仏法僧鳥
概要:
大正十四年八月四日の朝奈良の宿を立って紀伊の国高野山に向った。
吉野川を渡り、それから乗合自動車に乗ったころは、これまでの疲れが幾らか休まるような気持でもあった。
これまでの疲れというのは、比叡山で連日『歌』の修行をし、心身へとへとになったのをいうのである。
乗合自動車を乗り棄...
(本文冒頭より抜粋)
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