断簡 ある音楽学生の生と死
概要:
揚々と戦地へ赴いた若き音楽家。そして父の愛情と苦悩。こよなく音楽を愛し、師を得て東京音楽学校(現東京藝術大学)へと進み、オペラ《白狐》の作曲を進める。音楽の道に邁進する村野弘二は、しかし1944年11月、フィリピン・マニラへと出征し、還ることはなかった。戦地で果てた弘二、煩悶と悲しみの中苦しみ続けた父・貞朗、筆者が訪れたフィリピンのロラ(おばあさん)――戦争が一個人にもたらすものの真実を、私たちは忘れてはならない。
著者紹介:
中林 敦子(なかばやし あつこ)
1961年、兵庫県神戸市生まれ。旧姓「村野」。大阪大学文学部卒、カリフォルニア州立大学大学院言語学MA。フリーランス翻訳者として実務翻訳・出版翻訳。訳書にスラヴォイ・ジジェク『パンデミック』(P ヴァイン)など。市役所の外国人相談員でもあり、市内に暮らす外国ルーツの市民が抱える生活上の問題解決にあたる。
断簡 ある音楽学生の生と死
販売(無期限): ¥ 1,760(税込)
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