小熊秀雄
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タイトル: 小熊秀雄全集-01 短歌集出版社: ConTenDo概要: 小熊秀雄略年譜 一九〇一(明治三十四)年 九月九日、北海道小樽市に生まれる。 父は三木清次郎、母は小熊マツ。 マツが未入籍のため、出生届は出されず。 一九〇四(明治三十七)年 十月、母マツが死去。 戸主となる。 一二月二六日、小熊マツ私生子として入籍。 父清次郎は新たにナ...商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 紙幣出版社: ConTenDo概要: 紙幣よ、 貴様のためにこの私の詩人が 歌ふのを光栄と思へ、 だが貴様はいふだらう、 ――何を生意気な貧乏詩人め、 イノシシとは一体 十円札か百円札か知つてゐるか さういはれてみると一寸胴忘れした 然しそんなことが何の恥辱だらう、 紙幣の図柄をゆつくり ... (本...商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 雨中記出版社: ConTenDo概要: 電車を降りて××橋から、雨の中を私と彼とは銀座の方面に向つて歩るきだした、私と彼とは一本の洋傘の中にぴつたりと身を寄せて、黒い太い洋傘の柄を二つの掌で握り合つてゐる。 男同志80の相合傘といふものは、女とのそれよりも涯かにもつと親密な感じがするものである、殊に私は彼とこんな... ...商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 泥鰌出版社: ConTenDo概要: (一) 夏に入つてから、私の暮しを、たいへん憂鬱なものにしたのは、南瓜畑であつた。 その葉は重く、次第に押寄せ、拡げられて、遂に私の家の玄関口にまで肉迫してきた、さながら青い葉の氾濫のやうに。 春の頃、見掛は、よぼ/″\としてゐる老人夫婦が、ひとつ、ひとつ... ...商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 裸婦出版社: ConTenDo概要: (一) 或る雪の日の午後。 街の角でばつたり、お麗さんらしい背をした女とすれちがつた。 女は鼠色の角巻を目深に、すつと敏捷に身をかはしたので、その顔は見えなかつた。 ――彼女だ、たしかにあの女にちがひない。 私は断定した、同時にぎくりと何物かに胸を.....商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 殴る出版社: ConTenDo概要: (一) 俺はつくづくと考へる。 世の中の奴らは、もちろん嘘で固まつてゐるといふ事実だ。 情なくなるから、あんまり他人さまのことはいふまい。 手近なところで、俺の信じてゐる彼女の態度はどうだ、だんだん世間なみに嘘をおぼえこみ、なんにもないところから、鶏を飛び出させた... ...商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 塩を撒く出版社: ConTenDo概要: (一) 彼は木製玩具の様に、何事も考へずに帰途に着いた。 地面は光つてゐて、馬糞が転げて凍みついてゐた。 いくつか街角をまがり、広い道路に出たり、狭い道路に出たりしてゐるうちに、彼の下宿豊明館の黒い低い塀が見えた。 彼は不意にぎくりと咽喉を割かれたやう... ...商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 味瓜畑出版社: ConTenDo概要: (一) お寺の境内の踊り場で男はさんざんに踊つた、疲れてへと/\になるほどに、呼吸がぜいぜいと鳴りだすほどに手を振つたり足を振つたりした。 その夜は月夜であつたので、踊りの輪をとりまく見物人もなかなか踊り見物を止して帰らうとしなかつたので、踊り子たちも調子づい... ...商品価格: ¥0(税込)