もしものときのクマ対策ハンドブック
概要:
クマ対策の知識をQ&A形式でわかりやすく紹介!
クマの行動範囲はますます広がり、各地でクマ被害が多発しています。これまでクマ被害がないようなエリアまでクマが出没するようになり、今後クマ対策はだれにとっても必要な知識といえます。
本書はクマと人との接触段階を、「出遭わないために」「出遭ってしまったら」「襲われたら」「ケガをしたら」「その後のケア」の5段階に分類し、各段階における疑問に答えています。
監修は、現場検証の第一人者の研究者と、被害者の治療経験豊富な救急病院の病院長が監修。抽象的なマニュアルではなく、最新の実態に即した、具体的かつ実践的な内容になっています。
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監修者
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◎ 中永士師明(なかえ・はじめ)
秋田大学大学院医学系研究科教授、秋田大学医学部附属病院高度救命救急センター長。熊害による緊急外科治療に多数関わる。 編著に『クマ外傷クマージェンシー・メディシン』『クマ外傷2 クマージェンシー・メディシン』(ともに新興医学出版社)。
◎ 山内貴義(やまうち・きよし)
岩手大学農学部准教授。研究対象は大型野生哺乳類、特にツキノワグマやシカ。岩手県内を中心に、熊害事故現場の解剖にも度々立ち会う。自らの知見を活かし、小学校での出前授業も行っている。
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はじめに
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クマと出会ってしまったら、人間はどう行動するべきか。
まず、冒頭ではっきりとお伝えしておきたいことがあります。
それは、「人がクマと対峙したとき、絶対確実に助かる方法はない」ということです。
こう書くと、身もふたもなく思われるかもしれませんが、客観的な事実です。
人間に比べてクマは、明らかに運動能力が高く、体格もはるかに上回っています。銃という強力な武器を持っている猟師でさえ、時にクマに命を奪われることがあるほどです。
では、猟師でもない一般人には、何もなす術がないのかというと、そんなことはありません。
「絶対確実に助かる」方法はないけれど、「助かる可能性を高める」方法はあるのです。
本書には、それをできるだけ多く盛り込みました。
ひとつひとつの項目で、おそらく、クマについて皆さんが抱いているであろう「素朴な疑問」を取り上げています。それに対する答えもシンプルに。見開き2ページで、クマに関するありえそうな状況と、その対処法がひと目でわかるようになっています。
クマに襲われないためには、クマに出会わないのが一番です。それが第1章のテーマです。
事前の情報収集、もしもの時のための備え、できるだけクマを遠ざけるための手段や道具。
昨今では農村部のみならず、市街地でもクマの出没が増えてきました。本書では、アーバンベアに対する項目も設けています。
第2章以降は、より差し迫った状況でのクマ対策です。出会った時から襲われた場合、ケガを負ってしまった後の処置まで。備えるに越したことはありません。
最終章となる第5章では、「その後」のケアについても触れています。身体的にも精神的にも、クマに襲われた被害者は大きなダメージを負います。そこからの回復を少しでも早くするために、役に立つ情報が盛り込まれています。
冒頭に書いた通り、クマから絶対確実に助かる方法はありません。だからこそ、助かる可能性を高める必要があるのです。本書の内容はきっと、その一助となるでしょう。
そして、もし実際にクマを見かけたり、襲われたりした時は、必ず地元の市区町村役場や警察署に通報を。正確な情報を地域と迅速に共有することが、さらなる被害を防ぐことにつながります。
目次:
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目次
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◎ 序章クマについての基礎知識
・生息域
・ヒグマとツキノワグマの違い
・能力と習性
・一年の過ごし方
・食性
・山での居場所
◎ 第1章 クマと出会わないために
・Q01 クマが出やすい季節は?
・Q02 クマに遭遇しやすい時間帯は?
・Q03 犬がいればクマは逃げる?
・Q04 山に持っていきたいクマ対策グッズは?
・Q05 「クマ鈴を鳴らせば安心」はホント?
・Q06 クマスプレーはどれでも一緒?
・Q07 クマスプレーの持ち歩き方の正解は?
・Q08 雨でもクマは活動する?
・Q09 単独行とグループ行、クマに遭遇しにくいのはどっち?
・Q10 見通しの悪い場所では何に注意するべき?
・Q11 山菜採り中の事故を少しでも減らすには?
・Q12 クマのフンや足跡を見つけたら?
・Q13 山で「コレを見たら危険」なクマのサインはある?
・Q14 食料を持ち歩く際の注意点は?
・Q15 クマの出没情報はどう調べたらいい?
・Q16 ネットのクマ情報で注意すべきことは?
・Q17 クマがよく出る地域に引っ越したら?
・Q18 近所にクマ出没!? どうしよう!?
・Q19 空き家所有者がやっておくべきクマ対策は?
・Q20 戸締りはどうすると安心?
◎ 第2章 クマに出会ってしまったら
・Q21 離れた場所にいるクマがこちらに気づかず近づいてきたら?
・Q22 クマと睨み合いになったら?
・Q23 子グマの姿を見かけたら?
・Q24 子連れのクマを見かけたら?
・Q25 クマが威嚇してきたらどうする?
・Q26 クマスプレーを使うタイミングは?
・Q27 死んだフリは有効?
・Q28 クマが立ち去った後はどうすべき?
・Q29 車に乗っていれば安全?
・Q30 家の中で遭遇してしまったら?
◎ 第3章 クマに襲われた時は……
・Q31 クマが突進してきたらどうする?
・Q32 攻撃されたら最優先で守るべき部位は?
・Q33 クマが近づいてきたら、大声を出すのは本当にダメ?
・Q34 親子でクマに襲われたら親はどう動く?
・Q35 クマは目や鼻が急所?
・Q36 人間とクマは闘える?
◎ 第4章 ケガを負ってしまったら
・Q37 出血したらまず何をすべき?
・Q38 なぜ「とにかく止血」が重要なの?
・Q39 傷口を消毒したいけど、薬を持っていない場合どうしたらいい?
・Q40 体の一部を引き裂かれた場合は?
・Q41 登山者が圏外で救助を要請できないときは?
・Q42 クマによる傷は感染症を起こしやすい?
・Q43 自力で通院できそうな場合、何科を受診すればいいの?
・Q44 応急処置キットには何を入れておくべき?
・Q45 症状が軽ければ病院不要?
・Q46 「命に別状なし」の実際は?
◎ 第5章クマに襲われた「その後」のケア
・Q47 クマに襲われたら後遺症の可能性は?
・Q48 精神的にはどんな後遺症が残る?
・Q49 クマ被害による心の傷は重くなりがち?
・Q50 PTSDからの回復を早めるには?
・Q51 クマ被害者を家族はどう支えればいい?
・Q52 心の不調はどこに相談する?
・Q53 子どもがクマを極端に怖がる場合は?
◎ COLUMN:クマニュース
・ゾーニングにより人とクマの共生の道を探る
──2025(令和7)年6月/長野県箕輪町
・網戸を破り侵入してきたクマを大声で撃退
──2026(令和8)年5月/岩手県釜石市
・83歳女性が防御姿勢で致命傷回避
──2025(令和7)年10月/山形県飯豊町
・クマが出ないはずの地域で血まみれの大ケガ
──2025(令和7)年11月/福井県大野市
・銃声にもひるまないヒグマに執拗に襲われる
──2026(令和8)年4月/北海道島牧村
◎ 巻末資料:データで見る日本のクマ
・都道府県別クマの推定個体数
・全国の熊害による負傷者数と死者数
・月別の熊害被害者数
・ツキノワグマによる人身被害の発生場所
販売(無期限): ¥ 1,980(税込) / ギフト購入: ¥1,980 (税込)
