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交通事故診療と損害賠償実務の交錯

立ち読み

交通事故診療と損害賠償実務の交錯

著者:
交通賠償実務研究会/編集
出版社:
創耕舎

概要:

 交通事故の損害賠償実務において大きな比重を占める医療費問題については、加害者損保会社側からは過剰診療や濃厚診療といった問題が指摘され、被害者や医療機関側からは治療費の単価・打切り、健康保険の使用そして人身傷害保険の使用による問題等が縷々指摘されている。
 また、近年、新たな問題として取り上げられているのが柔道整復師問題である。柔道整復師が取り扱う疾患は、「打撲・捻挫と、応急の手当てとしての骨折・脱臼」で、すべて急性期のものに限られ、さらに「柔道整復師は医師の同意を得た場合のほか、脱臼又は骨折の患部に施術をしてはならない。ただし、応急手当をする場合は、この限りではない」(柔道整復師法17条)と定められているにもかかわらず、慢性期の被害者を誘導する例も見られ、自賠責保険財政に占める施術費の支払額が年々激増している。
 一方、対岸においては、新種の後遺障害といわれるMTBI(軽度外傷性脳損傷)、脳脊髄液減少症、線維筋痛症等の後遺障害の問題がある。
 これら後遺障害は、損害賠償の実務家のみならず、医学界においても賛否両論が飛び交い、学会や関係省庁から新たな診断基準が発表されても、損害賠償額の算定や後遺障害の等級認定についての根本的解決には至らず、関係者の頭を悩ませている。
 上記のように、交通事故損害賠償実務における問題は山積しており、本書は、これらの問題を解決するための座右の書となるよう企画したものである。


目次:

1 自賠責保険の歴史およびその運用経過と医療費の現状と課題【八島 宏平】
2 交通事故診療の新しい診療報酬体系に向けて(日本医師会の取組み)【藤川 謙二】
3 臨床整形外科医から見た交通事故医療費の問題点(1点単価、柔道整復師、打切り、健保切替え)【松﨑 信夫】
4 弁護士から見た交通事故医療費の問題点(高額診療、過剰診療、1点10円判決の評価等)【坂東 司朗】
5 第三者行為手続の問題点【坂口 和樹・水谷  渉・森 宏一郎】
6 いわゆる健保使用一括払いの問題点【山下 仁司】
7 人身傷害保険と過失相殺【垣内 惠子】
8 柔道整復師問題【相原 忠彦】
9 新型後遺障害―CRPS―【松居 英二】
10 新型後遺障害― 脳脊髄液減少症の法的意義 ―【羽成  守】
11 新型後遺障害― MTBI(軽度外傷性脳損傷) ―【手塚 泰史】
12 新型後遺障害―胸郭出口症候群(TOS)―【川谷良太郎】
13 新型後遺障害―線維筋痛症―【黒田 清綱】

ジャンル:
法律 > 民法 医学 > 医学一般 医学 > 臨床医学一般
販売開始:
2016/05/21
ファイルサイズ:
7.88MB
CODE:
J0010330BK0050973001
対応デバイス:
WindowsPCMacブラウザビューアAndroidスマートフォンAndroidタブレットiPhone/iPod touchiPad
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