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石川啄木

検索結果56件中1件から45件までを表示
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  • タイトル: 学研の日本文学 石川啄木 悲しき玩具 あこがれ 呼子と口笛 ローマ字日記
    著者: 石川啄木
    出版社: 学研
    概要: 明治・大正・昭和を代表する作家・詩人の名作を集成した文学全集。収録作品は、石川啄木の「悲しき玩具」「あこがれ」「呼子と口笛」「ローマ字日記」。
    商品価格: ¥660(税込)
  • タイトル: 学研の日本文学 石川啄木 一握の砂
    著者: 石川啄木
    出版社: 学研
    概要: 明治・大正・昭和を代表する作家・詩人の名作を集成した文学全集。収録作品は、石川啄木の「一握の砂」。
    商品価格: ¥440(税込)
  • タイトル: 3 石川啄木 高村光太郎 宮澤賢治
    出版社: 学研
    概要: 日本の近現代を代表する作家・詩人・歌人の名作を集成した文学全集。第3巻収録作品。石川啄木「一握の砂」「悲しき玩具」「あこがれ」「ローマ字日記」。高村光太郎「道程」「智恵子抄」「典型」。宮澤賢治「春と修羅」「インドラの綱」「四又の百合」他。
    商品価格: ¥1,019(税込)
  • タイトル: 無題 月刊文芸雑誌 樹木と果実 初号三月一日発行
    著者: 石川啄木
    出版社: ConTenDo
    概要: 『樹木と果實』は赤色の表紙に黒き文字を以て題號を印刷する雜誌にして主に土岐哀果、石川啄木の二人之を編輯す。 雜誌は其種類より言へば正に瀟洒たる一文學雜誌なれども、二人の興味は寧ろ所謂文壇の事に關らずして汎く日常社會現象に向ひ澎湃たる國民の内部的活動に注げり。 雜誌の立つ處自ら現時の諸......
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: 悲しき思出 (野口雨情君の北海道時代)
    著者: 石川啄木
    出版社: ConTenDo
    概要: ◎本年四月十四日、北海道小樽で逢つたのが、野口君と予との最後の会合となつた。 其時野口君は、明日小樽を引払つて札幌に行き、月の末頃には必ず帰京の途に就くとの事で、大分元気がよかつた。 恰度予も同じ決心をしてゐた時だから、成るべくは函館で待合して、相携へて津軽海峡を渡らうと約束して別れ......
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: 所謂今度の事 林中の鳥
    著者: 石川啄木
    出版社: ConTenDo
    概要: (一)  二三日前の事である。 途で渇を覺えてとあるビイヤホオルに入ると、窓側の小さい卓を圍んで語つてゐる三人連の紳士が有つた。 私が入つて行くと三人は等しく口を噤んで顏を上げた。 見知らぬ人達で有る。 私は私の勝手な場所を見付けて、煙草に火を點け、口を濕し、そして新聞を取上げた...
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  • タイトル: 時代閉塞の現状 (強権、純粋自然主義の最後および明日の考察)
    著者: 石川啄木
    出版社: ConTenDo
    概要:  一  数日前本欄(東京朝日新聞の文芸欄)に出た「自己主張の思想としての自然主義」と題する魚住氏の論文は、今日における我々日本の青年の思索的生活の半面――閑却されている半面を比較的明瞭に指摘した点において、注意に値するものであった。 けだし我々がいちがいに自然主義とい... ...
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  • タイトル: 赤痢
    著者: 石川啄木
    出版社: ConTenDo
    概要:  凹凸の石高路 その往還を左右から挾んだ低い茅葺屋根が、凡そ六七十もあらう。 何の家も、何の家も、古びて、穢なくて、壁が落ちて、柱が歪んで、隣々に倒り合つて辛々支へてる樣に見える。 家の中には生木の薪を焚く煙が、物の置所も分明ならぬ程に燻つて、それが、日一日破風と誘ひ合つては、腐れた......
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  • タイトル: 足跡
    著者: 石川啄木
    出版社: ConTenDo
    概要:  冬の長い國のことで、物蔭にはまだ雪が殘つて居り、村端れの溝に芹の葉一片青んでゐないが、晴れた空はそことなく霞んで、雪消の路の泥濘の處々乾きかゝつた上を、春めいた風が薄ら温かく吹いてゐた。 それは明治四十年四月一日のことであつた。  新學年始業式の日なので、S村尋常高等小學校の代......
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  • タイトル: 札幌
    著者: 石川啄木
    出版社: ConTenDo
    概要:  半生を放浪の間に送つて來た私には、折にふれてしみじみ思出される土地の多い中に、札幌の二週間ほど、慌しい樣な懷しい記憶を私の心に殘した土地は無い。 あの大きい田舍町めいた、道幅の廣い物靜かな、木立の多い洋風擬ひの家屋の離れ/″\に列んだ――そして甚麽大きい建物も見涯のつかぬ大空に壓... ...
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  • タイトル: 葉書
    著者: 石川啄木
    出版社: ConTenDo
    概要:  ××村の小學校では、小使の老爺に煮炊をさして校長の田邊が常宿直をしてゐた。 その代り職員室で使ふ茶代と新聞代は宿直料の中から出すことにしてある。 宿直料は一晩八錢である。 茶は一斤半として九十錢、新聞は郵税を入れて五十錢、それを差引いた殘餘の一圓と外に炭、石油も學校のを勝手に使ひ、家....
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  • タイトル: 菊池君
    著者: 石川啄木
    出版社: ConTenDo
    概要: 一  私が釧路の新聞へ行つたのは、恰度一月下旬の事、寒さの一番酷しい時で、華氏寒暖計が毎朝零下二十度から三十度までの間を昇降して居た。 停車場から宿屋まで、僅か一町足らずの間に、夜風の冷に頥を埋めた首卷が、呼氣の濕氣で眞白に凍つた。 翌朝目を覺ました時は、雨戸の隙を潜って空寒く......
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  • タイトル: 漂泊
    著者: 石川啄木
    出版社: ConTenDo
    概要: 一  曇つた日だ。  立待岬から汐首の岬まで、諸手を擴げて海を抱いた七里の砂濱には、荒々しい磯の香りが、何憚らず北國の強い空氣に漲つて居る。 空一面に澁い顏を開いて、遙かに遙かに地球の表面を壓して居る灰色の雲の下には、壓せれれてたまるものかと云はぬ許りに、劫初の... ...
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  • タイトル: 葬列
    著者: 石川啄木
    出版社: ConTenDo
    概要:  久し振で歸つて見ると、嘗ては『眠れる都會』などと時々土地の新聞に罵られた盛岡も、五年以前とは餘程その趣きを變へて居る。 先づ驚かれたのは、昔自分の寄寓して居た姉の家の、今裕福らしい魚屋の店と變つて、恰度自分の机の置いた邊と思はれるところへ、吊された大章魚の足の、極めてダラシなく垂... ...
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  • タイトル: 渋民村より
    著者: 石川啄木
    出版社: ConTenDo
    概要: 一  杜陵を北へ僅かに五里のこの里、人は一日の間に往復致し候へど、春の歩みは年々一週が程を要し候。 御地は早や南の枝に大和心綻ろび初め候ふの由、満城桜雲の日も近かるべくと羨やみ上げ候。 こゝは梅桜の蕾未だ我瞳よりも小さく候へど、さすがに春風の小車道を忘れず廻り来て、春告鳥、雲雀......
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  • タイトル:
    著者: 石川啄木
    出版社: ConTenDo
    概要:  ○○郡教育会東部会の第四回実地授業批評会は、十月八日の土曜日にT――村の第二尋常小学校で開かれる事になつた。 選択科目は尋常科修身の一学年から四学年までの合級授業で、謄写版に刷つた其の教案は一週間前に近村の各学校へ教師の数だけ配布された。  隣村のS――村からも、本校分校合せて......
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  • タイトル: トルストイ翁論文
    著者: 石川啄木
    出版社: ConTenDo
    概要:  レオ・トルストイ翁のこの驚嘆すべき論文は、千九百四年(明治三十七年)六月二十七日を以てロンドン・タイムス紙上に發表されたものである。 その日即ち日本皇帝が旅順港襲撃の功勞に對する勅語を東郷聯合艦隊司令長官に賜はつた翌日、滿洲に於ける日本陸軍が分水嶺の占領に成功した日であつた。 當時......
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  • タイトル: 無題
    著者: 石川啄木
    出版社: ConTenDo
    概要:  幸徳等所謂無政府共産主義者の公判開始は近く四五日の後に迫り來れり。 事件が事件なるだけに、思慮ある國民の多數は、皆特別の意味を以て此公判の結果に注目し居ることなるべし。 予も其の一人なり、而して予は未だ此の事件の内容を詳細に聞知するの機會を有せざりしと雖も、檢事の嘗て發表したる所及......
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  • タイトル: 田園の思慕
    著者: 石川啄木
    出版社: ConTenDo
    概要:  獨逸の或小説家がその小説の中に、田園を棄てて相率ゐて煤煙と塵埃とに濁つた都會の空氣の中に紛れ込んで行く人達の運命を批評してゐるさうである。 さうした悲しい移住者は、思ひきりよく故郷と縁を絶つては來たものの、一足都會の土を踏むともう直ぐその古びた、然しながら安らかであつた親讓りの家... ...
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  • タイトル: 第十八号室より
    著者: 石川啄木
    出版社: ConTenDo
    概要:      一  いつとなく腹が膨れ出した。 たゞそれだけの事であつた。 初めは腹に力がたまつたやうで、歩くに氣持が可かつた。 やがてそろ/\膨れが目に付くやうになつた時は、かうして俺も肥えるのかと思つた。 寢たり起きたりする時だけは、臍のあたりの筋肉が少し堅くなり過ぎるやうだつた...
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  • タイトル: 大硯君足下
    著者: 石川啄木
    出版社: ConTenDo
    概要:  大硯君足下。  近頃或人が第二十七議會に對する希望を叙べた文章の中に、嘗て日清及び日露の兩戰役に當つて、滿場一人の異議もなく政府の計畫を翼贊して、以て擧國一致の範を國民に示した外に、日本の議會には今まで何の功績も無いと笑つてゐた。 私のこの手紙も其處から出立する。 私はこの或人の....
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  • タイトル: 女郎買の歌
    著者: 石川啄木
    出版社: ConTenDo
    概要: 『惡少年を誇稱す 糜爛せる文明の子』  諸君試みに次に抄録する一節を讀んで見たまへ。      ○  しばらくは若い人達の笑聲が室の中にみちて、室の中は蒸すやうになつた。 その中に頼んだ壽司とサイダーが運ばれたので、みんな舊の席へかへつた。 舊の席に就いて、それか....
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  • タイトル: 硝子窓
    著者: 石川啄木
    出版社: ConTenDo
    概要:      ○ 『何か面白い事は無いかねえ。 』といふ言葉は不吉な言葉だ。 此二三年來、文學の事にたづさはつてゐる若い人達から、私は何囘この不吉な言葉を聞かされたか知れない。 無論自分でも言つた。 ――或時は、人の顏さへ見れば、さう言はずにゐられない樣な氣がする事もあつた。 ...
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  • タイトル: 歌のいろ/\
    著者: 石川啄木
    出版社: ConTenDo
    概要:      (一) ○日毎に集つて來る投書の歌を讀んでゐて、ひよいと妙な事を考へさせられることがある。 ――此處に作者その人に差障りを及ぼさない範圍に於て一二の例を擧げて見るならば、此頃になつて漸く手を着けた十月中到着の分の中に、神田の某君といふ人の半紙二つ折へ横に二十首の歌を... ...
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  • タイトル: 郁雨に与ふ
    著者: 石川啄木
    出版社: ConTenDo
    概要: 一  郁雨君足下。  函館日々新聞及び君が予の一歌集に向つて與へられた深大の厚意は、予の今茲に改めて滿腔の感謝を捧ぐる所である。 自分の受けた好意を自分で批評するも妙な譯ではあるが、實際あれ丈の好意を其著述に對して表された者は、誰しも先づ其の眞實の感謝を言ひ現はすに當つて、......
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  • タイトル: NAKIWARAI を読む
    著者: 石川啄木
    出版社: ConTenDo
    概要:  この集を一讀して先づ私の感じたのは、著者土岐哀果氏が蓋し今日無數の歌人中で最も歌人らしくない歌人であらうといふ事であつた。 其の作には歌らしい歌が少い――歌らしい歌、乃ち技巧の歌、作爲の歌、裝飾を施した歌、誇張の歌を排するといふ事は、文學上の他の部面の活動の後を引いて最近一二年の... ...
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  • タイトル: 予の地方雑誌に対する意見
    著者: 石川啄木
    出版社: ConTenDo
    概要:  隨分長らく御無沙汰致し候ものかな、御許し下され度候、貴兄には相變らず御清適『白虹』のため御盡力の由奉賀候、さて御申越の課題については小生別に意見と云ふ程のものも無し、有つたところで小生如きの意見は何にもなるまじくと存じ候、但し文藝の事は本來中央も地方も無之てよい筈、そんな事は眼... ...
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  • タイトル: 吉井君の歌
    著者: 石川啄木
    出版社: ConTenDo
    概要:  自分も作家の一人である場合、他人の作を讀んで滿足の出來ないことが、却つて一種の滿足である事がある。 又時として、人が一生懸命やつた仕事にその人と同じ位の興味を打込むことの出來ないのを、その人の爲とも自分の爲ともなく淋しく思ふ事もある――人と人との間の超え難き隔たりに就いての悲しみ... ...
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  • タイトル: 無名会の一夕
    著者: 石川啄木
    出版社: ConTenDo
    概要:  この頃の短い小説には、よく、若い人達の自由な集會――文學者とか、新聞雜誌の記者とか、會社員とか、畫家とか、乃至は貧乏華族の息子とか、芝居好の金持の若旦那とか――各自新しい時代の空氣を人先に吸つてゐると思ふ種々の人が、時々日を期して寄つて、勝手な話をする會の事を書いたのがある。 さ... ...
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  • タイトル: 文芸中毒
    著者: 石川啄木
    出版社: ConTenDo
    概要:  我が田に水を引くといふことがある。 當人は至極眞面目なのだらうが、傍から見ると、隨分片腹痛い場合がある。 氣の毒でもあり、笑止でもある。 新聞の論説や政治家の談話などといふものは、毎日のやうにそれを繰返してゐる。 然しそれらには恕してやつて可い理由がいくらもある。 學者とか教育家と...
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  • タイトル: 不穏
    著者: 石川啄木
    出版社: ConTenDo
    概要:  其日も、私は朝から例の氣持に襲はれた。 何も彼も興味が失せて、少しの間も靜かにしてゐられないやうに氣が苛々してゐた。 新聞を見ても少し長い記事になると、もう五六行讀んだ許りで、終末まで讀み通すのがもどかしくなつて、大字の標題だけを急がしく漁つた。 續き物の小説などは猶更讀む氣がしなか....
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  • タイトル: 病室より
    著者: 石川啄木
    出版社: ConTenDo
    概要: 五百二十一  外は海老色の模造革、パチンと開けば、内には溝状に橄欖色の天鵞絨の貼つてある、葉卷形のサツクの中の檢温器! 37 といふ字だけを赤く、三十五度から四十二度までの度をこまかに刻んだ、白々と光る薄い錫の板と、透せば仄かに縁に見える、細い眞空管との入つた、丈四寸にも足... ...
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  • タイトル: 農村の中等階級
    著者: 石川啄木
    出版社: ConTenDo
    概要:  近頃農村の經營といふ事に關する著書が月に一册か二册は缺かさず出版されてゐる。 新聞や雜誌にも同じ問題がちよい/\繰返されてゐる。 かういふ傾向は、不知不識の間に爲政者の商工偏重の政策と對照して、我々批評家の地位に立つ者に一種の興味を與へる現象である。 産業時代と謂はるゝ歐洲の近代文明....
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  • タイトル: 人間の悲哀
    著者: 石川啄木
    出版社: ConTenDo
    概要:  人間の悲哀とは、自己の範圍を知ることである。 生れ落ちた時、私は何も知らなかつた。 その時何の悲しみがあつたらう。 經驗と教育とは日一日と私の、自己及自己以外の事物に關する知識を廣くし、深くした。 ――私は日一日と、自己の範圍といふものを一劃々々知つてゆく樣になつた。  何の自...
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  • タイトル: 消息
    著者: 石川啄木
    出版社: ConTenDo
    概要:  本誌の編輯は各月當番一人宛にてやる事に相成り、此號は小生編輯致し候。 隨つて此號編輯に關する一切の責任は小生の負ふ所に候。  締切までに小生の机上に堆積したる原稿意外に多く爲めに會計擔任者と合議の上、紙數を増す事豫定より五十頁の多きに達し、從つて定價を引上ぐるの止むなきに到り候......
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  • タイトル: 小説「墓場」に現れたる著者木下氏の思想と平民社一派の消息
    著者: 石川啄木
    出版社: ConTenDo
    概要:  木下尚江著小説「墓場」。  明治四十一年(一九〇八)十二月十三日東京本郷弓町一丁目二番地昭文堂宮城伊兵衞發行。 翌四十二年二月再版。 著者の著作の順序からいへば「乞食」の後、「勞働」の前。  著者の小説は概して二つの種類に分けることが出來る。 一は或思想を説明若くは主張する...
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  • タイトル: 歌集「嘲笑」序文
    著者: 石川啄木
    出版社: ConTenDo
    概要:  私はこの集の著者に一度も會つたことが無い。 その作つた歌もあまり讀んだことが無い。 隨つてどんな性格の人、どんな傾向の人かも知る筈が無い。 しかし斯ういふことは容易に想像することが出來る――この集の著者も年をとり、經驗を重ねるに隨つて、人生に對する態度が變つて來るに違ひない。 人生に...
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  • タイトル: いろ/\の言葉と人
    著者: 石川啄木
    出版社: ConTenDo
    概要:  少年の頃、「孝」といふ言葉よりも、「忠」といふ言葉の方が強く私の胸に響いた。 「豪傑」といふ言葉よりも、「英雄」といふ言葉の方に親しみがあつた。 そして、「聖人」とか「君子」とかいふ言葉は、言ふにしても書くにしても、他處行の着物を着るやうな心持が離れなかつた。 「豪傑」といふ言葉....
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  • タイトル: 一日中の楽しき時刻
    著者: 石川啄木
    出版社: ConTenDo
    概要:  復啓、以前は夕方に燈火のつく頃と、夜が段々更けて十二時が過ぎ、一時となり一時半となる頃が此上なき樂しきものに候ひしが、近頃はさる事も無御座候。 樂しき時刻といふもの何日よりか小生には無くなり候、拂曉に起き出でて散歩でもしたら氣が清々するかと存じ候へども、一度も實行したことはなし、... ...
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  • タイトル: 新しい歌の味ひ
    著者: 石川啄木
    出版社: ConTenDo
    概要: 人聲の耳にし入らば、このゆふべ、 涙あふれむ、――  もの言ふなかれ。 (哀果) 「妻よ、子よ、また我が老いたる母よ、どうか物を言はないで呉れ、成るべく俺の方を見ないやうにして呉れ、俺はお前達に對して怒つてるのぢやない、いや、誰に對しても怒つてなぞゐない。 だが今は、何とか......
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  • タイトル: 「一握の砂」広告
    著者: 石川啄木
    出版社: ConTenDo
    概要:  其身動く能はずして其心早く一切の束縛より放たれたる著者の痛苦の聲は是也。  著者の歌は從来青年男女の間に限られたる明治新短歌の領域を擴張して廣く讀者を中年の人々に求む。 (明治44・1・1「秀才文壇」十一ノ一) 底本:「啄木全集 第十卷」岩波書店    19......
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  • タイトル: 呼子と口笛
    著者: 石川啄木
    出版社: ConTenDo
    概要: はてしなき議論の後 一九一一・六・一五・TOKYO われらの且つ読み、且つ議論を闘はすこと、 しかしてわれらの眼の輝けること、 五十年前の露西亜の青年に劣らず。 われらは何を為すべきかを議論す。 されど、誰一人、握りしめたる拳に卓をたたきて、 ‘V NAROD!......
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  • タイトル: 心の姿の研究
    著者: 石川啄木
    出版社: ConTenDo
    概要:   夏の街の恐怖 焼けつくやうな夏の日の下に おびえてぎらつく軌条の心。 母親の居睡りの膝から辷り下りて 肥った三歳ばかりの男の児が ちょこ/\と電車線路へ歩いて行く。 八百屋の店には萎えた野菜。 病院の窓掛は垂れて動かず。 閉された幼稚園の鉄の門の下に...
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  • タイトル: 弓町より
    著者: 石川啄木
    出版社: ConTenDo
    概要:    食うべき詩  詩というものについて、私はずいぶん長い間迷うてきた。  ただに詩についてばかりではない。 私の今日まで歩いてきた路は、ちょうど手に持っている蝋燭の蝋のみるみる減っていくように、生活というものの威力のために自分の「青春」の日一日に減らされてきた路筋である。 ....
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  • タイトル: 一握の砂
    著者: 石川啄木
    出版社: ConTenDo
    概要: 函館なる郁雨宮崎大四郎君 同国の友文学士花明金田一京助君 この集を両君に捧ぐ。 予はすでに予のすべてを両君の前に示しつくしたるものの如し。 従つて両君はここに歌はれたる歌の一一につきて最も多く知るの人なるを信ずればなり。 また一本をとりて亡児真一に手向く。 この集の稿本を書...
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