル: 我が愛する詩人の伝記
    著者: 室生犀星
    概要: 「各詩人の人がらから潜って往って、詩を解くより外に私に方針はなかった。私はそのようにして書き、これに間違いないことを知った」。藤村、光太郎、暮鳥、白秋、朔太郎から釈迢空、千家元麿、百田宗治、堀辰雄、津村信夫、立原道造まで。親交のあった十一名の詩人の生身の姿と、その言葉に託した詩魂を優しく照射し...
    商品価格: ¥1,572(税込)
  • タイトル: かげろうの日記遺文
    著者: 室生犀星
    概要: 原点『蜻蛉日記』の中に僅か数十行しか記述はされていない町の小路の女〈冴野〉は、学問も名もない下賤の女ながら己れのすべてを男に与えて消え失せた、妖しい女であった。室生犀星は『日記』の書き手紫苑の上以上にこの女を愛し、犀星自身の消息を知らぬ生母ハルの身の上に重ねて物語り、限りない女性思慕の小説とし...
    商品価格: ¥940(税込)
  • タイトル: 学研の日本文学 室生犀星 抒情小曲集 あにいもうと 蝶
    著者: 室生犀星
    出版社: 学研
    概要: 明治・大正・昭和を代表する作家・詩人の名作を集成した文学全集。収録作品は、室生犀星の「抒情小曲集」「あにいもうと」「蝶」。
    商品価格: ¥660(税込)
  • タイトル: 学研の日本文学 室生犀星 美しき氷河 海の僧院
    著者: 室生犀星
    出版社: 学研
    概要: 明治・大正・昭和を代表する作家・詩人の名作を集成した文学全集。収録作品は、室生犀星の「美しき氷河」「海の僧院」。
    商品価格: ¥440(税込)
  • タイトル: 学研の日本文学 室生犀星 幼年時代 性に眼覚める頃
    著者: 室生犀星
    出版社: 学研
    概要: 明治・大正・昭和を代表する作家・詩人の名作を集成した文学全集。収録作品は、室生犀星の「幼年時代」「性に眼覚める頃」。
    商品価格: ¥660(税込)
  • タイトル: 学研の日本文学 室生犀星 かげろうの日記遺文
    著者: 室生犀星
    出版社: 学研
    概要: 明治・大正・昭和を代表する作家・詩人の名作を集成した文学全集。収録作品は、室生犀星の「かげろうの日記遺文」。
    商品価格: ¥660(税込)
  • タイトル: 学研の日本文学 室生犀星 女の図
    著者: 室生犀星
    出版社: 学研
    概要: 明治・大正・昭和を代表する作家・詩人の名作を集成した文学全集。収録作品は、室生犀星の「女の図」。
    商品価格: ¥660(税込)
  • タイトル: 14 室生犀星
    著者: 室生犀星
    出版社: 学研
    概要: 日本の近現代を代表する作家・詩人の名作を集成した文学全集。第14巻は、室生犀星。収録作品は、初期の代表詩集「抒情小曲集」、実体験を基にした青春小説「性に眼覚める頃」、映画化もされた短編「あにいもうと」、後期の大傑作「かげろうの日記遺文」他。
    商品価格: ¥1,019(税込)
  • タイトル: 舌を噛み切った女 またはすて姫
    著者: 室生犀星
    出版社: ConTenDo
    概要:  京にのぼる供は二十人くらい、虫の垂衣で蔽うた馬上の女のすがたは、遠目にも朝涼の中で清艶を極めたものであった。 袴野ノ麿を真中に十人の荒くれ男が峠路にかかる供ぞろいの一行を、しんとして展望していた。 離れ山の洞窟のこの荒くれ男から、少し隔れた切株の上に腰をおろしたわかい女は、なまなま......
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: 野に臥す者
    著者: 室生犀星
    出版社: ConTenDo
    概要:  経之の母御は朝のあいさつを交したあとに、ふしぎそうな面持でいった。 「ゆうべそなたは庭をわたって行かれたように覚えるが。」 「いえ、さようなことはございませぬ。 誰かをご覧じましたか。」  それは確かに人かげを見うけ申した。 月がなくただ星あかりでしか見えない池の裏手の、萩芒....
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: はるあはれ
    著者: 室生犀星
    出版社: ConTenDo
    概要:  むかし男がゐた。 むかしと云つても、五年前もむかしなら、十年前の事もむかしであつた。 その男はうたを作り、それを紙に書いて市で賣つてたつきの代にかへてゐた。 うたは大してうまくなかつたが、依頼者は悉く女達であつたからどうやらそのまま通つて、毎日一人くらゐの客があつて食ふことが出來てゐ....
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル:
    著者: 室生犀星
    出版社: ConTenDo
    概要:  齒醫者への出がけに、ななえが來た。  鮒の子を持つて來たんですけれど、池ん中に手網を入れてすくつて見ても、すぐ水が濁つてしまつて鮒の子がどこにゐるのか、判んなくなつちやつたと言ひ、ビニールの袋を差し出して見せたが、中には瘠せた鮒の子が、たつた五ひきしかゐなかつた。 何だ五ひきく......
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: 巷の子
    著者: 室生犀星
    出版社: ConTenDo
    概要:  西洋封筒の手紙が一通他の郵便物に混じりこんでゐて、開いて見ると、わたくしはあなたのお作品が好きで大概の物は逃がさずに讀んでゐるが、好きといふことは作者の文章のくせのやうなものに、親身な知己を感じてゐるものらしく、そのくせのやうな所に讀んでまゐりますと、まるめこまれる自分の心の有... ...
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: 末野女
    著者: 室生犀星
    出版社: ConTenDo
    概要:  一人の吃りの男に、道順を尋ねる二人づれの男がゐて、道すぢのことで、三人が烈しく吃り合ひながら、あちらの道を曲るのだとか、こちらの小路からはいつて行くのだとか言つて、ちんぷん、かんぷん言葉が亂れて譯が判らなくなつて了つた。 吃りといふものは頭で吃るからだ。 吃る人間は燃える發音を消し......
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: お小姓児太郎
    著者: 室生犀星
    出版社: ConTenDo
    概要: 一  髪結弥吉は、朝のうちのお呼びで、明るい下り屋敷の詰所で、稚児小姓児太郎の朝髪のみだれを撫でつけていた。 快よい髪弄りで睡不足の疲れが出て、うとうとと折柄膝がしらを暖める日ざしに誘われながら、い睡りをつづけていた。  頸すじが女のように白くたわわになり、梳き手の揺れをつ......
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: 庭をつくる人
    著者: 室生犀星
    出版社: ConTenDo
    概要: つくばい  つれづれ草に水は浅いほどよいと書いてある。 わたくしは子供のころは大概うしろの川の磧で暮した。 河原の中にも流れとは別な清水が湧いていて、そこを掘り捌いて小さいながれをわたくしは毎日作って遊んだものである。 ながれは幅二尺くらい長さ三間くらいの、砂利をこまかに敷き込み....
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: 鉄の死
    著者: 室生犀星
    出版社: ConTenDo
    概要:  虎の子に似てゐたブルドツクの子どもは、鉄といひ、鉄ちやんと呼ばれてゐた。 のそのそと物ぐささうに歩いて嬉しいときは何時も一声だけ吼えた。  鉄は、もう一頭ゐるゴリといふ土佐ブルと時々格闘をした。 土佐ブルは鉄の二倍くらゐ大きさがあつて、格闘するごとに耳のつけもとを食ひ破られ、その....
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: 日本の庭
    著者: 室生犀星
    出版社: ConTenDo
    概要:  純日本的な美しさの最も高いものは庭である。 庭にはその知恵をうずめ、教養を匿して上に土を置いて誰にもわからぬようにしている。 遠州や夢窓国師なぞは庭の学者であった。 そうでない名もない庭作りの市井人が刻苦して作ったような庭に、匿された教養がある。  庭をつくるような人は陶器とか織...
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: ザボンの実る木のもとに
    著者: 室生犀星
    出版社: ConTenDo
    概要:  女の童に就いて。  女の童に就いて私はいつも限りない愛しい心の立ち帰ることを感じます。  女の童についておもひ出すことは大きな新緑のかたまりのやうなあたらしさであります。  女の童といろいろな無邪気なものがたりなぞをして遊んだあとは、音楽会から帰つたあとのやうな優しいもの....
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: 故郷を辞す
    著者: 室生犀星
    出版社: ConTenDo
    概要:  家のものが留守なんで一人で風呂の水汲をして、火を焚きつけいい塩梅にからだに温かさを感じた。 そして座敷に坐り込んで熱い茶を一杯飲んだが、庭さきの空を染める赤蜻蛉の群をながめながら常にない静かさを感じた。 空気がよいので日あたりでも埃が見えないくらゐである。 となりの家の塀ごしに柘榴が....
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  • タイトル: 冬の庭
    著者: 室生犀星
    出版社: ConTenDo
    概要:  冬になると庭を眺める時がすくない。 霜で荒れた土の上に箒をあてるといふわけにゆかないから、秋晩くに手入れを充分にして置かなければならない。 この手入れさへ怠らなかつたら冬ぢゆうそのままにして置いてもよい。 木の葉なぞも綺麗に掃き取つておけば、乱れるといふことはない。 冬の庭の味ひの深...
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: 笛と太鼓
    著者: 室生犀星
    出版社: ConTenDo
    概要:  子供ができてから半年ほど経つと、国の母から小包がとどき、ひらいてみると、小さい太鼓と笛とが入つてあつた。 太鼓には六十銭といふ赤縁の正札が貼られたままあつた。 巴の紋のついた皮張りで、叩いてみると、まだ新しいだけよく鳴るのである。 無器用な作りを見せた笛にも、やはり田舎らしい、暗ずん....
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  • タイトル: 交友録より
    著者: 室生犀星
    出版社: ConTenDo
    概要: 萩原朔太郎  二十年の友。 性格、趣味、生活、一つとして一致しないが、会へば談論風発して愉快である。 それに僕といふ人間を丁寧に考へてゐて何時も新しい犀星論をしてくれるが、萩原自身からいふと室生はおれを分つてゐないといふ。 どうもそれは本統らしい。 萩原のことを小説に書いて叱られたこ...
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: 洋灯はくらいか明るいか
    著者: 室生犀星
    出版社: ConTenDo
    概要:  新橋駅に降りた私はちいさな風呂敷包と、一本のさくらの洋杖を持つたきりであつた。 風呂敷包のなかには書きためた詩と、あたらしい原稿紙の幾帖かがあるきり、外に荷物なぞはなく、ぶらりと歩廊に出たときに眼にはいつたものは、煤と埃でよごれた煉瓦の色だつた。 そのため構内はうすぐらく、東京に着......
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: 名園の落水
    著者: 室生犀星
    出版社: ConTenDo
    概要:  曇つた十月の或る日。  いつか見て置きたいと思つてゐた前田の家老であつた本多さんの庭を見に行つた。 誰かに紹介をして貰ふつもりだつたが、それよりも直接にお庭拝見といふふうに名刺を通じた。 五万石を禄してゐた本多家はいまは男爵である。 幸ひ取次ぎが出て来て、大変荒れて居りますが御案...
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  • タイトル: 人真似鳥
    著者: 室生犀星
    出版社: ConTenDo
    概要:  懸巣は猛鳥で肉食鳥であるが、時々、爪を剪ってやるために籠から掴み出さなければならぬ。 からだを掴まれることを厭がりあれ程狎れていても、嘴で確かりと咬み付く、咬みつくとブルドッグのようにどうしても放さない、二年間金アミの中で金の柵ばかり啄ついている嘴の尖端は鋭く砥がれていて、先の方... ...
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: 懸巣
    著者: 室生犀星
    出版社: ConTenDo
    概要:  何時か懸巣のことを本紙で書いたことがあるが、その後の彼女の真似声は一層種々につかい分けをして、殆ど、かぞえ切れないくらいである。 懸巣から見ると人間の声ほど珍しいものがないらしい、大きな人間を毎日籠の中にいて見ていると、とても変化があって面白いらしい。 たとえば私のくせである二つ続......
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  • タイトル: みずうみ
    著者: 室生犀星
    出版社: ConTenDo
    概要: これは何となく人間の老境にかんじられるものを童話でも小説でも散文でもない姿であらわそうとしたものである。 ―― 一  舟のへさきに白い小鳥が一羽、静かに翼を憩めて止っている。 ――その影は冴えた百合花のように水の上にあるが、小波もない湖の底まで明るい透きとおった影の尾を曳......
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: 不思議な魚
    著者: 室生犀星
    出版社: ConTenDo
    概要:  漁師の子息の李一は、ある秋の日の暮れに町のある都へ書物を買いに出掛けました。 李一は作文と数学の本を包んで本屋を出たのは、日の暮れでもまだ明るい内だったのです。  その時、反対の町から魚やの盤台のような板の上に、四角なガラス瓶を置いて、しきりに何か唄いながら行く男を見たのです。 ....
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: 不思議な国の話
    著者: 室生犀星
    出版社: ConTenDo
    概要:  そのころ私は不思議なこころもちで、毎朝ぼんやりその山を眺めていたのです。 それは私の市街から五里ばかり隔った医王山という山です。 春は、いつの間にか紫ぐんだ優しい色でつつまれ、斑ら牛のように、残雪をところどころに染め、そしていつまでも静かに聳えているのです。 その山の前に、戸室という....
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: 後の日の童子
    著者: 室生犀星
    出版社: ConTenDo
    概要: 一  夕方になると、一人の童子が門の前の、表札の剥げ落ちた文字を読み上げていた。 植込みを隔てて、そのくろぐろした小さい影のある姿が、まだ光を出さぬ電燈の下に、裾すぼがりの悄然とした陰影を曳いていた。  童子は、いつも紅い塗のある笛を手に携えていた。 しかしそれを曾て吹いたこ....
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  • タイトル: 童話
    著者: 室生犀星
    出版社: ConTenDo
    概要: 一 「お姉さま、――」  小さい弟は何時の間にか川べりの石段の上に腰をかけ、目高をすくっている姉に声をかけた。 「お前、いつの間に来たの、こちらへ来ると危ないわよ、わたしすぐ足をふいて行くから。」  姉は慌てて今まで流れにひたしていた足をふいて、拭いていながらも自分と... ...
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  • タイトル: 童子
    著者: 室生犀星
    出版社: ConTenDo
    概要: 一  母親に脚気があるので母乳はいっさい飲まさぬことにした。 脂肪の多い妻は生ぬるい白い乳をしぼっては、張ってくると肩が凝ってならないと言って、陶物にしぼり込んでは棄てていた。 少しくらいなら飲ませてもよいと云う樋口さんの説ではあったが、私はそれに反対し、妻もそれに同意した。 脚....
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  • タイトル: 天狗
    著者: 室生犀星
    出版社: ConTenDo
    概要: 一  城下の町なみは、古い樹木に囲まれていたため、よく、小間使いや女中、火の見仲間などが、夕方近い、うす暗がりのなかで、膝がしらを斬られた。 何か小石のようなものに躓ずいたような気がすると、新月がたの、きれ傷が、よく白い脛に紅い血を走らせた。 それは鎌いたちに違いないと人々は言......
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  • タイトル: しゃりこうべ
    著者: 室生犀星
    出版社: ConTenDo
    概要:  電燈の下にいつでも座っているものは誰だろう、――いつだって、どういう時だって、まじまじと瞬きもしないでそれの光を眺めているか、もしくはその光を肩から腰へかけて受けているかして、そうして何時も眼に触れてくるものは、一たい何処の人間だろう、――かれはどういう時でも何か用事ありげな容... ...
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  • タイトル: 三階の家
    著者: 室生犀星
    出版社: ConTenDo
    概要:  三階の家は坂の中程にあった。 向う側は古い禅寺の杉の立木が道路の上へ覆いかかり、煉瓦造りの便所の上まで枝を垂れていた。 こんな坂の中途に便所がどうして建っているのか。 一寸不思議な気がする、――その便所の廂へ瓦斯燈がさびしく点れていた。  三階の一階は小間物屋を兼ねた店につづいて...
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  • タイトル: 香爐を盗む
    著者: 室生犀星
    出版社: ConTenDo
    概要:  男が出かけようとすると、何時の間にか女が音もなく玄関に立っていて、茶色の帽子をさし出した。 男はそれを手にとると格子をあけて出て行った。 女はしばらくぼんやり立っていたが、間もなく長火鉢のところにぐったりと坐って、いつまでも動かないでいた。 それは女のくせで、いつも男が出て行ったあと....
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: 幻影の都市
    著者: 室生犀星
    出版社: ConTenDo
    概要:  かれは時には悩ましげな呉服店の広告画に描かれた殆ど普通の女と同じいくらいの、円い女の肉顔を人人が寝静まったころを見計って壁に吊るしたりしながら、飽くこともなく凝視めるか、そうでなければ、やはり俗悪な何とかサイダアのこれも同じい広告画を壁に張りつけるかして、にがい煙草をふかすかで... ...
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル:
    著者: 室生犀星
    出版社: ConTenDo
    概要: 一  お川師堀武三郎の留守宅では、ちょうど四十九日の法事の読経も終って、湯葉や精進刺身のさかなで、もう坊さんが帰ってから小一時間も経ってからのことであった。 表の潜り戸が軋むので、女房が立って出て見ると、そこへ、いま法事をあげたばかりの武三郎が、くぐり戸から四十九日前に出たき... ...
    商品価格: ¥0(税込)
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