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山之口貘

検索結果19件中1件から19件までを表示
  • タイトル: 声をあげて泣く ――私の処女出版
    著者: 山之口貘
    出版社: ConTenDo
    概要:  かつて、「むらさき」という雑誌があった。 国文学の関係の雑誌で、時々、ぼくの詩を載せてくれたが、編集長の小笹功氏のあっせんで、昭和十三年の八月に、詩集『思弁の苑』を出した。 発行所は、むらさき出版部で、神田の巌松堂書店のなかにあった。 詩集の巻頭に、佐藤春夫、金子光晴両氏の序詩、序文....
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  • タイトル: 楽になったという話
    著者: 山之口貘
    出版社: ConTenDo
    概要:  とにかく、靴も高くなった。 にも拘わらず、僕は一足の新らしい靴を買ってしまったのである。 僕の状態を知っている側の人に言われるまでもなく、身分には不想応な感じもするのであるが、十三円五十銭を投げ出すようにして、この足の野郎を満足させてみたのは今度が生れて初めてなのである。  神楽....
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  • タイトル: 貧乏を売る
    著者: 山之口貘
    出版社: ConTenDo
    概要: 貧乏を売る 山之口貘  この間のことである。 蛇皮線の大家と云われている人が、東京を引揚げて沖縄へ帰ることになり、その送別会が催されたが、場を変えて二次会になり、新橋のある泡盛屋にぼくはいた。 ぼくは二年ばかりこの方、酒を遠慮しているのであるが、それでもまだずっとやめるという......
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  • タイトル: 初恋のやり直し
    著者: 山之口貘
    出版社: ConTenDo
    概要: 初恋のやり直し 山之口貘  小学校の六年生になってからのこと、ぼくは机の前に座っていても、それは父や兄などの手前で、勉強しているふりをしているにすぎなかった。 ある少女のことに気をとられていたからなのである。 少女はしばしば、ぼくの家の近所に遊びに来た。 そこには沼があって、そ....
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  • タイトル: 梯梧の花
    著者: 山之口貘
    出版社: ConTenDo
    概要:  ぼくが、まだ、おっぱいをのんでいたころのある日のことである。 母のおっぱいに吸いついたのであったが、すぐに、おっぱいを突っ放して、ぼくは泣き出してしまった。 ぼくのことを離乳させるために、母がその乳首のところに唐辛をつけてあったからなのである。 ぼくは、泣きながら、台所にあった小さな....
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  • タイトル: 酒友列伝
    著者: 山之口貘
    出版社: ConTenDo
    概要:  十年を一昔とみれば、昔の昔の昔から、ぼくは酒を飲んで来たわけである。 飲んで来た酒は主に泡盛で、生れが泡盛の産地の沖縄だからである。 十三歳の時、十三祝いの日に酒を飲んで、千鳥足になったことを覚えているが、そのときに酒の味を覚えたのかも知れない。  上京したのは、大正十一年の秋な....
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  • タイトル: 雨あがり
    著者: 山之口貘
    出版社: ConTenDo
    概要: 雨あがり 山之口貘  その日、朝は、どしゃ降りなのであったが、午後になると、からりと晴れて、縁側に陽がさした。 硝子戸を開け放って、ぼくは机を前にしていた。 女房は、ぼくの傍で繕いものをしていた。 木戸の風鈴が、鳴りそこないみたいに鳴って、ミミコが帰って来たのである。 「た...
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  • タイトル: チャンプルー
    著者: 山之口貘
    出版社: ConTenDo
    概要:  このごろの泡盛屋では、琉球料理を食べさせるようになったので琉球出身のぼくなどにとっては何よりである。 戦前の泡盛屋では、泡盛だけが琉球で、つまみものなどはほかの飯屋と変わらなかったが、いまは簡単な琉球料理があって、琉球的な雰囲気が濃厚である。  こころみに、ある泡盛屋ののれんを......
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  • タイトル: ダルマ船日記
    著者: 山之口貘
    出版社: ConTenDo
    概要: ×月×日 金  眼を覚ましてみると、側に寝ていた筈の六さんの姿は見えなかった。  居候のくせに、なぜこうも寝坊するのであろうか。  桝のような船室から首を出して、甲板を見廻わすと、既に、七輪の薬罐が湯気を吹きあげていた。  この船の名は、水神丸。 積載量百トン。 ...
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  • タイトル: 私の青年時代
    著者: 山之口貘
    出版社: ConTenDo
    概要:  人間は、生れてしばらくの間を赤ん坊と言われ、そのうちに幼年、少年、青年、壮年、老年という順を経て、墓場に永住することになるわけである。 このなかで人間にとって一番の人気ある年代は青年時代のようで、青春と呼ばれているのがその時代なのである。 幼年や少年にとっては、憧れの的であり、壮年......
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  • タイトル: 暴風への郷愁
    著者: 山之口貘
    出版社: ConTenDo
    概要:  郷里の沖縄から、上京したのは大正十一年の秋のことであったがその年の冬に、はじめて、ぼくは雪を見た。 本郷台町の下宿屋の二階で、部屋の障子を開けっ放して、中庭に降りつもる雪の白さを、飽かずにながめたことを記憶している。 南方生れのぼくは、はじめて見る雪のながめに、つい寒さも忘れて『忠......
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  • タイトル: 野宿
    著者: 山之口貘
    出版社: ConTenDo
    概要:  あとになって、きいたことなのであるが、ずっと前にそこに住んでいたうちの娘さんが、毒をのんで便所のなかで死んでいたという噂のある家なのである。 近所のおかみさんの話によると、この家に引っ越してくる人は、みんな、四五日も居たか居ないかのうちに、すぐにまたどこかへ引っ越して行くんだそう... ...
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  • タイトル: 夏向きの一夜
    著者: 山之口貘
    出版社: ConTenDo
    概要:  争えないもので、顔までがいつのまにやらそういう顔つきになってしまったのであろう。 夜は云うまでもないが、昼間でも、街を歩いていると、ぼくはよくおまわりさんから誰何されたのである。 それはしかし、顔つきばかりのことではなく風体からしてそもそもぼく自身の生活を反映しているものなのであっ......
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  • タイトル: つまり詩は亡びる
    著者: 山之口貘
    出版社: ConTenDo
    概要:  かつて、アンドレ・ジイドのソヴィエットへの関心を知るや否や、それを以て直ちに、赤化したアンドレ・ジイドと見なしたかのような観方をした人々が、日本の国にあったと記憶する。  彼等は、ジイドのソヴィエット旅行に就て、いよいよジイドが、ソヴィエットから土産として持って帰るものは、赤... ...
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  • タイトル: 装幀の悩み
    著者: 山之口貘
    出版社: ConTenDo
    概要:  ぼくの最初の詩集『思弁の苑』を出版したのは、昭和十三年の八月である。 当時は、神保町の巌松堂のなかに、むらさき出版部というのがあって、「むらさき」という雑誌を出していた。 ぼくも頼まれるまま、時々その雑誌に詩を発表していたところ、編集長の小笹氏のすすめで、むらさき出版部から出すこと......
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  • タイトル: 詩とはなにか
    著者: 山之口貘
    出版社: ConTenDo
    概要:  詩を書き出してから、すでに四十年に近いのであるが、さてしかし、詩とはなにかと来られると四十年の年月もぐらつくみたいで先ず、当惑をもって答えるしかないのである。 ではなんのために詩を書くのかと来られてはこれもまた直立不動の姿勢にでもなって、ただ口をもぐもぐしているよりほかはないみた... ...
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  • タイトル: おきなわやまとぐち
    著者: 山之口貘
    出版社: ConTenDo
    概要:  おんなじ沖縄出身である旧知の男に出会したところ、かれはぼくに「あなたの放送を聞きましたよ」と言ったが、「しかしあなたの日本語はひどいもんですな、まるでおきなわやまとぐちのまる出しじゃありませんか」と来たのである。 ぼくはまたかとおもってふき出してしまったが「じゃまるで、あなたの日... ...
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  • タイトル: 沖縄帰郷始末記
    著者: 山之口貘
    出版社: ConTenDo
    概要:  三十五年ぶりで郷里に帰り、ついこのごろになって帰京した。  沖縄での滞在期間一ヵ月に限られているところの岸信介大臣の証明する身分証明を懐にして行ったのであるが、沖縄へ行ってみると、色々の事情が次から次へとできて、さらに現地での滞在を一ヵ月のばしてもらって満二ヵ月を過し、往復と... ...
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  • タイトル: 池袋の店
    著者: 山之口貘
    出版社: ConTenDo
    概要:  池袋は、いま、時々刻々に変貌しつつあるのだ。 池袋駅東口には、すでに、西武百貨店がその巨体を構え、西口には、東横百貨店が控えているのであるが、東口にはさらに三越や伊勢丹の姿も現われるとのことで、これら四つの大百貨店の勢揃いを想像しただけでも、近い将来の池袋の風貌がうかがわれるわけ... ...
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