舌を噛み切った女 またはすて姫
概要:
京にのぼる供は二十人くらい、虫の垂衣で蔽うた馬上の女のすがたは、遠目にも朝涼の中で清艶を極めたものであった。
袴野ノ麿を真中に十人の荒くれ男が峠路にかかる供ぞろいの一行を、しんとして展望していた。
離れ山の洞窟のこの荒くれ男から、少し隔れた切株の上に腰をおろしたわかい女は、なまなま...
(本文冒頭より抜粋)
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舌を噛み切った女 またはすて姫
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