透視図と透視図法の構造 遠近法の図法を探る
概要:
絵画の遠近法の本は水平な平行線が地平線上の一点に集束する図を示し、図法や建築パースの本は作図法やそれによる精緻な製図を示してくれますが、それは「こうすれば描ける」という結論の様なものです。好奇心の旺盛な方は、「何故そうすれば描けるか」その背景の系統だった説明が欲しいと思うでしょう。本書はその答えを求めて書いたものです。現象だけでなくその本質が分かれば透視図を見る視野も大きく開けます。
本書の内容はおおよそ次のようなものです。透視図と透視図法の定義、線形要素の透視図に関する基本的な規則(透視図を描くためのいわば定理)、その規則を利用した各種の図形の透視図の描き方、諸図法に共通の技法であり図法に融通性を与える測点法の詳細、遠近感を生ずる距離の縮尺の直感的な把握、作図の設定と透視図の変化および透視図の持つ特性、介線法と介線の分析、集大成としての三消点透視図、透視図と視覚像の齟齬とその幾何学的な構造(平面に写実画は描けない理由!?)、絵画制作の場で遠近法として透視図法を利用する手段・・・・・・等々。
透視図と透視図法の世界を深く知るとそれは大変豊かな内容と面白さを持ったものであることが分かります。その世界を存分にお楽しみ下さい。
本書は、数年前に出版した「透視図法入門 アマチュア画家のメモ 遠近法の図法を理解しよう」の新装増補版に相当しますが、改めて考察を加えて理解を深め、内容を増補し、章節の構成を変え、文章を推敲して書の完成度を高めました。かつ、その内容が誤解なく読者に伝わるように題名を改めたものです。
著者紹介:
野口 豊(のぐち ゆたか)
技術者。電気工学を学ぶ。重電機製造業、外資系コンピュータ企業、原子力技術コンサルティング企業及び外資系原子力発電機器製造建設業に勤務。在職中にパステル画を学ぶ。退職後に油絵を始める。遠近法に興味を持ち、その面白さに惹かれ、その理論的説明の不在に驚き、数年をかけて本書の初版となる図書を出版し、更に数年をかけてその新装増補版となる本書を執筆した。
- ジャンル:
- 芸術・教養 > 絵画技法書
- 販売開始:
- 2023/10/11
- ページ数
- 192ページ
- ファイルサイズ:
- 3.91MB
- CODE:
- J0010380BK0144857001
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