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森鴎外

検索結果66件中46件から66件までを表示
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  • タイトル: 鼠坂
    著者: 森鴎外
    出版社: ConTenDo
    概要:  小日向から音羽へ降りる鼠坂と云う坂がある。 鼠でなくては上がり降りが出来ないと云う意味で附けた名だそうだ。 台町の方から坂の上までは人力車が通うが、左側に近頃刈り込んだ事のなさそうな生垣を見て右側に広い邸跡を大きい松が一本我物顔に占めている赤土の地盤を見ながら、ここからが坂だと思う......
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  • タイトル: じいさんばあさん
    著者: 森鴎外
    出版社: ConTenDo
    概要:  文化六年の春が暮れて行く頃であった。 麻布竜土町の、今歩兵第三聯隊の兵営になっている地所の南隣で、三河国奥殿の領主松平左七郎乗羨と云う大名の邸の中に、大工が這入って小さい明家を修復している。 近所のものが誰の住まいになるのだと云って聞けば、松平の家中の士で、宮重久右衛門と云う人が隠......
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  • タイトル: 寒山拾得縁起
    著者: 森鴎外
    出版社: ConTenDo
    概要:  徒然草に最初の仏はどうして出来たかと問われて困ったというような話があった。 子供に物を問われて困ることはたびたびである。 中にも宗教上のことには、答に窮することが多い。 しかしそれを拒んで答えずにしまうのは、ほとんどそれは譃だというと同じようになる。 近ごろ帰一協会などでは、それを子...
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  • タイトル: 牛鍋
    著者: 森鴎外
    出版社: ConTenDo
    概要:  鍋はぐつぐつ煮える。  牛肉の紅は男のすばしこい箸で反される。 白くなった方が上になる。  斜に薄く切られた、ざくと云う名の葱は、白い処が段々に黄いろくなって、褐色の汁の中へ沈む。  箸のすばしこい男は、三十前後であろう。 晴着らしい印半纏を着ている。 傍に折鞄が置い...
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  • タイトル: 独身
    著者: 森鴎外
    出版社: ConTenDo
    概要:        壱  小倉の冬は冬という程の事はない。 西北の海から長門の一角を掠めて、寒い風が吹いて来て、蜜柑の木の枯葉を庭の砂の上に吹き落して、からからと音をさせて、庭のあちこちへ吹き遣って、暫くおもちゃにしていて、とうとう縁の下に吹き込んでしまう。 そういう日が暮れると、ど......
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  • タイトル: 沈黙の塔
    著者: 森鴎外
    出版社: ConTenDo
    概要:  高い塔が夕の空に聳えている。  塔の上に集まっている鴉が、立ちそうにしてはまた止まる。 そして啼き騒いでいる。  鴉の群れを離れて、鴉の振舞を憎んでいるのかと思われるように、鴎が二三羽、きれぎれの啼声をして、塔に近くなったり遠くなったりして飛んでいる。  疲れたような馬が...
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  • タイトル: 食堂
    著者: 森鴎外
    出版社: ConTenDo
    概要:  木村は役所の食堂に出た。  雨漏りの痕が怪しげな形を茶褐色に画いている紙張の天井、濃淡のある鼠色に汚れた白壁、廊下から覗かれる処だけ紙を張った硝子窓、性の知れない不潔物が木理に染み込んで、乾いた時は灰色、濡れた時は薄墨色に見える床板。 こう云う体裁の広間である。 中にも硝子窓は塵....
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  • タイトル: 里芋の芽と不動の目
    著者: 森鴎外
    出版社: ConTenDo
    概要:  東京化学製造所は盛に新聞で攻撃せられながら、兎に角一廉の大工場になった。  攻撃は職工の賃銀問題である。 賃銀は上げて遣れば好い。 しかしどこまでも上げて遣るというわけには行かない。 そんならその度合はどうして極まるか。 職工の生活の需要であろうか。 生活の需要なんぞというも...
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  • タイトル: 木精
    著者: 森鴎外
    出版社: ConTenDo
    概要:  巌が屏風のように立っている。 登山をする人が、始めて深山薄雪草の白い花を見付けて喜ぶのは、ここの谷間である。 フランツはいつもここへ来てハルロオと呼ぶ。  麻のようなブロンドな頭を振り立って、どうかしたら羅馬法皇の宮廷へでも生捕られて行きそうな高音でハルロオと呼ぶのである。 ...
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  • タイトル: 文芸の主義
    著者: 森鴎外
    出版社: ConTenDo
    概要: 文芸の主義 森鴎外  芸術に主義というものは本来ないと思う。 芸術そのものが一の大なる主義である。  それを傍から見て、個々別々の主義があるように思うに過ぎない。  Emile Zola(エミール・ゾラ)なんぞは自家の芸術に自然主義という名をつけていた。 そうして書...
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  • タイトル: 大塩平八郎
    著者: 森鴎外
    出版社: ConTenDo
    概要:    一、西町奉行所  天保八年丁酉の歳二月十九日の暁方七つ時に、大阪西町奉行所の門を敲くものがある。 西町奉行所と云ふのは、大阪城の大手の方角から、内本町通を西へ行つて、本町橋に掛からうとする北側にあつた。 此頃はもう四年前から引き続いての飢饉で、やれ盗人、やれ行倒と、夜中も......
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  • タイトル: みちの記
    著者: 森鴎外
    出版社: ConTenDo
    概要:  明治二十三年八月十七日、上野より一番汽車に乗りていず。 途にて一たび車を換うることありて、横川にて車はてぬ。 これより鉄道馬車雇いて、薄氷嶺にかかる。 その車は外を青「ペンキ」にて塗りたる木の箱にて、中に乗りし十二人の客は肩腰相触れて、膝は犬牙のように交錯す。 つくりつけの木の腰掛は...
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  • タイトル: 津下四郎左衛門
    著者: 森鴎外
    出版社: ConTenDo
    概要:  津下四郎左衛門は私の父である。 (私とは誰かと云ふことは下に見えてゐる。)しかし其名は只聞く人の耳に空虚なる固有名詞として響くのみであらう。 それも無理は無い。 世に何の貢献もせずに死んだ、艸木と同じく朽ちたと云はれても、私はさうでないと弁ずることが出来ない。  かうは云ふものの...
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  • タイトル: 椙原品
    著者: 森鴎外
    出版社: ConTenDo
    概要:       一  私が大礼に参列するために京都へ立たうとしてゐる時であつた。 私の加盟してゐる某社の雑誌が来たので、忙しい中にざつと目を通した。 すると仙台に高尾の後裔がゐると云ふ話が出てゐるのを見た。 これは伝説の誤であつて、しかもそれが誤だと云ふことは、大槻文彦さんがあらゆる....
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  • タイトル: 余興
    著者: 森鴎外
    出版社: ConTenDo
    概要:  同郷人の懇親会があると云うので、久し振りに柳橋の亀清に往った。  暑い日の夕方である。 門から玄関までの間に敷き詰めた御影石の上には、一面の打水がしてあって、門の内外には人力車がもうきっしり置き列べてある。 車夫は白い肌衣一枚のもあれば、上半身全く裸裎にしているのもある。 手拭で...
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  • タイトル:
    著者: 森鴎外
    出版社: ConTenDo
    概要:  カントが発狂の階梯だと恐れた夢を自身に検究する事に再び着目したるは、新約克のジユリウス、ネルソン Julius Nelson です、既に記録した夢の数は四千あつて、短いのは一語で写され、長いのには百語を費す、ネルソンは夢を区別して晩夢、夜夢、朝夢の三としたり、晩夢は疲労の日に継... ...
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  • タイトル: 魚玄機
    著者: 森鴎外
    出版社: ConTenDo
    概要:  魚玄機が人を殺して獄に下った。 風説は忽ち長安人士の間に流伝せられて、一人として事の意表に出でたのに驚かぬものはなかった。  唐の代には道教が盛であった。 それは道士等が王室の李姓であるのを奇貨として、老子を先祖だと言い做し、老君に仕うること宗廟に仕うるが如くならしめたためである....
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  • タイトル: 空車
    著者: 森鴎外
    出版社: ConTenDo
    概要:  むなぐるまは古言である。 これを聞けば昔の絵巻にあるような物見車が思い浮かべられる。  すべて古言はその行われた時と所との色を帯びている。 これをそのままにとって用いるときは、誰もその間に異議をはさむことはできない。 しかしそうばかりしていると、そのことばの用いられる範囲がせばめ...
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  • タイトル: 遺言三種
    著者: 森鴎外
    出版社: ConTenDo
    概要:    遺言 壱 予ハ予ノ死後遺ス所ノ財産ヲ両半ニ平分シ左ノ弐条件ヲ附シテ壱半ヲ予ノ相続者予ノ長男森於菟ニ与ヘ壱半ヲ予ノ母森みねニ与フベシ 弐 予ノ祖母森きよノ生活費予ノ妻森しけガ生家荒木氏ニ復籍シ若クハ他家ニ再嫁スルニ至ルマデノ生活費予ノ弟潤三郎ガ他家ニ養ハレ若クハ自活ノ... ...
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  • タイトル: 寒山拾得
    著者: 森鴎外
    出版社: ConTenDo
    概要:  唐の貞観のころだというから、西洋は七世紀の初め日本は年号というもののやっと出来かかったときである。 閭丘胤という官吏がいたそうである。 もっともそんな人はいなかったらしいと言う人もある。 なぜかと言うと、閭は台州の主簿になっていたと言い伝えられているのに、新旧の唐書に伝が見えない。 ...
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  • タイトル: 護持院原の敵討
    著者: 森鴎外
    出版社: ConTenDo
    概要:  播磨国飾東郡姫路の城主酒井雅楽頭忠実の上邸は、江戸城の大手向左角にあった。 そこの金部屋には、いつも侍が二人ずつ泊ることになっていた。 然るに天保四年癸巳の歳十二月二十六日の卯の刻過の事である。 当年五十五歳になる、大金奉行山本三右衛門と云う老人が、唯一人すわっている。 ゆうべ一しょ...
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