文芸

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タイトル：ひかる

著者：新美南吉

出版社： ConTenDo

概要：ひるはどこもがひかるんだ。みてるとどこもがひかるんだ。ぼうしのひさしがひかるんだ。たれのひさしもひかるんだ。フツトボールがひかるんだ。たかいおそらがひかるんだ。せんせいのかほひかるんだ。にこ／＼としてひかるんだ。せ...

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タイトル：疣

著者：新美南吉

出版社： ConTenDo

概要：一　兄さんの松吉と、弟の杉作と、年も一つ違ひでしたが、たいへんよく似てゐました。おでこの頭が顔の割に大きく、笑ふと、ひたひに猿のやうにしわがよるところ、走るとき両方の手を開いてしまふところも同じでした。「二人、ちつとも違はないね。」とよく人がいひました。さうすると....

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タイトル：耳

著者：新美南吉

出版社： ConTenDo

概要：一　ある晩、久助君は風呂にはいつてゐた。晩といつても、田舎で風呂にはいるのは暗くなつてからである。風呂といつても、田舎の風呂は、五右衛門風呂といふ、ひとりしかはいれない桶のやうな風呂である。　久助君は、つまらなさうに、じやばじやばと音をさせてはいつてゐた。風呂の中で...

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タイトル：百姓の足、坊さんの足

著者：新美南吉

出版社： ConTenDo

概要：一　十二月十二日に貧しい百姓の菊次さんは、雲華寺の和尚さんが米初穂をあつめて廻るのにお供していきました。　米初穂といふのは、ことしの秋とれた新しいお米のことで、村の百姓達はそれを少しづつお寺にささげて、仏様にのちの世のことを頼んだのであります。　和尚さんが村の家々......

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タイトル：鳥右ヱ門諸国をめぐる

著者：新美南吉

出版社： ConTenDo

概要：一　鳥山鳥右ヱ門は、弓矢を抱へて、白い馬にまたがり、広い庭のまんなかに立つてゐました。しもべの平次が犬をひいてあらはれるのを待つてゐたのです。　その、しもべの平次を、主人の鳥右ヱ門はあまり好きではありませんでした。平次はかれこれ二月ばかりまへ、鳥右ヱ門の館にやとはれて....

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タイトル：登つていつた少年

著者：新美南吉

出版社： ConTenDo

概要：　一年一回の学芸会が近づいて来た。小さい村の二百に充たない小さい魂は二月も前から小鳥が春を待つやうに待つてゐた。この頃になると少年少女達の眼は急に注意深くなつて先生のどんな小さな表情、どんな微かな挙動をも見のがさない。特に成績がよくて学芸会に出ることを約束されてゐる児童達がさうだ....

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タイトル：鍛冶屋の子

著者：新美南吉

出版社： ConTenDo

概要：　何時まで経つてもちつとも開けて行かない、海岸から遠い傾いた町なんだ。　――街路はせまい、いつでも黒くきたない、両側にぎつしり家が並んでゐる、ひさしに白いほこりが、にぶい太陽の光にさらされてゐる、通る人は太陽を知らない人が多い、そしてみんな麻ひしてゐる様だ―― 　新次は鍛冶... ...

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タイトル：市郎の店

著者：豊島与志雄

出版社： ConTenDo

概要：一　ある港町の、港と停車場との間の、にぎやかな街路に、市郎の店はありました。店といっても街路の上の屋台の夜店で、その夜店のほんのかたはしなのです。　そのへんは、船や汽車の旅人がたくさんゆききするところで、また、町の人がたくさんであるくところです。それで、夜になると、いろい....

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タイトル：ふしぎな池

著者：豊島与志雄

出版社： ConTenDo

概要：一　朝早くから、子供たちは、みんな、政雄の所に集りました。「早く行かうよ。」　待ちくたびれてゐる所へ、政雄が出て来ました。「さあ、行かう。」　政雄をまん中にして、一かたまりになつて出かけました。　政雄は、白ぬりの舟をかついでゐます。おもちやの舟です。 ...

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タイトル：太一の靴は世界一

著者：豊島与志雄

出版社： ConTenDo

概要：一　大きな工場のかたすみに、倉庫があります。倉庫の裏口には、鉄の戸がしまつてをり、その上に長いひさしが出てゐます。　そのひさしの下に、十六七さいの少年が、靴直しの店を出しました。店といつても、名ばかりです。靴直しのだうぐと、革のきれはしと、こしかけになる木の箱だけです。

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タイトル：シロ・クロ物語

著者：豊島与志雄

出版社： ConTenDo

概要：一　公園の占師　南洋のある半島の港です。太陽がてりつけて、暑い、けれどさはやかです。木がこんもりとしげり、椰子や棕櫚が、からかさのやうに葉をひろげて、いろんな花がさきほこつてゐます。　その港町の、公園の木かげに、みごとな白い髯をはやしたお爺さんが、ぢめんに毛布をひろげて、....

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タイトル：スミトラ物語

著者：豊島与志雄

出版社： ConTenDo

概要：　むかし、インドのある町に、時々、飴うりの爺さんが出てきまして、子供たちにおもしろい話をしてきかせて、うまいまつ白な飴をうつてくれました。大きな大黒帽をかぶり、黒い衣をき、白いながいひげをはやしてゐて、どこからかやつてきてはまたどこかへ行つてしまひます。どこのどうした人かわかりま......

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タイトル：エミリアンの旅

著者：豊島与志雄

出版社： ConTenDo

概要：　ヨーロッパから西アジヤにかけて、方々にちらばつてる一つの民族があります。何かの職業について、一つ処に住居を定めてる者もありますが、多くは、各地をわたり歩いてる流浪の者です。それで、数は少いけれど、到るところに見かけられます。彼等は自分でロマ人だとかコラ人だとかいつてゐますが、フ....

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タイトル：木曽の一平

著者：豊島与志雄

出版社： ConTenDo

概要：　むかし、木曾の山里に、一助といふ年とつたきこりがゐました。　一助のところに、一平といふ若者がゐました。一助の孫で、両親に早く死なれて、一助のてつだひをしてをりました。　一助と一平とは、いつも仲よく、山へ薪をとりに出かけ、その薪を町へ売りに出かけました。　ところが、...

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タイトル：鬼カゲさま

著者：豊島与志雄

出版社： ConTenDo

概要：一　むかし、関東地方を治めてゐた殿様がありまして、江戸に住んでゐられました。その殿様が、病気にかかられて、いろいろ手当をなさいましたが、病気はおもくなるばかりで、いつ亡くなられるかわからないありさまとなりました。　家来たちはたいそう心配しました。ことに、江戸から遠いところ....

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タイトル：金の猫の鬼

著者：豊島与志雄

出版社： ConTenDo

概要：一　むかし、台湾の南のはじの要害の地に、支那の海賊がやつてきて、住居をかまへましたので、附近の住民はたいへん困りました。殊にその海賊の首領は、頭に角が一本ある鬼で、船には守神として黄金の猫をもつてるといふので、「金の猫の鬼」と綽名されてる、気性の荒々しい大男でした。「金の......

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タイトル：悪魔の宝

著者：豊島与志雄

出版社： ConTenDo

概要：一　或ところに、センイチといふ猟師がゐました。たいへん上手な猟師でしたが、或日、どうしたことか、何の獲物もとれませんでした。鉄砲をかついで、一日山の中を歩きまはりましたが、小鳥一羽、鼠一ぴきも、見あたりませんでした。「へんな日だ。今日はだめかな。」　さうつぶやいて、...

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タイトル：犬の八公

著者：豊島与志雄

出版社： ConTenDo

概要：一　或る山奥の村に、八太郎といふ独者がゐました。呑気な男で、皆のやうに一生懸命に働いてお金をためることなんか、知りもしないし考へもしないで、のらくらとその日その日を送つてゐました。食物がなくなると、日傭稼ぎに出たり、遠い町へ使ひに行つたりして、僅かの賃金を貰つてきて、それで暮......

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タイトル：シャボン玉

著者：豊島与志雄

出版社： ConTenDo

概要：一　むかし、トルコに、ハボンスといふ手品師がゐました。三角の帽子をかぶり、赤や青の着物を着、一人の子供をつれて、田舎の町々を廻り歩きました。そして町の広場にむしろをひろげて、いろんな手品をして見せました。しやちほこ立や、棒上りや、金輪の使ひ分けや、をかしな踊りなどを、太鼓をた....

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タイトル：ウミベノマヒゴ

著者：村山籌子

出版社： ConTenDo

概要：　ウミベヘツイタ時ニハ、カイガンノスナハ人デマツクロニナツテイマシタノデ、オ母サンハヨシヲサンニ、「マヒゴニナラナイヤウニネ。ソレカライクラ、オモシロクツテモ、アンマリナガク水ノ中ニハイツテヰルト、カラダニドクデスカラネ。」トイヒマシタガ、ヨシヲサンハモウウミノ中ヘトビコンデ... ...

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タイトル：カメサン　ノ　サウダン

著者：村山籌子

出版社： ConTenDo

概要：　ポカポカトアタタカイ　アキノヒデシタ。オイケノカメサンタチモ　ウツラ　ウツラト　ヒナタボツコヲ　シテヰマス。　カメノ　カメコオバサンハ、キンジヨノ　マルコオバサンノウチヘ、ノソリノソリト　ハツテユキマシタ。チヨツト　サウダンシタイコトガ　アツタノデス。　サウダント　イ...

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タイトル：オマツリ

著者：村山籌子

出版社： ConTenDo

概要：　ポカポカトアタタカイ　アキノヒデシタ。イケノカメサンタチモ　ウツラ　ウツラト　ヒナタボツコヲ　シテヰマス。　カメコオバサンハ　マルコオバサンノ　ウチヘ、ノソリノソリト　ハツテ　ユキマシタ。チヨツト　ソウダンシタイコトガ　アツタノデス。　ソウダント　イフノハ　ホカデモア...

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タイトル：オホサウヂ

著者：村山籌子

出版社： ConTenDo

概要：　ブチ　ト　シロハ　タラウサンノ　ウチニ　カハレテ　ヰル　コイヌデス。　アルヒ　タラウサンノ　ウチデハ、ナニカ　オホソウドウガ、モチアガリマシタ。　ヨガ　アケルト　ブチト　シロハ　オユニイレラレテ　ゴシゴシト　アラハレマシタ。「アア　キモチガ　ワルイ。」ト　シロガ....

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タイトル：こいぬ　の　ちびすけ

著者：村山籌子

出版社： ConTenDo

概要：　コイヌ　ノ　チビスケガ　タイヘンニ　イバツテ　ヤツテキマシタ。「ウウ、ウウ、ウウ、ボクハ　ステキナ　オホイヌダ。」　オホイヌ　ノ　ジヨンガ　ビツクリシテ　イヒマシタ。「キミモ　イマニハ　オホキクナルサ。ダガ　イマハ　マダ　チツポケナ　コイヌダヨ。」「ウウ、ウウ、....

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タイトル：スナマンヂウ

著者：村山籌子

出版社： ConTenDo

概要：　ヒガ　カンカン　テツテヰルノデ　ジロウハ　アツクテ　タマラナクナリマシタ。　カイガンノ　スナハ　サワルト　アツク　ヤケテヰマシタ。「スナマンヂウヲ　ツクラウ。タイヨウデ　ウマク　ヤケルダラウ。」　ジロウハ　ウミニ　ハイツテ　ブリキノバケツニ　ミヅヲ一パイ　クミマシタ....

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タイトル：あめくん

著者：村山籌子

出版社： ConTenDo

概要：「シト　シト　シト　シト」と　ちいさな　おとをさせて　あめくんが　やつてきました。「スル　スル　スル」とじどうしやが　はしつてきましたが、あめくんに　であふと　すつかり　ぬれてしまひました。「パカ　パカ　パカ」と　おうまが　かけてきましたが、やつぱり　あめくん......

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タイトル：けが　を　した　おほかぜくん

著者：村山籌子

出版社： ConTenDo

概要：　けふは　おほかぜくんは　たいへん　いいごきげんでした。「ヒユウ　ヒユウ　ヒユウ」　これが　おほかぜくんの　うたです。「ヒユウ　ヒユウ　ヒユウ。なにかいたづらを　してやらう。」　おほかぜくんは　とんでいつて、こどもの　ぼうしを　ふきとばした。　ピユウツ、コロ...

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タイトル：にはとり　は　みんな　しあわせ

著者：村山籌子

出版社： ConTenDo

概要：　あるところに、にはとりのたまごが　八つありました。みなさん　ごぞんじの　やうに、そのなかには、ひよつこが　はいつてゐます。　ところが、そのなかの　一わの　ひよつこが　そとにでたくなつて、なかから、からを、コツツン、コツツン、コツツンと　つついて、ちひさなあなを　あけました。 ....

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タイトル：お鍋　と　おやかん　と　フライパン　の　けんくわ

著者：村山籌子

出版社： ConTenDo

概要：　よう子ちやんはお台所が大好きでした。なぜといつて、お料理のにほひはほんとにおいしさうなんですもの。それに、おさじや　フオークや　お茶碗や　お皿などがカチン、カチン、チヤラ、チヤラと可愛いい音をたててゐます。それからもつと、色んな音がします。　お鍋の中ではクツタ、クツタ、ク...

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タイトル：ゴボウ君と大根君

著者：村山籌子

出版社： ConTenDo

概要：　大根とごぼうが　一しよに暮してゐました。　或日、大根の所へ　手紙が参りました。その時、大根は用事があつて外出してゐましたので　ごぼうが代りに受け取りました。ごぼうは、なかに、どんな事が書いてあるか　知りたくてたまりませんでした。けれども、いくらごぼうでも、「ひとに来た手紙...

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タイトル：きりぎりす　の　かひもの

著者：村山籌子

出版社： ConTenDo

概要：　ある八百屋さんの店に　きうりが山のやうに　積んでありました。その山のてつぺんで　一本の　大きなきうりが　ぐうぐう眠つてゐました。初めは　一番下にゐたのですけれども、どんどん仲間を押しのけて、いつの間にかてつぺんによじ80上り、いゝ場所をとつて　お昼寝してゐたのです。かういふきう....

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タイトル：お鍋とお皿とカーテン

著者：村山籌子

出版社： ConTenDo

概要：　これは　せんせいが　一年生に　してくださつた　おはなしです。　あるおうちの　お台所に　お鍋とお皿とカーテンが　くらしてゐました。　ところが　おなべも　お皿も　カーテンも　毎日　おなじおしごとを　してゐるのが、いやになつて、お台所から　にげだすことに　しました。　....

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タイトル：オ寝坊ナ　ジヤガイモサン

著者：村山籌子

出版社： ConTenDo

概要：　人参サントジヤガイモサンハ　大ソウ仲ノヨイオ友達ダツタノデスケレド、ヒヨツトシタ事カラ　ケンクワシテ、オタガヒニ、モウ　一生口ナンゾキイテヤラナイゾト　決心シマシタ。　トコロガ　アル日、人参サンノ所ヘ、人参サント　ジヤガイモサンノオ友達ノ玉ネギサンガ　タヅネテキテ、「ボ... ...

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タイトル：二階の窓までのびたチユーリツプ

著者：村山籌子

出版社： ConTenDo

概要：　あるお家に　かあいいお猫さんがかはれてゐました。えりまきのかはりにもも色の首輪をつけて、たいへんハイカラにみじまひしてゐました。　或日、お庭をさんぽしてゐると、とつぜん、目のまへの土がムクムクとふくれて、その中から小さい草の芽が　頭をだしました。お猫さんはそんなものを見たの....

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タイトル：川の中へおつこちたお猫さん

著者：村山籌子

出版社： ConTenDo

概要：　あるところにお猫さんがありました。どういふわけだか、生れつきお家にゐるのがきらひで、いつでもぶらりぶらりと、あるきまはつてゐました。　ある日、お母さんがおつしやいました。「お猫さんや、今日は少し寒いから、お家にじつとしていらつしやい。」　けれども、お猫さんは、お母さ....

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タイトル：泣いてゐるお猫さん

著者：村山籌子

出版社： ConTenDo

概要：１　ある所にちよつと、慾ばりなお猫さんがありました。ある朝、新聞を見ますと、写真屋さんの広告が出てゐました。「写真屋さんをはじめます。今日写しにいらしつた方の中で、一番よくうつつた方のは新聞にのせて、ごほうびに一円五十銭差し上げます。」　お猫さんは鏡を見ました。そし...

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タイトル：ザウサン　サルサン

著者：村山籌子

出版社： ConTenDo

概要：　アルトコロニ　タイヘン　オギヤウギノヨイ　ザウサンガアリマシタ。アサハ　ダレニデモ　バウシヲトッテ、「オハヤウゴザイマス。」ト、アイサツヲイタシマス。ヨルハ　ダレニデモ　バウシヲヌイデ、「コンバンハ。」ト、イヒマス。　ソレデ、ミンナカラタイソウ　ホメラレテヲリマシタ。トコ...

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タイトル：風邪をひいたお猫さん

著者：村山籌子

出版社： ConTenDo

概要：　あるところにお猫さんとそのおかみさんがありました。それはそれは立派なおヒゲをもつてゐたので、二人は自慢でしやうがありません。毎朝、起ると、すぐに鏡の前へ行つて、そのヒゲに油をつけて、それを毛織の切れでよくみがきました。まるで、そのヒゲはナイフのやうに光りました。　けれども...

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タイトル：月謝の袋を失くしたあひるさん

著者：村山籌子

出版社： ConTenDo

概要：　あひるさんは泣きながら学校から帰つて来て、お母さんに申しました。「お母さん、先生から頂いた月謝の袋を落したの。先生に叱られるといや」　お母さんはおつしやいました。「あひるさんや、カバンの中をしらべて見て、なかつたら、明日、先生によくお話しをなさい」　そしてお八つ....

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タイトル：兎さんの本屋とリスの先生

著者：村山籌子

出版社： ConTenDo

概要：　あるところに大変そそつかしい本屋さんがありました。兎さんです。ある日、お店へ本が来ましたので、フロツクコートを着て、鼻眼鏡をかけて、ステツキを持つて、その本を小脇にかかへて（人間から見るとおかしいですが、兎の本屋さんはこんなものです）売りに出かけました。　森の入口で、リスさ....

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タイトル：あひるさん　と　時計

著者：村山籌子

出版社： ConTenDo

概要：　何でもかでも他人の真似をしたがるあひるさんがありました。まだ子供でしたから無理もありませんが、大きなあひるさんたちが時計を持つてゐるのを見て欲しくて堪りません。お父さんにお願ひしました。「お父さん、時計を買つて下さい。」　お父さんは言ひました。「もつと大きくなつたらに...

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タイトル：三匹の小熊さん

著者：村山籌子

出版社： ConTenDo

概要：　ある所に、三匹の小熊さんがお母さんと一緒に住んでをりました。　朝になると、目覚し時計が、三匹の小熊さんを起します。　三匹の小熊さんは、それから朝の御飯を頂きますが、今朝からは、牛乳を飲まなければなりません。何故といつて、牛乳は三匹の小熊さんの身体のためには一番いいもので....

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タイトル：お鼻をかじられたお猫さん

著者：村山籌子

出版社： ConTenDo

概要：　あるところに、お猫さんがありました。誰もつきあつてくれません。このお猫さんは、大へんきむづかしやで、年中おこつてばかりゐるからです。　或日、椅子に腰かけて新聞をよんでゐましたが、眠くなつて寝こんでしまひました。　そこへ、この間生れたばかりで、もうチヨコ／＼走りまはつて...

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タイトル：耳長さん　と　あひるさん

著者：村山籌子

出版社： ConTenDo

概要：　ある朝のことです。耳長さんが、一人でランニングのおけいこをしてをりますと、一匹のあひるさんが、そばへやつて来ました。とても、ずるい、小さな、真白いあひるさんです。そして、耳長さんに言ひますのに「僕、とても面白いあそびを知つてんだよ。」　そこで、耳長さんは、気が弱いのに、....

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タイトル：ネコ　ノ　オバアサン

著者：村山籌子

出版社： ConTenDo

概要：　タイヘントシトツタオバアサンネコガ、オヒルコロニナツテメヲサマシテ、ベツドノウヘヘオキアガリマシタ。オバアサンハ、セイヨウネコデシタカラ、ナイト・キヤツプトイフヅキンヲカブツテ、ナイト・ガウントイフネマキヲキテ、メガネヲカケテヰマス。「アア、チツトモ、オチツイテネムレナカツタ。 ....

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