すきとおったほんとうのたべもの -賢治童話の版画家・佐藤国男が語る 宮沢賢治と創作の周辺〈リフロー版〉下巻

概要：

宮沢賢治童話の挿絵で独自の作風を打ち立てた版画家「山猫博士」こと佐藤国男による、天衣無縫、自由闊達なエッセイスタイルの宮沢賢治論。
「宮沢賢治に魅かれたのは、その文章の中に映像を見るような不思議な感覚があったから」という版画家ならではの視点による賢治童話の解釈や、創作にまつわる話題をユーモラスな文体で綴っています。
賢治は童話集『注文の多い料理店』の序で、自分の童話や詩を、雲や風や銀河からエネルギーを受けて作った「すきとほつたほんたうのたべもの」と書いていますが、本書はそれにちなんだタイトルです。

山猫博士の地元道南（函館・八雲ほか）で、日ごろ朗読ボランティアとして活躍する女性たち（男性も若干名含む）が朗読を担当。多くが熱烈な山猫ファンという読み手陣の、意欲と個性にあふれた語り口を、全編書き下ろしのBGMとともにお楽しみください。
なお本シリーズは、北海道新聞で15年にわたり連載されたコラムをもとに出版された印刷書籍『山猫博士のひとりごと』『続　山猫博士のひとりごと』を、テーマ別に再編し、音付き電子書籍として復刻したものです。