生活を支える高次脳機能リハビリテーション 第1版3刷
概要:
■障害の評価から生活を支える高次脳機能リハビリテーションへ
目に見えない障害といわれ,理解に誤解の多い高次脳機能障害。近年その病態・症状は知られつつあるが,対応としてのリハビリテーションは要素的機能ばかりに焦点を当てたものが多く,全人的存在としての患者を支えるものとはなっていないことも多い。あなたも障害の検査データや統計学の解析結果とにらめっこする医療をしていないだろうか? 周囲の対応が変われば,高次脳機能障害は必ず良くなる。
本書では,高次脳機能障害の症状と対応法・患者指導などについて,現実感あふれるイラストを使って,具体的に提示している。豊富な事例は,著者が行っている集団認知行動プログラム『羅心盤』によって,患者がどう変わっていき,周囲や生活と向かい合っていくかを,詳細に教えてくれる。
筆者は本書でこう言う。「高次脳機能障害のリハビリテーションとは,結果として,患者自身に『人の気持ちをわかる心』を,周囲には『人を助けてあげたくなるような心』を育んでくれる。」
高次脳機能とは何か,高次脳機能障害とは何か,といった基礎知識,そして高次脳機能障害のリハビリテーションとはどうあるべきか,その診断,検査や患者・家族とのコミュニケーションから,私たちが今日から実践できる対応法までをコンパクトにまとめた,看護師,リハスタッフ,そして医師の方,必読の一冊。
目次:
高次脳機能リハビリテーションの展望
プロローグ
第1章 高次脳機能と向き合う
高次脳機能とは
神経心理循環
脳機能循環
高次脳機能に関する問題が疑われたら
まず何をすべきか
1.脳機能循環を整える
2.できること,できないことは何かを知る
人として向き合う
認知・行動リハビリテーション
1.認知・行動介入法
2.ポジティブな行動支援
3.機能的なコミュニケーション訓練
4.生活状況に応じた行動支援
5.ライフスタイルの変更
6.地域に基盤を置いた治療
コミュニケーションのために
1.コミュニケーションの目的
2.コミュニケーションに必要なことを整える
3.患者とのコミュニケーションのコツ
4.家族とのコミュニケーションのコツ
病相期に応じた対応
1.発症直後
2.急性期
3.回復期
4.展開期
急性期の安静について
薬の調節について
家族指導について
第2章 高次脳機能障害の診断と対応法
高次脳機能障害とは
診断の手順
疾患ごとの後遺症の特徴
定義・症状・サイン・対応法・患者指導等
1.易疲労性
2.発動性の低下
3.脱抑制
4.注意・集中力の低下
5.情報獲得力の低下
6.記憶障害
7.遂行機能障害
8.現実感の欠如
9.失見当識
第3章 高次脳機能の検査
スクリーニング
1.Mini-Mental State Examination(MMSE)
2.Frontal Assessment scale at Bedside(FAB)
注意・集中力のテスト
1.Trail Making Test(TMT)
記憶のテスト
1.三宅式記銘力検査
遂行機能のテスト
1.慶應版ウィスコンシンカードソーティングテスト(KWCST)
病識について
第4章 高次脳機能のリハビリテーション
高次脳機能リハビリテーションとは
高次脳機能リハビリテーションを始める前に
高次脳機能リハビリテーションの進め方
1.見当識訓練(失見当識の改善)
2.耐久力の向上(易疲労性の改善)
a.計算ドリル
b.漢字ドリル
3.抑制力の向上(脱抑制の克服)
4.発動性の向上(発動性の低下の克服)
5.注意・集中訓練
6.情報獲得力・記憶・まとめ力の向上
7.遂行機能訓練
第5章 リハビリテーション外来
集団認知行動プログラム『羅心盤』
『羅心盤』の特徴と期待される効果
1.『羅心盤』の効果
2.『羅心盤』における患者の回復のプロセス
『羅心盤』の準備(場所・人・物)
『羅心盤』の方法
1.「主役」の紹介
2.「短所」を挙げてもらう
3.「長所」を挙げてもらう
4.「明日へ」
『羅心盤』の実際―事例紹介
事例1.23 歳 男性 脳外傷(びまん性軸索損傷)
事例2.32 歳 男性 脳外傷(びまん性軸索損傷)
事例3.29 歳 男性 脳外傷(軽症脳外傷)
事例4.50 歳 男性 脳腫瘍術後
事例5.23 歳 女性 脳外傷(前頭葉挫傷)
事例6.34 歳 男性 脳梗塞
事例7.24 歳 男性 脳外傷(びまん性軸索損傷)
事例8.27 歳 男性 脳外傷(左半球全般の脳挫傷)
事例9.23 歳 男性 脳梗塞(左側頭葉〜後頭葉の損傷)
エピローグ―一部の願いをみんなの願いに""高次脳機能リハビリテーションの展望
プロローグ
第1章 高次脳機能と向き合う
高次脳機能とは
神経心理循環
脳機能循環
高次脳機能に関する問題が疑われたら
まず何をすべきか
1.脳機能循環を整える
2.できること,できないことは何かを知る
人として向き合う
認知・行動リハビリテーション
1.認知・行動介入法
2.ポジティブな行動支援
3.機能的なコミュニケーション訓練
4.生活状況に応じた行動支援
5.ライフスタイルの変更
6.地域に基盤を置いた治療
コミュニケーションのために
1.コミュニケーションの目的
- ジャンル:
- 医学 > 臨床医学一般
- 販売開始:
- 2021/04/17
- ファイルサイズ:
- 7.43MB
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- J0010549BK0111042001
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