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坂口安吾

検索結果400件中226件から270件までを表示
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  • タイトル: 神経衰弱的野球美学論
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  このほど東大の神経科へ入院したおかげでいくらか病気がよくなってからの二週間ほどたいがい後楽園へ通った。  科長の内村裕之先生は往年の大投手であり今日でも野球ジャーナリズムの第一人者であるから、廻診の折、もう君、そろそろ、後楽園へ野球でも見物に行きたまえ、その方が気晴らしになる... ...
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  • タイトル: 精神病覚え書
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  一ヶ月余の睡眠治療が終って、どうやら食慾も出、歩行もいくらか可能になったころ、まだ戸外の散歩はムリであるから、医者のフリをして、ちょッと外来を見せて貰った。 幸い僕の担当が外来長の千谷さんであったから、有無を言わさず、僕が勝手に乗りこんだようなものであった。  ほかの精神病院の......
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  • タイトル: 碁にも名人戦つくれ
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  十何年前のことだが本因坊秀哉名人と呉清源(当時五段ぐらいだったと思う)が争碁を打ったころは碁の人気は頂点だった。 当時の将棋は木村と金子が争っていたが、人気はなかった。 近ごろの将棋名人戦のすごい人気に比べて碁の方は忘れ去られた淋しさである。  将棋の人気はいうまでもなく実力第一....
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  • タイトル: 僕はもう治っている
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要: 僕はもう治っている 坂口安吾  今日(四月七日)どこかの新聞にボクが東大神経科の三階から飛降り自殺をしたという記事が出た由、朝来各社の記者と写真班がつめかけて、撃退に往生したという千谷先生(ボクの主治医)の話であった。  東大の神経科は一階しかない。 それも半地下室のよう......
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  • タイトル: 作者の言葉〔『火 第一部』〕
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  日本に戦争があってくれれば――私は二十年前から、そう考えていた。 小説家としての私は、私の存命中に戦争に遭遇したいということを、半ば漠然と、しかし、半ば明確に、希望していたことは否定できない。  スタンダールなどを読むたびに、私だったら、戦争をこんな風に書きはしないだろうと考え......
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  • タイトル: 作者附記〔「火」『群像』連載第一回〕
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要: 作者附記〔「火」『群像』連載第一回〕 坂口安吾  この小説は「新潮」三、五、六、七月号所載の「にっぽん物語」第一章、その一「スキヤキから一つの歴史がはじまる」につゞくものであります。 以下三カ月にわたって第一章「その二」を連載し、六カ月休んで第二章を、また六カ月休んで「第三... ...
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  • タイトル: 西荻随筆
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  丹羽文雄の向うをはるワケではないが、僕も西荻随筆を書かなければならない。 どうしても、西荻随筆でなければならないようである。  西荻窪のTという未知の人から手紙がきた。 ひらいてみると、約束の日にいらっしゃいませんでしたが、至急都合をつけて来て下さい、という意味の文面で、日蝕パレ....
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  • タイトル: インテリの感傷
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  今度の選挙で共産党が三十五人になったのは、民自党の二百六十何名同様予想を絶した現象であったが、這般の理由は、だいたい新聞の報ずるようなものであったろう。 私としては、むしろ、急速に共産党を第一党にふくれあがらせ、政権をとらせてみたい。 そうすれば、共産党のバカラシサ、非現実性は、す......
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  • タイトル: 「刺青殺人事件」を評す
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  刺青殺人事件は、すぐ犯人が分ってしまう。 それを、いかにも難解な事件らしく、こねまわしているから、後半が読みづらい。 三分の二が解決篇みたいなもので、その冗漫が、つらい。 将棋をやって、犯人をテストするなど、バカバカしくて、堪えがたいものがある。 解決篇の長さは、十分の一、或いは、そ...
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  • タイトル: 私の碁
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  塩入三段と岩谷社長とフラリときて挑戦するのを迎えうって、僕が塩入三段に勝った。 これを雑誌にのせるという、まことに醜態で、恥を天下にさらす、あさましい話である。  私があんまり布石にヘタクソで、二十目ちかいダンゴ石が出来上った始末だから、塩入三段も驚いた様子で、あんまり勝っちゃ......
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  • タイトル: 哀れなトンマ先生
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要: 「漫画」という変な雑誌へオツキアイするせいではありませんが、私は、どうも、ブンナグラレルかも知れませんが、帝銀事件というものを、事の始めから、それほど凄味のある出来事だと思っていませんでした。  私が、ヒドイ奴だと思ったのは小平という先生で、この先生はイヤだった。 どうにも、むご......
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  • タイトル: 真相かくの如し
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要: 真相かくの如し 坂口安吾 「真相」という雑誌に、私が昨年「風報」にのせた文章が一部抜萃して載っている。 これは私の承諾を得たものではなく、全く無断の転載である。  これを私に知らせるために、わざわざ訪ねてきてくれた友人は、著作権法に通じた人であった。 彼はニヤニヤしていった....
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  • タイトル: ヨーロッパ的性格 ニッポン的性格
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  ヨーロッパとニッポンが初めて接触いたしましたのは、今から四百年ばかり前のことでありますが、その当時に、ニッポンの性格とヨーロッパの性格とが引き起こした摩擦とか、交渉とかいうものを私の見た眼から、皆さんにお話してみたいと思います。  具合のいいことに、その当時ニッポンへやって来... ...
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  • タイトル: 呉清源
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  私は呉清源と二度しか会ったことがない。 この春、月刊読売にたのまれて、呉清源と五子で対局した。 五子は元々ムリなのだが、私も大いに闘志をもやしたせいか、呉氏を攻めて、呉氏の方が私よりも長考するような場面が現れ、こう考えられては、私の勝てる筈はない。 アッサリ打棄られたが、私のヘボ碁に....
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  • タイトル: 戦争論
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  戦争は人類に多くの利益をもたらしてくれた。 それによって、民族や文化の交流も行われ、インドの因明がアリストテレスの論理学となり、スピロヘーテンパリーダと共にタバコが大西洋を渡って、やがて全世界を侵略し、兵器の考案にうながされて、科学と文明の進歩はすゝみ、ついに今日、人間は原子エネ... ...
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  • タイトル: 志賀直哉に文学の問題はない
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  太宰、織田が志賀直哉に憤死した、という俗説の一つ二つが現われたところで、異とするに足らない。 一国一城のアルジがタムロする文壇の論説が一二の定型に統制されたら、その方が珍であろう。 奇説怪説、雲の如くまき起り、夜鴉文士や蝮論客のたぐいを毒殺憤死せしめる怪力がこもれば結構である。 ....
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  • タイトル: カストリ社事件
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  カストリ雑誌などゝ云って、天下は挙げて軽蔑するけれども、これを一冊つくるんだって、容易じゃないよ。 まア、社長の顔を見てごらんなさい。 やつれていますよ。 これは、キヌギヌの疲れ、などという粋筋のものではない。 生活難です。 「オイ、居ると云っちゃ、いかん。 居ると云っちゃ、...
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  • タイトル: 死と影
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  私がそれを意志したわけではなかったのに、私はいつか淪落のたゞなかに住みついていた。 たかが一人の女に、と、苦笑しながら。 なぜ、生きているのか、私にも、分らなかった。  私が矢田津世子と別れたことを、遠く離れて、嗅ぎつけた女があった。 半年前に別れた「いづこへ」の女が、良人とも正...
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  • タイトル: 織田信長
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要: 死のふは一定、しのび草には何をしよぞ、一定かたりをこすよの ――信長の好きな小唄――  立入左京亮が綸旨二通と女房奉書をたずさえて信長をたずねてきたとき、信長は鷹狩に出ていた。  朝廷からの使者は案内役の磯貝新右衛門久次と使者の立入とたった二人だけ、表向きの名目は熱田神... ...
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  • タイトル: 太宰治情死考
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  新聞によると、太宰の月収二十万円、毎日カストリ二千円飲み、五十円の借家にすんで、雨漏りを直さず。  カストリ二千円は生理的に飲めない。 太宰はカストリは飲まないようであった。 一年ほど前、カストリを飲んだことがないというから、新橋のカストリ屋へつれて行った。 もう酔っていたから、...
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  • タイトル: お魚女史
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  その朝は玄関脇の応接間に×社の津田弁吉という頭の調子の一風変った青年記者が泊りこんでいた。 私は徹夜で×社の原稿を書きあげたところで、これから酒をのんで一眠りと、食事の用意ができたら弁吉を起そうと考えていた。 その弁吉がキチンと身仕度をとゝのえて、ノッソリとあがってきた。 「ねえ....
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  • タイトル: 風博士
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  諸君は、東京市某区某町某番地なる風博士の邸宅を御存じであらう乎? 御存じない。 それは大変残念である。 そして諸君は偉大なる風博士を御存知であらうか? 御存知ない。 それは大変残念である。 では偉大なる風博士が自殺したことも御存じないであらうか? ない。 嗚乎。 では諸君は遺書だ...
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  • タイトル: 閑山
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  昔、越後之国魚沼の僻地に、閑山寺の六袋和尚といつて近隣に徳望高い老僧があつた。  初冬の深更のこと、雪明りを愛づるまま写経に時を忘れてゐると、窓外から毛の生えた手を差しのべて顔をなでるものがあつた。 和尚は朱筆に持ちかへて、その掌に花の字を書きつけ、あとは余念もなく再び写経に没......
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  • タイトル: 探偵の巻
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  (一)  去年、京都の伏見稲荷前の安食堂の二階に陣どつて「吹雪物語」を書いてゐたころ、十二月のことだつた。 食堂の娘が行方不明になつた。  娘は女学校の四年生だつたが、専ら定評ある不良少女で、尤も僕はその心根却々見どころのある娘だと思つてゐたから、娘の方も信用... ...
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  • タイトル: 「花」の確立
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  文学も勿論さうだが、生活も、元来が平時のものである。 戦争は特殊な過渡期で、いはゆる非常時だから、戦場に文学はないし、また生活もないと思ふ。  戦勝後の国力の増大、また個人生活の増大、文化も文学も、本来そこに結びついてゐるものだ。  戦前の日本は、なんといつても生活程度が低か....
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  • タイトル: 囲碁修業
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要: (一)  京都の伏見稲荷の近辺に上田食堂といふのがある。 京阪電車の「稲荷」といふ停留場の西側出口に立つと、簡易食堂、定食十銭と書いて、露路の奥を指してゐる看板が見える。 去年の秋から、その下へ、囲碁倶楽部といふ看板がふえた。 僕が京都へ残して来た仕業である。 看板の指... ...
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  • タイトル: 本郷の並木道
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  一年半京都に住んで、本郷へ戻つてみると、街路樹の美しさが、まつさきに分つた。 京都は三方緑の山にかこまれてゐるが、市街の樹木を殆ど思ひ出すことができないのである。 多分、街路樹も、なかつたのだらう。  本郷へ戻つてきて、まづ友達とUSで昼食をとつた。 戸口を通して、街路樹が見える...
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  • タイトル: 気候と郷愁
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  私は越後の新潟市に生れたが、新潟市に限らず、雪国の町は非常に暗い、秋がきて時雨が落葉を叩きはじめる頃から長い冬が漸く終つて春が訪れるまで、太陽を見ることが殆んど稀にしかない。 冬の暗澹たる気候には発狂しさうな焦燥を感じて私は弱つたものである。 直接の気候以上にやりきれないのは、人間......
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  • タイトル: 北と南
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要: 「南紀風物誌」といふ本がある。 (西瀬英一著、東京竹村書房発行)熊野から新宮、串本あたりの南紀州の風物を紹介したもので郷土色の横溢した読物であるが、南国のたそがれ、子供達が竿をもち、口々に蝙蝠ほいと呼びながら飛ぶ蝙蝠を竿で地上へたゝき落す、南国のでう/\たる余韻と愁ひを流した風景を... ...
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  • タイトル: 手紙雑談
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  (上)  スタンダアルやメリメのやうに死後の出版を見越して手紙を書残した作家がある。 私も少年の頃はさういふ気持が強く一々の手紙に自分の存在を書き刻むやうな気持であつたが、その努力が今ではすべて小説にとられ、手紙は用件を書きなぐるのが精一杯で、死後の出版を見越し... (本...
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  • タイトル: お喋り競争
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  一  この九月末宇野浩二氏から電話がきた。 私は生憎不在だつたが、至急の話があるから今夜か明朝会ひたい、訪れてほしいといふのであつた。 なんの話か見当がつかなかつたが、私はその月の文芸通信に、牧野信一の自殺にやゝあてはまることを題材にした小説を書いた。 見やうによつ... ...
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  • タイトル: 新潟の酒
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  新潟へ帰ることはめつたにないが、先年村山政司氏等の個人展を新潟新聞楼上にひらいたとき、私も三週間ほど新潟に泊つた。 展覧会より呑みまはるのが忙しくて商売のやうな有様だつたが、驚いたのは新潟の酒が安くてうまいことだつた。 屋台店の酒すら充分のめるのである。 和田成章氏の案内で「おきな」....
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  • タイトル: 日本精神
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  ヨーロッパ精神は実在するか、また実在するとせば如何なるものがそれであるか、といふことが西洋の思想界でもだいぶ問題になつてゐるといふことで、私もヌーヴェル・リテレールのアンケートで同じ質問の解答を読んだ記憶がある。 ヴァレリイとかロマンローラン、クロオデル等といふフランス文壇の大御... ...
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  • タイトル: 幽霊と文学
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要: 幽霊と文学 坂口安吾  幽霊の凄味の点では日本は他国にひけをとらない。 西洋人の生活の中には悪魔が幅をきかしてゐるが、幽霊はあまり顔をださない。 悪魔には日本の鬼や狐狸に通ずる一脈の滑稽味と童話的な郷愁的な感情が流れ、今日の知識人の生活の中では、恐怖の対象であるよりも、理知の......
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  • タイトル: フロオベエル雑感
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  フロオベエルの「感情教育」三巻を読んだ。 いつだつたか谷丹三がフロオベエルはひどく好色な奴だねと言つた。 谷丹三がどういふわけでさう言つたのか分らないが、私は感情教育を読んで、フロオベエルは好色だなと思つた。  二月革命のことが作中にとりいれられてゐて、以前誰か友人の話にフロオベ....
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  • タイトル: 一家言を排す
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  私は一家言といふものを好まない。 元来一家言は論理性の欠如をその特質とする。 即ち人柄とか社会的地位の優位を利用して正当な論理を圧倒し、これを逆にしていへば人柄や地位の優位に論理の役目を果させるのである。  非論理が論理を圧倒するといふ微妙な人間関係は古来わが政治屋に珍重された処....
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  • タイトル: スタンダアルの文体
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  私はスタンダアルが好きであるが、特に私に興味のあるのは、彼の文体の方である。  凡そ人間の性格を眼中に入れなかつた作家といへば、スタンダアルほどその甚しいものはない。 人間を性格的に把握しやうとすることが彼の作品に皆無である。  然し彼には人を性格的に把握する能力が欠けてゐた....
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  • タイトル: 老嫗面
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  初夏のうららかなまひるであつた。 安川はタツノの着物をつめこんだ行李を背負つて我家へむかつた。 安川のうしろには、タツノが小さな手荷物をさげ、うはづつた眼付をしてぼんやり歩いてゐた。 タツノのうしろには彼女の三人の朋輩が、一人はあくどい紫色の女持トランクをぶらさげ、あとの二人は異体の....
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  • タイトル: 母を殺した少年
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  雪国生れの人々は気候のために故郷を呪ひがちであつた。 いつもいつも灰色の空。 太陽は生命と希望の象徴であるが、象徴を失ふことが現実に希望と生命を去勢する無力さを、彼等は知らねばならなかつた。 ためらひや要心や気憶れや、人間関係の弱さだけで沢山だつた。 そのうへまるで植物のやうに自然界...
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  • タイトル: 現実主義者
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  輓近日本帝国に於きましては実子殺しとか若妻殺しとかその他色々賑やかな文化的事件があります。 私自身はそれによつて毎日の新聞が退屈なしに読める以外に重大な意味を感じたことはありませんが、ある一日の新聞に当今有名な一批評家が実子殺しを云々して、かかる事件は実際あつてみなければ想像もつ... ...
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  • タイトル: 牧野さんの祭典によせて
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  私の考へ方が間違つてゐるのかも知れないが、私には牧野さんの死がちつとも暗く見えないし、まして悲痛にも見えない。 却つて明るいのである。  牧野さんの人生は彼の夢で、彼は文学にそして夢に生きてゐた。 夢が人生を殺したのである。 殺した方が牧野さんで、殺された人生の方には却つて牧野さ...
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  • タイトル: 牧野さんの死
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  牧野さんの自殺の真相は彼の生涯の文章が最もよく語つてゐる。 牧野さんの文学は自殺を約束したところの・自殺と一身同体の・文学だつた。  牧野さんは理窟の言へない人で、自分の血族と血族にあらざる者とを常にただ次のやうな言葉によつて区別してゐた。 「あれはほんとの蒼ざめた悲しさの分る人....
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  • タイトル: 雨宮紅庵
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  伊東伴作は親代々の呉服商であつた。 学問で身を立てようとしたこともあつたが、一向うだつがあがらないので、このごろは親代々の商人になりすましてゐた。  或日雨宮紅庵といふ昔馴染が、見知らない若い女を連れてきて、この人は舞台俳優になりたいさうだが世話をしてくれないかと伊東伴作に頼ん......
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: 流浪の追憶
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  (一)  私は友達から放浪児と言はれる。 なるほどこのところ数年は定まる家もなく旅やら食客やら転々としたが、関東をめぐる狭小な地域で、放浪なぞと言ふほどのものではない。 地上の放浪に比べたなら私の精神の放浪の方が余程ひどくもあり苦痛でもあつた。 然しそれはこゝに書く... ...
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: 不可解な失恋に就て
    著者: 坂口安吾
    出版社: ConTenDo
    概要:  人あるところに恋あり、各人各様千差万別の恋愛が地上に営まれてゐることはいふまでもないことであらうが、見方によればどの恋も似寄つたものだといへないことはない。 文学や映画の恋の筋書が似寄つたものであるやうに、人生の恋の筋書も似寄つてゐる。 あまつさへ人生の恋はむしろ概して先人の型を摸......
    商品価格: ¥0(税込)
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