真夏の朝のひとゝき
概要：
芝区で、二本榎の谷間に部屋を借りてゐた。
既に七月の夢が消えてゐた。
寺院の鐘の音が霧の深い崖下に渦を巻いた。
妻子は私の因循にあきれて、海辺の故郷に赴いてゐた。
私は寺院の鐘の音では夢を破られなかつたが、直ぐの窓下で芝居の幕あきの調子で鳴る紙芝居師の拍子木の響で、毎朝目を醒され...
（本文冒頭より抜粋）
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- 文芸 > 小説（国内） 無料文庫 > 無料文庫
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- 2016/03/25
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- 0.66MB
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- J0010283BK0049064001
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