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牧野信一

検索結果294件中1件から45件までを表示
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  • タイトル: 〔作者の言分〕 (「淡雪」の作者)
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要: 〔作者の言分〕 (「淡雪」の作者) 牧野信一  海野武二氏の批評に就いては、その観点の差異が全く対蹠的なものであり、不断抗議を述べるとならば寧ろ簡略に申しがたく、この場合は残念ながら黙つて通り過ぎるより他方法も見出せないのであります。 これは何うもどちらにとつても仕方のな... ...
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  • タイトル: 文芸雑誌の過去・現在・未来に就いて 同人雑誌的要素
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要: 文芸雑誌の過去・現在・未来に就いて 同人雑誌的要素 牧野信一  純文学雑誌の将来は従来の同人組織的要素が次第に濃厚となり、或は夫々の流派に依る、主義に依る、または友誼的結合に依る――等々の基礎が漸く堅固となり、各自々々に文芸王国を形成するかの如き状態に発展して行くのでは... ...
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  • タイトル: 十二年文壇に対する要求 結局は「自分の道」
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要: 十二年文壇に対する要求 結局は「自分の道」 牧野信一  努めて考へても、問題に添ふべき纏つた考へは、どんなかたちに於ても浮んで来ない。 多少ながら浮んで来るものは、自分に対する自分の要求とでも云ふ風なかたちで淡く残るのみである。 それをずつとおしひろめて考へたら或はこの問題......
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  • タイトル: 予が本年発表せる創作に就いて 努力の不足を痛感す
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要: 予が本年発表せる創作に就いて 沢山書いた 牧野信一  四月に書いた「父を売る子」は思ひ出すだけでも閉口したが、此頃になつては澄んだ心で夢のやうな気がする。 三月の始めに十二三枚書いて、たしか退屈してそれなりに放つておいたのだが、その月に父が急死した、そして四月になつてから... ...
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  • タイトル: 「尾花」を読みて (久保田万太郎・作)
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要:  途中で考へるから、ともかく銀座の方へ向つて走つて呉れたまへ――僕は、いつにもそんなことはないのだが、たつたひとりで寂しさうに外へ出ると、車に乗つて、そんな風に呟いた。 外套の襟に顔を埋めて、うまいものだなあ――と吐息を衝くのであつた。 あの人の作品が、年を重ねる度に、一作は一作毎に......
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  • タイトル: 写真に添えて (都の友へ送つた手紙)
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要:  この家の納屋で僕は斯んな奇妙な自転車を発見した。  御覧の如く前輪は恰も水車のやうに大きく、後の輪がお盆のやうに小さい地金製の三輪車であるが、然も之が成人の乗用車なんだぜ。 この家の隠居から聞く処に依ると、この三輪車は我国に初めて自転車が輸入された当座僕の祖父が満身の得意を持し......
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  • タイトル: 昭和五年に発表せる創作・評論に就て 「吊籠と月光と」その他
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要: 「僕は哲学と芸術の分岐点に衝突して自由を欠いた頭を持てあました。 息苦しく、悩ましく、砂漠に道を失ふたまま、ただぼんやりと空を眺めてゐるより他に始末のない姿を保ちつゞけた。」  これは今年のはじめに発表された「吊籠と月光と」の冒頭の言葉で、そして私はこの作と「ラガド大学参観記」と... ...
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  • タイトル: 昭和四年に発表せる創作・評論に就て 「山彦の街」について
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要: 昭和四年に発表せる創作・評論に就て 「山彦の街」に就いて 牧野信一 「山彦の街」を、前編だけで、完了し忘れたのを遺憾に思つてゐます。 あれは僕の脳裡を不断に去来してゐる共和国の一片です。 某君が、何に材料を得たか? と問うたが、材料は空想です。 空想ではありますが、日常の見聞....
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  • タイトル: 海浜日誌 六月創作評
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要: 一  ――日。 六月の雑誌二冊ふところにして、朝、砂浜に坐る。 時々こんな風にして浜に降りるが今朝はいつもとは違つた心だつた。 「月評」をする筈なのだ。 これは初めての仕事だ。 ――だから、である。 手紙で友人の創作についての批評や感想は往々書くが、それとこれとは比較にならな...
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  • タイトル: ラガド大学参観記 (その一挿話)
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要: 一  往来で騒いでゐる声が何うも自分を呼んでゐるらしく思はれるので私は、ペンを擱いて、手の平を耳の後ろに翳した。 「誰だな?」  私は呟いだ。 私は首を傾げたが、執筆に熱中してゐる頂上だつたので、そんな騒ぎも忽ち私の仕事の世界(Flattering Phantom)と混同......
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  • タイトル: 夜見の巻 「吾が昆虫採集記」の一節
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要: 一  私は夏の中頃から、鬼涙村の宇土酒造所に客となつて膜翅類の採集に耽つてゐた。 私は碌々他人と口を利くこともなく、それで誰かゞ私の無愛想な顔を蜂のやうだと嘲つたが、全く私は眼玉ばかりをぎろ/\させて口を突らせ、蜂のやうに痩せて、あたりの野山を飛びまはつてゐた。  或る朝私......
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  • タイトル: サロメと体操 ヘツペル先生との挿話
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要:  学生であつた私は春の休暇で故郷の町に帰つてゐたが、うちでは勉強が出来ないと称して二三駅離れた海辺の村へ逃れてたつた独りで暮してゐた。 そしてヘツペル先生へ長い手紙ばかりを書いてゐた。 主に象徴的な文字で架空的な悩みを訴へるのであつた。 間もなく先生からの便りで、わたしも君と共々に清澄....
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  • タイトル: 祝福された星の歌 “An episode from the forest”
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要:  一  麓の村から五哩あまり、馬の背で踏み入る森林地帯の山奥――苔むした岩々の間を、隠花植物の影を浮べて、さんさんと流れる谿川のほとりに営まれた伐木工場の丸木小屋の事務所に、その頃私はアメリカ生れのフロラと共に働いてゐました。 私達の夫々の父親達の共同の仕事だつたから... ...
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  • タイトル: 余話 秘められた箱
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要:  厳格らしい母だつた。  幼時余は、母に、『論語』を学び、二宮尊徳の修身を聴講し、『ナショナル・りいどる』巻の一に依つて英語を手ほどかれ、『和訳すゐんとん万国史』を講義された。 それらの記憶は、ひどく曖昧である。 『論語』では、母のそれでは、「友アリ遠方ヨリ来ル」云々に就いての解釈....
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  • タイトル: 目醒時計の憤慨
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要: 一  あしたはきつと五時に起きよう――と、また美智子さんは、堅く決心しました。 あしたこそ大丈夫だ――と、更に美智子さんは、自分の胸に念をおしました。 そして今年の春、叔父さんから貰つた大形の眼醒時計を書棚の上から取りおろして、ぴつたり朝の五時にベルをかけました。 この時計は、ベ....
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  • タイトル: 四郎と口笛
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要: 一  四郎は、つい此の間から、何時といふことなしに口笛が吹けるようになつた。 どうしてそれが吹けるようになつたか? 自分にも気がつかなかつた。 「またお前は口笛を吹いてゐる。 勉強しながら口笛なんて吹くものぢやありません。」と、四郎は母から叱られた。  なる程四郎は、机の...
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  • タイトル: 熱海へ
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要:  彼は徳利を倒にして、細君の顔を見返つた。 「未だ!」周子はわざとらしく眼を丸くした。 「早く! それでもうお終ひだ。」特別な事情がある為に、それで余計に飲むのだ、と察しられたりしてはつらかつたので、彼は殊更に放胆らしく「馬鹿に今晩は寒いな。 さつぱり暖まらないや。」と附け足し....
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  • タイトル: 美智子と歯痛
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要:  美智子は、朝から齲歯が痛んで、とう/\朝御飯も喰べませんでした。 眼に触れるものが悉く疳癪にさわりました。 焦れツたくて/\堪りませんでした。 家ぢうを大声あげて、出来るだけの速さで駆け回つても、まだ飽き足りないやうな気がします。 鐘をグワン/\と打ち叩くやうに、或ひは歯のなかへ太い...
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  • タイトル: 周一と空気銃とハーモニカ
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要: 一  周一は、今年のお年玉に叔父さんから空気銃を貰つた。 去年から欲しがつてゐたものだつたが、危いから駄目だ/\と云はれて、父からも母からも許されなかつた。 その代りクリスマスの日に母から立派なハーモニカを買つて貰つたのであつた。  周一は、ハーモニカに直ぐ飽きてしまつた。 ...
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  • タイトル: お父さんのお寝坊
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要: 「いくら日曜の朝だからつて、もうお起ししなければいけませんわ。 もう十時ぢやありませんか。 美津子さん、お前お二階に行つてお父さんをお起ししていらつしやい。」  お母さんにかう云はれると、美津子は直ぐに立ちあがりました。 他の用だとかう直ぐには承知しないのですが、お父さんをお起しする....
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  • タイトル: 眠い一日
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要: 一 「電灯を点けて煙草を喫かす、喫ひ終ると再び灯りを消してスツポリと夜着を頭から引き被る――真暗だ。 彼は、眼を視開いてゐた。 ……云ふまでもなく、何も考へてゐない。 眠り度い! と希ふ心は、とうに麻痺してゐる。 ……時計の音ばかりが、イヤに勢急に響いて来る、――一寸快よいやうな...
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  • タイトル: 妄想患者
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要: 一  ふつと、軽い夢が消えると、窓先を白い花が散つてゐた。 何かにギクリと悸された鼓動の余韻が、同じやうに静かに、心から散つて行くのを、私は感じた。 「桜の花だつたか。」、私はさう思つた。  ガジガジと、インク壺の中へペン先を突き込む音がする、慌しく「ノート」の頁をめくる....
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  • タイトル: 鞭撻
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要:  私は台所の隅へ駈けこむと、ながしもとで飯の仕度を手伝つてゐる母の袂にとり縋つて――仙二郎と一処に行くのは嫌だ、と云つた。 が大声で喚くわけにもゆかず、たゞ無暗に鼻をならして駄々をこねた。 「どういふわけで、そんなに嫌なの……変だね。」母にさう追求されても私は決してその理由は審か......
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  • タイトル:
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要: 一 「今夜こそ書きませう。 ……えゝと何から先に書かうかしら? ……候文も古くさいし、言文一致ではだら/\するし……」  光子さんは、紙をひろげてペンを執りましたが、何から先へ書いたらいゝか? と思ふと、迷はずには居られませんでした。 一年程前に別れた春子さんに、今夜こそ手紙......
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  • タイトル: 清一の写生旅行
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要:  ある土曜日の放課後、清一はカバンを確かりとおさへて、家ンなかへ慌しく駆け込むやいなや、其の儘帽子も脱がず、 「お母さん!」と叫んだ。 「何だね、騒々しいぢやないか。 お前またお友達と喧嘩でもしたんぢやないの?」と、縫物をしてゐた彼の母は、驚いたやうに軽く眼を挙げて彼を睨んだ。 ....
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  • タイトル: 心配な写真
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要: 「兄さんはそれで病気なの? 何だか可笑しいわ。 まるで病気ぢやないやうだわね。」 「さうね、そんなのなら私達もちよつとでいゝからなつて見たいわね。」  二人の少女は、云ひ合せたやうにホヽヽヽと笑つて私を見あげました。 二人とも私の従妹です。 名前ですか――名前は遠慮しませう。 何故...
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  • タイトル: 池のまはり
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要: 「ね、お祖母さん――」  半分あまつたれるやうな口調で彼は、もぐ/\云はせながら祖母の炬燵の中へ割込むで行つた。 「厭だよ。 お前なんかに入られると寒くつて仕様がありやしない。」  祖母はさう云ひながら、それでも彼の膝のまはりの被着の隙を行儀よく直した。 「ね、お祖母さん、....
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  • タイトル: 香水の虹
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要:  窓帷をあけて、みつ子は窓から庭を見降した。 やはらかな朝の日射が、ふかぶかと花壇の草花にふりそゝいでゐる。  姉はカーネーシヨンの花が好きだつた。 花壇の隅に美しく咲き誇つてゐる桃色の花を眺めながら、みつ子は姉のことをしきりに想ひつゞけた。 きらきらと映へた外光はもの懐しく流れて...
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  • タイトル: 砂浜
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要:  羽根蒲団の上に寝ころんでゐるやうだ――などと私は思つたくらゐでした。 紫色をした大島が私の網膜に「黒船」か何かのやうに漂うて映りました。 ――午頃まで、このまゝ眠つてやらうかしら……などとも私は思つたりしました。  春先で、思ひきり好く晴れた朝の海辺なのです。 ――もう、かれこれ...
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  • タイトル: 晩秋
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要: 一  僕はどうしても厭だ、と云つたが、みち子がどうしても行くんだ、と云つて承知しない。 何故僕が強情を張るか、その理由はちよつと……云ひにくいこともないけれど、云つたつて仕様がないから、云はない。 「無性! 無性! 無性屋さん……」と叫んだかと思ふと、いきなりみち子は僕の背......
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  • タイトル: 痴想
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要:  私は岡村純七郎の長男で純太郎といふ名前である。 私の家の伝来の風習で長男には必ず「純」の字を通り名として用ひてゐるさうだ。 ――私が生れた時、私の名前に就いて父は少しは頭を悩ましたらうか、種々な名前を考へたらうか……いや、そんな筈はあるまい。 至極単純な頭悩の所有者である彼は、愚かな....
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  • タイトル: 坂道の孤独参昧
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要:  何故俺は些う迄性のない愚図なんだらう、これツぱかりの事を何も思ひ惑ふにはあたらない、手取り早く仕度さへすれば二時間も掛らないで出来上る……が、純造は「明日こそは――」と叱るやうに決心した。 前々の日に出掛ける筈で既に叔母から旅費はちやんと貰つて大切に机の抽出に蔵つてはあるのだが、... ...
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  • タイトル: 疳の虫
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要:  必ず九時迄に来ると、云つて置きながら、十五分も過ぎてゐるのに、未だ叔父は来なかつた。 僕は堪らなく焦れたく思ひながらも、叔父の来ることを待つてゐるには違ひなかつたから、頭の中で到頭叔父が大変に憎らしい者になつてしまつた。  好い天気の日曜の朝である。 白い雲一つ見当らない。 叔父...
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  • タイトル: 美智子と日曜日の朝の話
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要:  日曜の朝でした。 ――「稀にはお母様のお手伝ひをしたら、」とお母様はちよつと機嫌の悪い顔をなさいましたので、美智子は、 「だつてお母様……」と、あべこべに不機嫌な顔をして、「だつて……だつて……」と、わけのわからない弁解を示して、おさげに結むだリボンを前に廻して、それをもてあそ... ...
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  • タイトル: 公園へ行く道
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要: 「散髪して来よう。」  さう、思ひつくと、彼は、膝の上の夕刊を投げ棄てゝ、安座からむつくりと立ちあがつた。 立ちあがつた彼は、如何にも退屈らしく「ウーム」と云つて大きな伸びをした。 その彼の伸びは、彼が故意にさうしたのだつた。 立ちあがつた動作が余りに唐突で、――といふ気がした彼は、....
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  • タイトル: 愚かな朝の話
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要:  窓に限られた小さな空が紺碧に澄み渡つて、――何かかう今日の一日は愉快に暮せさうな、といふやうな爽々しい気持が、室の真中に上向けに寝転むだ儘、うつとりとその空を眺めあげた私の胸にふはふはと感ぜられました。  能ふ限り、意識して――その意識がワザとらしければワザとらしい程爽快なの... ...
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  • タイトル: 白明
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要:  医院を開いてゐた隆造の叔父が発狂して、それも他所目にはさうとも見られる程でもなかつたが職業柄もあつたし、家内の者達への狂暴は募るばかりで「酒癖が悪い」位ゐでは包み終せなくなつて、漸くのこと、三月ばかり前にS癲狂院へ入院させて以来――毎晩のやうに同じやうな叔母の愚痴話の相手になつ... ...
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  • タイトル: 失題
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要:  一刻も早く家へ帰り度い気持と、それとは反対に、どこかへ行つて見度いといふ気持――がその二つの心にのみ面接してゐたといふ程ではなく、ただその朧ろげな二つの気持を「空漠」とした白さが濡紙のやうにフワリと覆つて、つまり彼はその三つの心を蔵して歩いてゐた。 而も彼は家路へは逆に歩いてゐた... ...
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  • タイトル: 悦べる木の葉
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要:  一郎は今迄しきりに読んでゐた書物から眼を放すと、書斎の窓を開いて庭を眺めた。 ――冬枯の庭は、どの木も寒さうに震へてゐるかのやうに見えた。 南天の実の紅色だけが僅かな色彩で、冬の陽に映えてゐるばかりだつた。 空はよく晴れてゐて、時たま何処かで百舌の声などがキーキーツと絹地でも引き裂く....
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  • タイトル: 不思議な船
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要:  あゝさうか、今日は土曜日だつたね。 諸君おそろひでよく来たね、さあ遠慮なくずつと此方へ来給へ。 何、お話? またかい。 よくお話に倦きないね。 よろしいやるよ。 面白いお話を。  静かにしてようく聞いてゐるんだよ。 今は昔、昔は今と、即ちワンス、アツポン、エ、タイム、そこに...
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  • タイトル: 闘戦勝仏
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要: 一  玄奘三蔵法師が或日、孫悟空に向つて、 「汝の勇と智は天上天下に許されてゐる、天の魔も地の鬼も、汝の黒一毛にも及ばない。 かゝる大智大勇と非凡な妖術とを有しながら、何故天下を領せんとせず、仏門に帰つて、それも余が如き力量もなく妖術も弁へぬ小法師に従うてゐるのか、その理由... ...
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  • タイトル: 雛菊と雲雀と少年の話
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要:  ある庭の片隅に一本の雛菊が咲いて居りました。 花壇の中には立派やかな牡丹や美しい百合などが、誇り気に咲いて居りましたが、雛菊はさういふ花を見ても、少しも羨しいとは思はず、幸福な日を送つて居りました。  丁度、雛菊の頭の上では雲雀が楽しさうな歌をうたつて居りましたが、雛菊は凝とそ......
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  • タイトル:
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要:  若しも貴方が妾に裏切るやうな事があれば、妾は屹度貴方を殺さずには置きませんよ、と常に云つてゐた女が、いざとなつたら他愛もなく此方を棄てゝ行つた。 此方こそかうして未練がましくも折に触れては女の事を思ひ出して居るが向うでは……妾は自分の将来を考へなければなりません。 貴方のやうな全く......
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  • タイトル: 凸面鏡
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要: 「君は一度も恋の悦びを経験した事がないのだね。 ――僕が若し女ならば、生命を棄てゝも君に恋をして見せるよ。」と彼のたつた一人の親友が云つた時、 「よせツ、戯談じやねえ、気味の悪るい。」、と二人が腹を抱へて笑つてしまつて――その笑ひが止らない中に、彼はその友の言葉に真実性を認めたか... ...
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  • タイトル: 首相の思出
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要:  昔、独逸のある貴族の家に大へんに可愛らしい、さうして美しい少年がありました。 両親が非常に厳格だつたので、少年は無暗に外へ遊びに出ることが出来ませんでした。 然し御殿のやうに立派な少年の室には、あらゆる書物や遊び道具がすつかり備へられてあつたから退屈をするやうな事は決してなかつたの......
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