民衆 対 陸軍 太平洋戦争の原因は「民衆の台頭」だ!
概要:
戦前日本の軍国主義の背景に「民衆の台頭」への恐怖があるとする斬新な近代史観を提示する。20世紀前半、民主主義が普及し、民族自決の思想が広がるなど、世界的な規模で民衆が発言権を増した。わが国においても日露戦争の講和に反対した「日比谷焼き打ち事件」、民衆が国会議事堂を包囲して時の首相を退陣に追い込んだ「大正政変」、これも政権交代を促した「米騒動」など、民衆の声と行動が政治を左右するようになった。わが国指導層はこの「民衆の台頭」が社会主義革命や天皇制の転覆につながることを恐れ、まず社会主義勢力を弾圧し、沈黙させる。男子普通選挙が実現した後、軍部をはじめとする保守派は議会勢力の強大化、議会を通じた社会主義への接近を恐れ、この情勢下いくつもの暗殺事件が発生し、議会勢力もまた沈黙してしまう。そして満州事変に始まる戦争の時代、指導層は軍国主義と皇国思想を鼓吹し、民衆もこれを受け入れた。「民衆の台頭」への恐怖は消え去ったかに見えた。しかしこれは同時に合理性の喪失でもあった。
著者紹介:
前田 啓一(まえだ けいいち)
1955年兵庫県生まれ。出版社勤務、在シカゴ日本国総領事館専門調査員などを経てフリーライターとなり、経済分野を中心に執筆。
著書に『民衆 対 陸軍』2023年、『明治サムライ時代論』2023年、『暗がり礼賛』2021年(以上、学術研究出版)『木綿リサイクルの衰退と復活』2020年、『軍人たちの大阪城』2018年、『黒船の思想 上巻』2015年(以上ブックウェイ)。
兵庫県在住。ホームページ(note)はmaeda513で検索。
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- 人文・思想 > 歴史 人文・思想 > 日本史
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