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籠釣瓶

籠釣瓶

著者:
岡本綺堂
出版社:
ConTenDo

概要:

     一

 次郎左衛門が野州佐野の宿を出る朝は一面に白い霜が降りていた。
彼に伴うものは彼自身のさびしい影と、忠実な下男の治六だけであった。
彼はそのほかに千両の金と村正の刀とを持っていた。
享保三年の冬は暖かい日が多かったので、不運な彼も江戸入りまでは都合のいい旅をつづけて...


(本文冒頭より抜粋) (閉じる

ジャンル:
文芸 > 小説(国内) 無料文庫 > 無料文庫
商品情報
販売開始:
2015/02/01
ファイルサイズ:
1.37MB
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