牧野富太郎
検索結果6件中1件から6件までを表示
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タイトル: 利尻山とその植物出版社: ConTenDo概要: 余が北見の国利尻島の利尻山に登ったのは、三十六年の八月である、農学士川上滝弥君が、数年前に数十日の間この山に立籠って、採集せられた結果を『植物学雑誌』に発表せられたのを、読んでから、折があったら自分も一度はこの山に採集に出かけたいと思っていたが、何分にも好機会がないので、思いな... ...商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: ムジナモ発見物語り出版社: ConTenDo概要: じつとしていて静かに往時を追懐してみると、次から次に、あの事この事と、いろいろ過去の事件が思い出される、何を言え九十余年の長い歳月のことであれば、そうあるべきである筈なのである。 しかし、ふつうのありふれた事柄は、たとえ実践してきた自身のみには、多少の趣きはあるとしても、他... ...商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 若き日の思い出出版社: ConTenDo概要: 一、雨の深山で採集 私は自分の学問に対してあまり苦労したことはなかった。 今日まで何十年にわたる長い年月の間実に愉快に学問を続けてきて、ついに今日に及んだのであるが、平素その学問を特に勉強したようにも感じていないのは不思議である。 これは結局生まれつき植物が好き... ...商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 火の玉を見たこと出版社: ConTenDo概要: 時は、明治十五、六年頃、私はまだ二十一、二才頃のときであったろうと思っているが、その時分にときどき、高知(土佐)から七里ほどの夜道を踏んで西方の郷里、佐川町へ帰ったことがあった。 かく夜中に歩いて帰ることは当時すこぶる興味を覚えていたので、ときどきこれを実行した。 すなわちあ......商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 寒桜の話出版社: ConTenDo概要: カンザクラというサクラの一種があって、学名をプルーヌス・カンザクラ(prunus Kanzakura, Makino)と称する。 落葉喬木で多くの枝を分かち、繁く葉をつける。 高さはおよそ一丈半くらいにも成長し、幹はおよそ一尺余にも達する。 このカンザクラは、ふつうのサクラより....商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 風に飜へる梧桐の実出版社: ConTenDo概要: 秋風起つて白雲飛ぶと云ふ時節ともなると、アヲギリ(幹、枝が緑色ながら云ふ)即ち梧桐の種子を着けた其舟状の殻片が、其母枝を離れ翩々として風に乗じ遠近の地に墜ちる、是れは何も珍らしい事ではないが、其れが眼前に落ち散らばつてゐる処を見ると、其殻片が頗る大きな丈けに何となく今更ながら其... ...商品価格: ¥0(税込)