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岡本綺堂

検索結果107件中46件から90件までを表示
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  • タイトル: 薬前薬後
    著者: 岡本綺堂
    出版社: ConTenDo
    概要:  草花と果物  盂蘭盆の迎い火を焚くという七月十三日のゆう方に、わたしは突然に強い差込みに襲われて仆れた。 急性の胃痙攣である。 医師の応急手当で痙攣の苦痛は比較的に早く救われたが、元来胃腸を害しているというので、それから引きつづいて薬を飲む、粥を啜る。 おなじような養生... ...
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  • タイトル: 雪の一日
    著者: 岡本綺堂
    出版社: ConTenDo
    概要:  三月二十日、土曜日。 午前八時ごろに寝床を離れると、昨夜から降り出した雪はまだ止まない。 二階の窓をあけて見ると、半蔵門の堤は真白に塗られている。 電車の停留場には傘の影がいくつも重なり合って白く揺いている。 雪を載せたトラックが幾台もつづいて通る。 雨具をつけて自転車を走らせてゆ...
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  • タイトル: 我家の園芸
    著者: 岡本綺堂
    出版社: ConTenDo
    概要:  目黒へ移ってから三年目の夏が来るので、彼岸過ぎから花壇の種蒔きをはじめた。 旧市外であるだけに、草花類の生育は悪くない。 種をまいて相当の肥料をあたえておけば、先ず普通の花はさくので、我々のような素人でも苦労はないわけである。  そこで、毎年慾張って二十種乃至三十種の種をまいて、....
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  • タイトル: 私の机
    著者: 岡本綺堂
    出版社: ConTenDo
    概要:  ある雑誌社から「あなたの机は」という問合せが来たので、こんな返事をかいて送る。  天神机――今はあと方もなくなってしまいましたが、私が子供の時代には、まだそれが一般に行われていて、手習をする子は皆それに向ったものです。 わたしもその一人でした。 今でも寺子屋の芝居をみると、何だか....
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  • タイトル: 停車場の少女
    著者: 岡本綺堂
    出版社: ConTenDo
    概要: 「こんなことを申しますと、なんだか嘘らしいように思召すかも知れませんが、これはほんとうの事で、わたくしが現在出会ったのでございますから、どうかその思召しでお聞きください。」  Mの奥さんはこういう前置きをして、次の話をはじめた。 奥さんはもう三人の子持ちで、その話は奥さんがまだ女... ...
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  • タイトル: 平造とお鶴
    著者: 岡本綺堂
    出版社: ConTenDo
    概要:  N君は語る。  明治四年の冬ごろから深川富岡門前の裏長屋にひとつの問題が起った。 それは去年の春から長屋の一軒を借りて、ほとんど居喰い同様に暮らしていた親子の女が、表通りの小さい荒物屋の店をゆずり受けて、自分たちが商売をはじめることになったというのである。  母はおすまと....
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  • タイトル: 馬妖記
    著者: 岡本綺堂
    出版社: ConTenDo
    概要:      一  M君は語る。  僕の友人の神原君は作州津山の人である。 その祖先は小早川隆景の家来で、主人と共に朝鮮にも出征して、かの碧蹄館の戦いに明の李如松の大軍を撃ち破った武功の家柄であると伝えられている。 隆景は筑前の名島に住んでいて、世に名島殿と呼ばれて尊敬されて....
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  • タイトル: 放し鰻
    著者: 岡本綺堂
    出版社: ConTenDo
    概要:  E君は語る。  本所相生町の裏店に住む平吉は、物に追われるように息を切って駈けて来た。 かれは両国の橋番の小屋へ駈け込んで、かねて見識り越しの橋番のおやじを呼んで、水を一杯くれと言った。 「どうしなすった。 喧嘩でもしなすったかね。」と、橋番の老爺はそこにある水桶の水を汲...
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  • タイトル: 廿九日の牡丹餅
    著者: 岡本綺堂
    出版社: ConTenDo
    概要:      一  六月末の新聞にこんな記事が発見された。 今年は暑気が強く、悪疫が流行する。 これを予防するには、家ごとに赤飯を炊いて食えと言い出した者がある。 それが相当に行われて、俄かに赤飯を炊いて疫病よけをする家が少くないという。 今日でも東京のまん中で、こんな非科学的のお呪...
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  • タイトル: 女侠伝
    著者: 岡本綺堂
    出版社: ConTenDo
    概要:      一  I君は語る。  秋の雨のそぼ降る日である。 わたしはK君と、シナの杭州、かの西湖のほとりの楼外楼という飯館で、シナのひる飯を食い、シナの酒を飲んだ。 のちに芥川龍之介氏の「支那游記」をよむと、同氏もここに画舫をつないで、槐の梧桐の下で西湖の水をながめながら....
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  • タイトル: 慈悲心鳥
    著者: 岡本綺堂
    出版社: ConTenDo
    概要:      一  人びとの話が代るがわるにここまで進んで来た時に、玄関の書生が「速達でございます。」といってかさ高の郵便を青蛙堂主人のところへ持って来た。 主人はすぐに開封すると、それは罫紙に細かく書いた原稿ようのものに、短い手紙が添えてあるらしかった。 主人はまずその手紙だけを......
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  • タイトル: 真鬼偽鬼
    著者: 岡本綺堂
    出版社: ConTenDo
    概要:      一  文政四年の江戸には雨が少なかった。 記録によると、正月から七月までの半年間にわずかに一度しか降雨をみなかったという事である。 七月のたなばたの夜に久しぶりで雨があった。 つづいて翌八日の夜にも大雨があった。 それを口切りに、だんだん雨が多くなった。  こうい...
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  • タイトル: 蜘蛛の夢
    著者: 岡本綺堂
    出版社: ConTenDo
    概要:      一  S未亡人は語る。  わたくしは当年七十八歳で、嘉永三年戌歳の生れでございますから、これからお話をする文久三年はわたくしが十四の年でございます。 むかしの人間はませていたなどと皆さんはよくおっしゃいますが、それでも十四ではまだ小娘でございますから、何もかも......
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  • タイトル: 火薬庫
    著者: 岡本綺堂
    出版社: ConTenDo
    概要:  例の青蛙堂主人から再度の案内状が来た。 それは四月の末で、わたしの庭の遅桜も散りはじめた頃である。 定刻の午後六時までに小石川の青蛙堂へ着到すると、今夜の顔ぶれはこの間の怪談会とはよほど変わっていた。 例によって夜食の御馳走になって、それから下座敷の広間に案内されると、床の間には白い....
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  • タイトル: 恨みの蠑螺
    著者: 岡本綺堂
    出版社: ConTenDo
    概要:      一  文政四年の四月は相州江の島弁財天の開帳で、島は勿論、藤沢から片瀬にかよう路々もおびただしい繁昌を見せていた。  その藤沢の宿の南側、ここから街道を切れて、石亀川の渡しを越えて片瀬へ出るのが、その当時の江の島参詣の路順であるので、その途中には開帳を当て込みの... ...
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  • タイトル: 有喜世新聞の話
    著者: 岡本綺堂
    出版社: ConTenDo
    概要:      一  S君は語る。  明治十五年――たしか五月ごろの事と記憶しているが、その当時発行の有喜世新聞にこういう雑報が掲載されていた。  京橋築地の土佐堀では小鯔が多く捕れるというので、ある大工が夜網に行くと、すばらしい大鯔が網にかかった。 それを近所の料理屋の寿....
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  • タイトル:
    著者: 岡本綺堂
    出版社: ConTenDo
    概要:      一  Y君は語る。  明治十年、西南戦争の頃には、わたしの家は芝の高輪にあった。 わたしの家といったところで、わたしはまだ生まれたばかりの赤ん坊であったから何んにも知ろう筈はない。 これは後日になって姉の話を聞いたのであるから、多少のすじみちは間違っているかも知....
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  • タイトル: 魚妖
    著者: 岡本綺堂
    出版社: ConTenDo
    概要:  むかしから鰻の怪を説いたものは多い。 これはかの曲亭馬琴の筆記に拠ったもので、その話をして聴かせた人は決して嘘をつくような人物でないと、馬琴は保証している。  その話はこうである。  上野の輪王寺宮に仕えている儒者に、鈴木一郎という人があった。 名乗は秀実、雅号は有年といって...
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  • タイトル: マレー俳優の死
    著者: 岡本綺堂
    出版社: ConTenDo
    概要: 「海老の天ぷら、菜のひたしもの、蠣鍋、奴豆腐、えびと鞘豌豆の茶碗もり――こういう料理をテーブルの上にならべられた時には、僕もまったく故郷へ帰ったような心持がしましたよ。」と、N君は笑いながら話し出した。  N君は南洋貿易の用件を帯びて、シンガポールからスマトラの方面を一周して、... ...
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  • タイトル:
    著者: 岡本綺堂
    出版社: ConTenDo
    概要:      一  今もむかしも川崎の大師は二十一日が縁日で、殊に正五九の三月は参詣人が多い。 江戸から少しく路程は離れているが、足弱は高輪あたりから駕籠に乗ってゆく。 達者な者は早朝から江戸を出て草履か草鞋ばきで日帰りの短い旅をする。 それやこれやで、汽車や電車の便利のない時代にも....
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  • タイトル: 夢のお七
    著者: 岡本綺堂
    出版社: ConTenDo
    概要:      一  大田蜀山人の「一話一言」を読んだ人は、そのうちにこういう話のあることを記憶しているであろう。  八百屋お七の墓は小石川の円乗寺にある。 妙栄禅定尼と彫られた石碑は古いものであるが、火災のときに中程から折られたので、そのまま上に乗せてある。 然るに近頃それと同様....
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  • タイトル: 雪女
    著者: 岡本綺堂
    出版社: ConTenDo
    概要: 一  O君は語る。  大正の初年から某商会の満洲支店詰を勤めていた堀部君が足かけ十年振りで内地へ帰って来て、彼が満洲で遭遇した雪女の不思議な話を聞かせてくれた。  この出来事の舞台は奉天に近い芹菜堡子とかいう所だそうである。 わたしもかつて満洲の土地を踏んだことがある....
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  • タイトル: 深見夫人の死
    著者: 岡本綺堂
    出版社: ConTenDo
    概要:      一  実業家深見家の夫人多代子が一月下旬のある夜に、熱海の海岸から投身自殺を遂げたという新聞記事が世間を騒がした。  多代子はことし三十七歳であるが、実際の年よりも余ほど若くみえるといわれるほどの美しい婦人で、種々の婦人事業や貧民救済事業にもほとんど献身的に働い... ...
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  • タイトル:
    著者: 岡本綺堂
    出版社: ConTenDo
    概要:      一  大田蜀山人の「壬戌紀行」に木曾街道の奈良井の宿のありさまを叙して「奈良井の駅舎を見わたせば梅、桜、彼岸ざくら、李の花、枝をまじえて、春のなかばの心地せらる。 駅亭に小道具をひさぐもの多し。 膳、椀、弁当箱、杯、曲物など皆この辺の細工なり。 駅舎もまた賑えり。」云々....
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  • タイトル:
    著者: 岡本綺堂
    出版社: ConTenDo
    概要:      上 「去年は牛のお話をうかがいましたが、ことしの暮は虎のお話をうかがいに出ました。」と、青年は言う。 「そう、そう。 去年の暮には牛の話をしたことがある。」と、老人はうなずく。 「一年は早いものだ。 そこで今年の暮は虎の話……。 なるほど来年は寅年というわけで、相...
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  • タイトル: 月の夜がたり
    著者: 岡本綺堂
    出版社: ConTenDo
    概要:      一  E君は語る。  僕は七月の二十六夜、八月の十五夜、九月の十三夜について、皆一つずつの怪談を知っている。 長いものもあれば、短いものもあるが、月の順にだんだん話していくことにしよう。  そこで、第一は二十六夜――これは或る落語家から聞いた話だが、なんでも....
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  • タイトル:
    著者: 岡本綺堂
    出版社: ConTenDo
    概要:      一  日清戦争の終った年というと、かなり遠い昔になる。 もちろん私のまだ若い時の話である。 夏の日の午後、五、六人づれで向島へ遊びに行った。 そのころ千住の大橋ぎわにいい川魚料理の店があるというので、夕飯をそこで食うことにして、日の暮れる頃に千住へ廻った。  広くは...
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  • タイトル: くろん坊
    著者: 岡本綺堂
    出版社: ConTenDo
    概要:      一  このごろ未刊随筆百種のうちの「享和雑記」を読むと、濃州徳山くろん坊の事という一項がある。 何人から聞き伝えたのか知らないが、その附近の地理なども相当にくわしく調べて書いてあるのを見ると、全然架空の作り事でもないらしく思われる。 元来ここらには黒ん坊の伝説があるら......
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  • タイトル:
    著者: 岡本綺堂
    出版社: ConTenDo
    概要:      上 「来年は丑だそうですが、何か牛に因んだようなお話はありませんか。」と、青年は訊く。 「なに、丑年……。 君たちなんぞも干支をいうのか。 こうなるとどっちが若いか判らなくなるが、まあいい。 干支にちなんだ丑ならば、絵はがき屋の店を捜してあるいた方が早手廻しだと言い...
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  • タイトル: 経帷子の秘密
    著者: 岡本綺堂
    出版社: ConTenDo
    概要:      一  吉田君は語る。  万延元年――かの井伊大老の桜田事変の年である。 ――九月二十四日の夕七つ半頃(午後五時)に二挺の駕籠が東海道の大森を出て、江戸の方角にむかって来た。  その当時、横浜見物ということが一種の流行であった。 去年の安政六年に横浜の港が開か...
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  • タイトル:
    著者: 岡本綺堂
    出版社: ConTenDo
    概要:      一  わたしはこれから邦原君の話を紹介したい。 邦原君は東京の山の手に住んでいて、大正十二年の震災に居宅と家財全部を焼かれたのであるが、家に伝わっていた古い兜が不思議に唯ひとつ助かった。  それも邦原君自身や家族の者が取出したのではない。 その一家はほとんど着のみ着....
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  • タイトル: 修禅寺物語
    著者: 岡本綺堂
    出版社: ConTenDo
    概要: (伊豆の修禅寺に頼家の面というあり。 作人も知れず。 由来もしれず。 木彫の仮面にて、年を経たるまま面目分明ならねど、いわゆる古色蒼然たるもの、観来たって一種の詩趣をおぼゆ。 当時を追懐してこの稿成る。)  登場人物 面作師   夜叉王 夜叉王の娘 かつら 同     ...
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  • タイトル: 怪獣
    著者: 岡本綺堂
    出版社: ConTenDo
    概要:      一 「やあ、あなたも……。」と、藤木博士。 「やあ、あなたも……。」と、私。  これは脚本風に書くと、時は明治の末年、秋の宵。 場所は広島停車場前の旅館。 登場人物は藤木理学博士、四十七、八歳。 私、新聞記者、三十二歳。  わたしは社用で九州へ出張する途...
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  • タイトル: 鰻に呪われた男
    著者: 岡本綺堂
    出版社: ConTenDo
    概要:      一 「わたくしはこの温泉へ三十七年つづけて参ります。 いろいろの都合で宿は二度ほど換えましたが、ともかくも毎年かならず一度はまいります。 この宿へは震災前から十四年ほど続けて来ております。」  痩形で上品な田宮夫人はつつましやかに話し出した。 田宮夫人がこの温泉宿の長....
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  • タイトル: 異妖編
    著者: 岡本綺堂
    出版社: ConTenDo
    概要:  K君はこの座中で第一の年長者であるだけに、江戸時代の怪異談をたくさんに知っていて、それからそれへと立て続けに五、六題の講話があった。 そのなかで特殊のもの三題を選んで左に紹介する。      一 新牡丹燈記  剪燈新話のうちの牡丹燈記を翻案した、かの山東京伝の浮牡丹全......
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  • タイトル: 麻畑の一夜
    著者: 岡本綺堂
    出版社: ConTenDo
    概要:      一  A君は語る。  友人の高谷君は南洋視察から新しく帰って来た。 日本でこのごろ流行する麻つなぎの内職に用いる麻は内地産でない。 九分通りはマニラ麻である。 フィリピン群島に産する麻のたぐいはすべてマニラ麻の名をもって世界に輸出されている。 高谷君が南洋へ渡...
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  • タイトル: 番町皿屋敷
    著者: 岡本綺堂
    出版社: ConTenDo
    概要: 一 「桜はよく咲いたのう」  二十四五歳かとも見える若い侍が麹町の山王の社頭の石段に立って、自分の頭の上に落ちかかって来るような花の雲を仰いだ。 彼は深い編笠をかぶって、白柄の大小を横たえて、この頃流行る伊達羽織を腰に巻いて、袴の股立ちを高く取っていた。 そのあとには鎌髭のい......
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  • タイトル: 妖婆
    著者: 岡本綺堂
    出版社: ConTenDo
    概要:      一 「番町の番町知らず」という諺さえある位であるから、番町の地理を説明するのはむずかしい。 江戸時代と東京時代とは町の名称がよほど変っている。 それが又、震災後の区劃整理によってさらに変更されるはずであるから、現代の読者に対して江戸時代の番町の説明をするなどは、いたず......
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  • タイトル: 百物語
    著者: 岡本綺堂
    出版社: ConTenDo
    概要:  今から八十年ほどの昔――と言いかけて、O君は自分でも笑い出した。 いや、もっと遠い昔になるのかも知れない。 なんでも弘化元年とか二年とかの九月、上州の或る大名の城内に起った出来事である。  秋の夜に若侍どもが夜詰めをしていた。 きのうからの雨のふりやまないで、物すごい夜であっ...
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  • タイトル: 白髪鬼
    著者: 岡本綺堂
    出版社: ConTenDo
    概要:      一  S弁護士は語る。  私はあまり怪談などというものに興味をもたない人間で、他人からそんな話を聴こうともせず、自分から好んで話そうともしないのですが、若いときにたった一度、こんな事件に出逢ったことがあって、その謎だけはまだ本当に解けないのです。  今から......
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  • タイトル: 西瓜
    著者: 岡本綺堂
    出版社: ConTenDo
    概要:      一  これはM君の話である。 M君は学生で、ことしの夏休みに静岡在の倉沢という友人をたずねて、半月あまりも逗留していた。  倉沢の家は旧幕府の旗本で、維新の際にその祖父という人が旧主君の供をして、静岡へ無禄移住をした。 平生から用心のいい人で、多少の蓄財もあった....
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  • タイトル: 木曽の旅人
    著者: 岡本綺堂
    出版社: ConTenDo
    概要:      一  T君は語る。  そのころの軽井沢は寂れ切っていましたよ。 それは明治二十四年の秋で、あの辺も衰微の絶頂であったらしい。 なにしろ昔の中仙道の宿場がすっかり寂れてしまって、土地にはなんにも産物はないし、ほとんどもう立ち行かないことになって、ほかの土地へ立退く....
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  • タイトル: 離魂病
    著者: 岡本綺堂
    出版社: ConTenDo
    概要:      一  M君は語る。  これは僕の叔父から聴かされた話で、叔父が三十一の時だというから、なんでも嘉永の初年のことらしい。 その頃、叔父は小石川の江戸川端に小さい屋敷を持っていたが、その隣り屋敷に西岡鶴之助という幕臣が住んでいた。 ここらは小身の御家人が巣を作ってい....
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  • タイトル: 指輪一つ
    著者: 岡本綺堂
    出版社: ConTenDo
    概要:      一 「あのときは実に驚きました。 もちろん、僕ばかりではない、誰だって驚いたに相違ありませんけれど、僕などはその中でもいっそう強いショックを受けた一人で、一時はまったくぼうとしてしまいました。」と、K君は言った。 座中では最も年の若い私立大学生で、大正十二年の震災当時......
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  • タイトル: 水鬼
    著者: 岡本綺堂
    出版社: ConTenDo
    概要:      一  A君――見たところはもう四十近い紳士であるが、ひどく元気のいい学生肌の人物で、「野人、礼にならわず。 はなはだ失礼ではありますが……。」と、いうような前置きをした上で、すこぶる軽快な弁舌で次のごとき怪談を説きはじめた。  僕の郷里は九州で、かの不知火の名......
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電子書籍サイト[ConTenDo|コンテン堂]はコンテンツの交差点となるプレイスを目指して様々な良いコンテンツを展開します。
電子書籍にとどまらず映像、画像なども取り扱います。話題のEPUBおよびPDF形式を揃えています。

レコードやCDを『ジャケ買い』ってしませんでしたか?
ジャケットがグッドデザインだと買ってしまったりする購買行動のことです。
コンテン堂では、表紙が一番魅力的に見えるようにサイト・デザインされています。
電子書籍も『ジャケ買い』は素敵なコンテンツとの出会い方法としてもオススメです。

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