関節可動域制限~病態の理解と治療の考え方 第1版5刷
概要:
関節可動域制限は、筋収縮の影響と軟部組織・関節構成体の器質的変化(拘縮の病態)が混在し、生じている場合が非常に多い。特に発生初期段階では、筋収縮の影響を的確に捉え治療を施さなければ拘縮へと進行し、最悪の場合には手の付けられない状態へと陥る。
理学療法士・作業療法士などのリハビリテーション医療従事者にとって関節可動域制限は、臨床症例のほとんどに認められ、その病態との戦いに日夜明け暮れ、多くの時間と労力を費やしていることであろう。
本書では、最新の研究から導かれるデータを基に、病態のメカニズムから臨床における発生状況、さらには治療手技までを説いたものである。近年、治療手技については、さまざまな技術が日々開発されている。しかし、病態を知る前に結果を求めて技術のみに走り、うまく治療できない現状の壁にぶちあたっている悩めるセラピストが溢れている。まずは本書を通して、その結果に変わる病態のメカニズムを追求し、それに即した治療技術を選択・実施できるようになれば、新たな一歩が開けるであろう。
目次:
第1章 関節可動域制限の基礎
第1節 関節可動域制限とは
1.関節可動域制限の発生状況の実態
2.関節可動域制限の定義と分類…沖田 実
第2節 関節の構造と機能
1.骨格筋の構造と機能
2.靱帯の構造と機能
3.関節包と滑液の構造と機能
4.関節軟骨の構造と機能…中野治郎
第3節 関節可動域制限の責任病巣
1.関節可動域制限の発生要因
2.不動に伴う関節可動域制限の進行状況
3.不動期間の延長に伴う関節可動域制限の責任病巣の推移…沖田 実
第2章 関節可動域制限の病態
第1節 関節可動域制限の実験動物モデル
1.関節可動域制限の病態を探るうえでの動物実験の意義
2.外固定法を用いた実験動物モデル
3.内固定法を用いた実験動物モデル
4.臨床症例のシミュレーション…坂井孝行
第2節 筋線維の変化に基づいた関節可動域制限
1.骨格筋の機能的変化と関節可動域制限
2.筋線維の解剖学的変化と関節可動域制限
3.筋収縮と関節可動域制限
4.不動による筋紡錘の変化…片岡英樹
第3節 筋膜の変化に基づいた関節可動域制限
1.筋膜の構造と機能
2.不動による骨格筋内コラーゲン含有量の変化と関節可動域制限
3.不動によるコラーゲン線維の配列変化と関節可動域制限
4.不動によるコラーゲン架橋の変化と関節可動域制限
5.不動によるコラーゲンタイプの変化と関節可動域制限
6.不動によるヒアルロン酸の変化と関節可動域制限…沖田 実・日比野 至
第4節 靱帯の変化に基づいた関節可動域制限
1.靱帯の構造とその伸張性
2.不動による靱帯の変化…吉田大輔
第5節 関節構成体の変化に基づいた関節可動域制限
1.関節構成体の構造と正常生理
2.不動による関節包の変化
3.不動による滑液の変化
4.不動による関節軟骨の変化
5.外科術後や関節内外傷後の関節可動域制限…坂本淳哉
第3章 関節可動域制限に対する治療の考え方
第1節 関節可動域制限に対する治療効果の検証
1.筋収縮に対する治療効果
2.軟部組織の器質的変化に対する運動療法(ストレッチング)の治療効果
3.軟部組織の器質的変化に対する物理療法の治療効果
4.関節構成体の器質的変化に対する治療効果…中野治郎・井上貴行・沖田 実
第2節 関節可動域制限に対する治療の考え方
1.関節可動域制限の発生・進行に関する悪循環
2.関節可動域制限の治療の考え方…沖田 実
- ジャンル:
- 医学 > 臨床医学一般
- 販売開始:
- 2021/04/17
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