菊池寛
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タイトル: 長篠合戦出版社: ConTenDo概要: 元亀三年十二月二十二日、三方ヶ原の戦に於て、信玄は浜松の徳川家康を大敗させ、殆ど家康を獲んとした。 夏目次郎左衛門等の忠死なくんば、家康危かった。 信玄が、三方ヶ原へ兵を出したのは、一家康を攻めんとするのではなく、三河より尾張に入り岐阜を攻めて信長を退治し、京都に入らんとする......商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 田原坂合戦出版社: ConTenDo概要: 西郷降盛が兵を率いて鹿児島を発したときの軍容は次の通りである。 第一大隊長 篠原 国幹 第二大隊長 村田 新八 第三大隊長 永山弥市郎 第四大隊長 桐野 利秋 第五大隊長 池上 四郎 第六大隊長 別府 晋介 大隊長は凡て、名にし負う猛将ぞろいである。 ......商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 桶狭間合戦出版社: ConTenDo概要: 信長の崛起 天文十八年三月のこと、相遠参三ヶ国の大名であった今川氏を始めとし四方の豪族に対抗して、尾張の国に織田氏あることを知らしめた信秀が年四十二をもって死んだ。 信秀死する三年前に古渡城で元服して幼名吉法師を改めた三郎信長は、直に父の跡を継いで上総介と号し... ...商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 川中島合戦出版社: ConTenDo概要: 川中島に於ける上杉謙信、武田信玄の一騎討は、誰もよく知って居るところであるが、其合戦の模様については、知る人は甚だ少い。 琵琶歌等でも「天文二十三年秋の半ばの頃とかや」と歌ってあるが、之は間違いである。 甲越二将が、手切れとなったのは、天文二十二年で、爾来二十六年間の交戦状態......商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 厳島合戦出版社: ConTenDo概要: 陶晴賢が主君大内義隆を殺した遠因は、義隆が相良遠江守武任を寵遇したからである。 相良は筑前の人間で義隆に仕えたが、才智人に越え、其の信任、大内譜代の老臣陶、杉、内藤等に越えたので、陶は不快に感じて遂に義隆に反して、天文十九年義隆を殺したのだ。 此の事変の時の毛利元就の態度は頗......商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 姉川合戦出版社: ConTenDo概要: 原因 元亀元年六月二十八日、織田信長が徳川家康の助力を得て、江北姉川に於て越前の朝倉義景、江北の浅井長政の連合軍を撃破した。 これが、姉川の合戦である。 この合戦、浅井及び織田にては、野村合戦と云う。 朝倉にては三田村合戦と云う。 徳川にては姉川合戦と云う。...商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 将棋出版社: ConTenDo概要: 将棋はとにかく愉快である。 盤面の上で、この人生とは違つた別な生活と事業がやれるからである。 一手一手が新しい創造である。 冒険をやつて見ようか、堅実にやつて見ようかと、いろ/\自分の思ひ通りやつて見られる。 而も、その結果が直ちに盤面に現はれる。 その上、遊戯とは思はれぬ位、ムキ...商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 我が馬券哲学出版社: ConTenDo概要: 次ぎに載せるのは、自分の馬券哲学である。 数年前に書いたものだが、あまり読まれていないと思うので再録することにした。 一、馬券は尚禅機の如し、容易に悟りがたし、ただ大損をせざるを以て、念とすべし。 一、なるべく大なる配当を獲んとする穴買主義と、配当はともかく勝馬を当ん....商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 易と手相出版社: ConTenDo概要: 自分が、易や手相のことを書くと笑う人がいるかも知れないが、自分が一生に一度見て貰った手相は、実によく適中した。 それは、時事新報社の記者をしている頃だった、久米が二十七歳前のことだから、十年近い昔である。 久米と芥川と僕とで、晩食を共にした後でもあったろうか、湯島天神の境内を......商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: ある抗議書出版社: ConTenDo概要: 司法大臣閣下。 少しの御面識もない無名の私から、突然かかる書状を、差上げる無礼をお許し下さい。 私は大正三年五月二十一日千葉県千葉町の郊外で、兇悪無残な強盗の為に惨殺されました角野一郎夫妻の肉親のものでございます。 即ち一郎妻とし子の実弟であります。 私の姉夫婦の悲惨な最期は、...商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 芥川の事ども出版社: ConTenDo概要: 芥川の死について、いろいろな事が、書けそうで、そのくせ書き出してみると、何も書けない。 死因については我々にもハッキリしたことは分らない。 分らないのではなく結局、世人を首肯させるに足るような具体的な原因はないと言うのが、本当だろう。 結局、芥川自身が、言っているように主なる原....商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 島原心中出版社: ConTenDo概要: 自分は、その頃、新聞小説の筋を考えていた。 それは、一人の貧乏華族が、ある成金の怨みを買って、いろいろな手段で、物質的に圧迫される。 華族は、その圧迫を切り抜けようとして踠く。 が、踠いたため、かえって成金の作っておいた罠に陥って、法律上の罪人になるという筋だった。 自分は、そ...商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 小学生全集に就て(再び)出版社: ConTenDo概要: 小学生全集について、先月も書いたが、今月も少しかきたいと思ふ。 自分は、とにかく此全集には、全力をつくして当るつもりである。 自分の担当して居る各巻については、一字一句もゆるがせにしないつもりである。 自分は、先に「小学童話読本」編輯以後も、「新小学童話読本」編輯のために....商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 「小学生全集」について出版社: ConTenDo概要: 新聞の広告でも御承知のことと、思ふが、今度自分は芥川の援助をも乞うて、「小学生全集」なるものを編輯することになつた。 曾て、自分は「小学童話読本」八巻を編輯した。 清新にして健全なる童話を精選して、児童の読物に供するつもりであつた。 二年近き歳月を費して、漸く完成したが、自分の....商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 形出版社: ConTenDo概要: 摂津半国の主であった松山新介の侍大将中村新兵衛は、五畿内中国に聞こえた大豪の士であった。 そのころ、畿内を分領していた筒井、松永、荒木、和田、別所など大名小名の手の者で、『鎗中村』を知らぬ者は、おそらく一人もなかっただろう。 それほど、新兵衛はその扱き出す三間柄の大身の鎗の鋒......商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 納豆合戦出版社: ConTenDo概要: 一 皆さん、あなた方は、納豆売の声を、聞いたことがありますか。 朝寝坊をしないで、早くから眼をさましておられると、朝の六時か七時頃、冬ならば、まだお日様が出ていない薄暗い時分から、 「なっと、なっとう!」と、あわれっぽい節を付けて、売りに来る声を聞くでしょ... ...商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 極楽出版社: ConTenDo概要: 京師室町姉小路下る染物悉皆商近江屋宗兵衛の老母おかんは、文化二年二月二十三日六十六歳を一期として、卒中の気味で突然物故した。 穏やかな安らかな往生であった。 配偶の先代宗兵衛に死別れてから、おかんは一日も早く、往生の本懐を遂ぐる日を待って居たと云ってもよかった。 先祖代々からの堅い門....商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 俊寛出版社: ConTenDo概要: 一 治承二年九月二十三日のことである。 もし、それが都であったならば、秋が更けて、変りやすい晩秋の空に、北山時雨が、折々襲ってくる時であるが、薩摩潟の沖遥かな鬼界ヶ島では、まだ秋の初めででもあるように暖かだった。 三人の流人たちは、海を見下ろす......商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 乱世出版社: ConTenDo概要: 一 戊辰正月、鳥羽伏見の戦で、幕軍が敗れたという知らせが、初めて桑名藩に達したのは、今日限りで松飾りが取れようという、七日の午後であった。 同心の宇多熊太郎という男が、戦場から道を迷って、笠置を越え、伊賀街道を故郷へと馳せ帰って来たのである。 ......商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 義民甚兵衛出版社: ConTenDo概要: 人物 農夫 甚兵衛 二十九歳 甚しき跛者 その弟 甚吉 二十五歳 同 甚三 二十二歳 同 甚作 二十歳 甚兵衛の継母 おきん 五十歳前後 隣人 老婆およし 六十歳以上 庄屋 茂... ...商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 仇討三態出版社: ConTenDo概要: その一 越の御山永平寺にも、爽やかな初夏が来た。 冬の間、日毎日毎の雪作務に雲水たちを苦しめた雪も、深い谷間からさえ、その跡を絶ってしまった。 十幾棟の大伽藍を囲んで、矗々と天を摩している老杉に交って、栃や欅が薄緑の水々しい芽を吹き始めた。 ....商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 仇討禁止令出版社: ConTenDo概要: 一 鳥羽伏見の戦で、讃岐高松藩は、もろくも朝敵の汚名を取ってしまった。 祖先が、水戸黄門光圀の兄の頼重で、光圀が後年伯夷叔斉の伝を読み、兄を越えて家を継いだことを後悔し、頼重の子綱条を養って子とし、自分の子鶴松を高松に送って、嗣子たらしめた。 ......商品価格: ¥0(税込)