野に臥す者
概要:
経之の母御は朝のあいさつを交したあとに、ふしぎそうな面持でいった。
「ゆうべそなたは庭をわたって行かれたように覚えるが。」
「いえ、さようなことはございませぬ。
誰かをご覧じましたか。」
それは確かに人かげを見うけ申した。
月がなくただ星あかりでしか見えない池の裏手の、萩芒...
(本文冒頭より抜粋)
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野に臥す者
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