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美術ワークショップ実践者の省察と探求 実践知・A/r/tographyのまなざしから

立ち読み

美術ワークショップ実践者の省察と探求 実践知・A/r/tographyのまなざしから

著者:
廖曦彤
出版社:
学術研究出版

概要:

本書は、筆者の博士論文をベースに再構成し、大幅に加筆・修正したものである。筆者は、美術のワークショップ実践における実践者の省察と探求を促すために、具体的な方法やその効果の検討を行い、実践可能な事例とともに省察と探求の提案を行うことを目的に、調査と実践を通した研究を進めてきた。本書の前半部分では、美術ワークショップ実践者の中の、初心者、そして、熟達者に対する意識調査の分析や先行研究に対する検討を通して、その学びと成長における省察と探求の重要性を確認してきた。後半部分では、芸術表現の特性を省察的に研究や探求に用いる方法論であるArts-based Research(ABR)や、広義のABRのアプローチの一つであるA/r/tographyを実際に取り入れながら、実践者の省察と探求への促進効果について質的に検証した。
ABRの導入によって、ワークショップ活動の構想や準備の段階から実践者は「提供者」から「探求者」へと変容し、ワークショップに「探求」という性質がもたらされ、様々な「探求」の広がりが促され、共有・受容された。
A/r/tographyによる省察と探求の促進効果について、芸術表現と記述表現を用いることで記述可能な要素と同時に芸術表現で捉えられる要素にも注意を向けること、探求者の人生経験、アイデンティティや複数の実践領域における取り組みを切り離さずに省察と探求を行える環境を作り出すことと確認された。実践者の熟達段階に関わらず、自らの問題意識や趣味関心に対して、自身がもっている様々な制作/研究/教育/ワークショップの経験について、芸術表現と記述表現を用いて横断的に振り返ることで、新たな気づきが広げられていくことが期待される。一回のワークショップに対する省察と探求のみならず、複数回の長期的な実践に対する省察と探求も可能であると考察した。

著者紹介:
廖曦彤(LIAO XITONG)山形大学教育学部准教授
美術教育、美術のワークショップ実践者に関する研究のほか、アートグラフィー(A/r/tography)を取り入れた協同探求学習の研究を通して、人と人や場所との関係性、かけがえのない一人ひとりの感性、経験、物語をふまえたアートの可能性を、様々な教育現場で実践・研究に取り組んでいる。中国広州市出身、四川美術学院(学部)、広州美術学院(修士課程)、筑波大学教育研究科(修士課程)を経て、筑波大学人間総合科学研究科博士後期課程芸術専攻修了。博士(芸術学)。筑波大学人間系特任研究員、山形大学地域教育文化学部講師を経て現職。

ジャンル:
芸術・教養 > 芸能・美術一般
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2026/08/26
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