水野葉舟
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タイトル: 明治文学の潮流出版社: ディスカヴァー・トゥエンティワン概要: 【 目次 】・覚書 ―序に代えて― ・言文一致 ・二葉亭主人随想 ・藤村覚書 ・植村正久・内村鑑三・巌本善治 ・明治三十年代の青年小説家 ・一葉雑記 ・川上眉山の最後 ・小説文体の推移 ・「おもかげ」 ・「野辺のゆきき」 ・和歌の革新 ・胎動期を回想して (※本書は1983/4/1に発売し、...商品価格: ¥3,300(税込)
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タイトル: テレパシー出版社: ConTenDo概要: 怪談の中でも、人間が死ぬ断末魔の刹那に遠く離れて居る、親しい者へ、知らせるというのは、決して怪談というべき類では無かろうと思う、これは立派な精神的作用で、矢張一種のテレパシーなのだ。 私の知ってる女で、好んで心理学の書を読んでいた人があったが、その女の談に、或時、その女が自... ...商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 取り交ぜて出版社: ConTenDo概要: ○ 高橋五郎氏に聴いた話である。 同氏の親戚の某氏が、或る晩に甥の某氏と同じ部屋に寝た。 その時分に親戚に病人が有った。 その病人がその晩に、夢に某氏を尋ねて来て、快談して帰った。 翌朝眼が醒めたから、某氏は甥の某氏にその夢の話をした。 すると甥もそれと同じ夢を見たと云っ...商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 月夜峠出版社: ConTenDo概要: これも同じく遠野で聞いた談だ。 その近傍の或海岸の村に住んでいる二人の漁夫が、或月夜に、近くの峠を越して、深い林の中を、二人談しながら、魚類の沢山入っている籠を肩にして、家の方へ帰って来ると、その途中で、ひょっこりとその一人の男の女房に出会った。 その夫は女房に向って、「お前は、今......商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 黄昏出版社: ConTenDo概要: 佐々木君が馬車に乗ってしまうのを見送って、二階にあがって来た。 けさ遠野から馬車に乗った人たちが、二組三組に分かれてほうぼうの室の炬燵にあたっている。 時計を見ると、もう三時少し過ぎた。 一人ぼつりと二階の自分の室に入ってくると、出たままになっている炬燵の口から、また足を入れた....商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 帰途出版社: ConTenDo概要: 一 三月二十七日――陸中のこの山間の村一帯に雪にまじって雨が降った。 その雨で、しだいに解けてきていた、薄い雪の下から黒い土がところどころに見え出した。 ――一冬通して、土の上をすっかりつつんで積っていた雪が、ところどころに黒い土を見せて来た。 黒ずんだ色をして... ...商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 土淵村にての日記出版社: ConTenDo概要: 一 S君の家に着いた時には、もう夜がすっかり更けていた。 途中で寄り道をして、そこですっかり話し込んでしまったので、一里余りの道は闇の中をたどって来た。 闇の中にひろびろと開けた、雪の平を通って来た。 闇と言ってもぽっとどこか白々として、その広い平がかすかに見透... ...商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 旅からのはがき出版社: ConTenDo概要: 今、花巻に着いた 九時、今、花巻に着いた。 目的地の遠野行きの馬車はすぐ出るんだが、道はずいぶん遠いそうだし、それにそういそぐわけではなし、昨晩はろくに眠れなかったから、今日は一日ここで眠ろうと定めた。 こんな事なら仙台で降りればよかった、と思ってる。 ここに来て、... ...商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 月見草出版社: ConTenDo概要: 馬車が深い渓流に沿った懸崖の上を走っていた。 はるかの底の方に水の音がする。 崖の地肌には雪に、灰色の曇った空がうつって、どことなく薄黒い。 疎林がその崖に死んだように立っている。 その中に、馬車の轍の跡だけが、泥に染んでいる。 私はいま、東北の或る田舎を旅をしているのだが、...商品価格: ¥0(税込)