福島県原発事故被災者に関する実体と展望 被災者を支える研究と活動の記録から
概要:
本書の目的は、被災者の方々の健康維持のために実施した研究の紹介と、その過程の中で知りえた被災者の想いを描きだすことである。第1章では、勇美記念財団から助成を受けて実施した研究を紹介した。「コロナ渦でも安心、自宅で楽しく運動できる音が流れるかんたん体操絵本」を開発して、浪江町と浪江町の方が避難した二本松市で実施した運動プログラムを展開した内容を記載した。第2章は、2年間の研究期間での様々な出会いで伺った話をまとめた。第3章は令和2年に前浪江町商工会会長の原田氏が悠雲の里でお話された内容を紹介している。第4章は、帰還困難区域だった津島で、被災した当事者からうかがった話と被災した当事者の方の津島陳述書を提示した。第5章は、愛知こどもの幸せと平和を願う合唱団による福島第一原発の被災者をテーマにしたミュージカルについて指揮者の藤村氏の記事を提示している。第6章と第7章までは、著者の前任校で卒業研究を指導した学生の研究内容を、読み手にわかりやすく校正し、提示した。第6章は孤独に関するテーマのインタビュー第7章ではタッチングに関するインタビュー、第8章では被災された高齢者の方に健康の秘訣についてインタビューした内容を記した。あとがきに著者が考案した「コロナ禍でも大丈夫 自宅で楽しく運動できる音が流れるかんたん体操絵本」を紹介した。この本をもとに福島県二本松市の復興公営住宅で自治会長の田村氏が自ら動画を作成し、現在に至るまで復興公営住宅で毎週定期的に体操を行っている。
著者紹介:
藤井 かし子(ふじい かしこ)
大学卒業後、証券会社勤務を経て、米国に留学。米国の大学院で行政学修士取得後、米国の大学で看護学学士取得。米国の病院で看護師として勤務後、日本に帰国。日本の看護師免許取得後、大学病院、訪問看護ステーションに勤務後、大学教員になる(現在は、東京家政大学健康科学部看護学科教授)。訪問看護ステーション勤務時代にフットケアの重要性を認識し、フットケア指導士、フスフレーガー(足の療法土)の認定証を得る。
実務や研究、ボランティアの場で在宅高齢者を対象としたフットケアを展開する。専業の傍ら、様々なボランティア活動(災害ボランティア、ケアリングクラウン、路上生活者支援等)に参加。2019年にフットケア教育プログラムを開発。2021年3月に看護学博土取得。2022年忍者の健康法、嚥下機能改善の運動方法を含めた統合的運動プログラムを網羅した音が流れる運動絵本を開発。二本松市石倉団地自治会長が運動絵本をもとに忍者体操動画を作成し、現在に至るまで毎週集会所で忍者体操を実施している。
現在も口、咽頭機能を含めたフレイル対策予防の調査を実施中
販売(無期限): ¥ 1,760(税込) / ギフト購入: ¥1,760 (税込)
