津田左右吉
検索結果10件中1件から10件までを表示
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タイトル: 仏教史家に一言す出版社: ConTenDo概要: 歴史家に要する資格のさまざまあるが中に、公平といふことがその重要なるものの一なるは争ふべからず。 公平とは読んで字の如く一見甚だ明かなるが如くなれど、細かに考ふれば真に公平を保つは容易のことに非ず。 公平とは私偏を挟まぬこと、即ち事実を観察するに予め成見を抱かず、議論をなすに故意の......商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 日本歴史の研究に於ける科学的態度出版社: ConTenDo概要: 一 ちかごろ世間で日本歴史の科学的研究ということがしきりに叫ばれている。 科学的研究というのが近代史学の学問的方法による研究という意義であるならば、これは史学の学徒の間においては一般に行われていることであるから、今さらこと新しくいうには及ばないはずである。 然るにそれがこと新......商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 神代史の研究法出版社: ConTenDo概要: 一 今日に伝わっている我が国の最古の史籍たる『古事記』と『日本書紀』との巻頭にはいわゆる神代の巻という部分がある。 『古事記』は和銅五年(712 A.D.)『日本書紀』は養老四年(720 A.D.)に出来たもので、何れも八世紀に入ってからの編纂であるが、神代の巻などは、もっ... ...商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 史論の流行出版社: ConTenDo概要: 奇なるかな世潮の変遷、試に最近数年間の文学界を回顧せば年ごとに流行の一新するあるを見る。 二十二年は小説流行のときにして二十三年は和文、漢文の流行は二十四年に始まりてしかして二十五年は史論の盛行を見るにあらずや。 もとよりその間に密確なる区劃をなさんは無稽の業に属すといへども大体の......商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 芸術と社会出版社: ConTenDo概要: 芸術のための芸術と一口にいってしまえば、社会との関係などは初から論にならないかも知れぬ。 けれども芸術を人生の表現だとすれば、そうして、人が到底社会的動物であるとすれば、少くとも芸術の内部におのずから社会の反映が現われることは争われまい。 芸術の時代的、または国民的特色というのも畢......商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 芸術と国民性出版社: ConTenDo概要: 芸術史家、または芸術の批評家が或る個人の作品を観てそこにその作家の属している国民全体の趣味なりまたは物の見かたなり現わし方なりの或る傾向が見えるというのは尤な話である。 しかし芸術家が製作をするに当って「おれは日本人だから日本人の趣味を現わすのだ」というようなことを意識してかかる... ...商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 偶言出版社: ConTenDo概要: 一 日本人の趣味は淡泊である、清楚である、または軽快である、濃艶な、重くるしい、はでやかな、または宏大なものは好まない、だから、――というような話が今でもまだ或る程度まで真実らしく、いわれもし聞かれもしている。 日本人の趣味が淡泊とか軽快とかいう言葉でいいあらわし得るもので... ...商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 建国の事情と万世一系の思想出版社: ConTenDo概要: 今、世間で要求せられていることは、これまでの歴史がまちがっているから、それを改めて真の歴史を書かねばならぬ、というのであるが、こういう場合、歴史がまちがっているということには二つの意義があるらしい。 一つは、これまで歴史的事実を記述したものと考えられていた古書が実はそうでな... ...商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 学究生活五十年出版社: ConTenDo概要: 学問上の閲歴のようなものを書けという『思想』の編輯部からの話があった。 これまでもあちこちから同じことをしばしば勧められたが、いつも書く気になれなかった。 人に語るほどの閲歴もないし、久しい前のことは記憶もはっきりせず、その上に、じぶんのことを書くのは書きにくくもあるので、筆をとり......商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 歴史とは何か出版社: ConTenDo概要: 世界の文化民族の多くは、その文化が或る程度に発達して文字が用ゐられて来ると、今日常識的に歴史的記録といはれるやうなものを何等かの形に於いて作り、さうしてそれを後世に伝へた。 さういふものの由来、特にその前の段階としてのいひ伝へのこととか、民族によるその特殊性とか、またはそれらがど... ...商品価格: ¥0(税込)