いたみのラビリンス(迷宮) 原因のわからない腰痛編
概要:
腰痛の85%を占めると言われる原因不明の腰痛。様々な治療を行っても、なぜ腰痛は治らないのか―そんな思いで患者さんの痛みに向き合い、ブロック療法で25年間延べ8万人の治療を行ってきたペインクリニック医師による腰痛解説本です。
一つ一つのブロック注射について、どの部分にどう働き、痛みを緩和するのか、著者によるイラストとともに解説されています。さらにブロック注射には、治療だけでなく、痛みの原因を突き止めるための診断方法としての役割があることも紹介。いくつもの要因が複雑に影響しあって発症している場合も、ブロック注射によって痛みや痺れの原因を絡んだ糸をほぐすように突き止めています。
こういったラビリンス(迷宮)とも言える腰痛の謎を解く鍵となったのは、著者が出会ってきた患者さんの声でした。腰痛のために鬱病まで発症していた若い女性、長年腰痛に苦しんできた昔馴染みのおばあちゃん、足の痺れで夜中に救急搬送されてきた男性…豊富な症例ともに、腰痛が起きるメカニズムから治療法までわかりやすく書かれています。
さらに日常生活の中にこそ腰痛を予防し改善するための秘訣があることにも着目。何気なく足を組んでしまう癖や、使い捨てカイロを貼る位置についての誤解など、腰痛を防ぐために避けるべきことから、著者が考案したストレッチ方法や骨盤矯正スパッツ、栄養摂取のポイントまで、一般人はもとより腰痛治療を行う医療関係者にも役立つ情報が満載です。
目次:
はじめに
腰痛領域のエクスプローラー 筑波大学 医学医療系麻酔蘇生学 猪股 伸一
診断治療編
■ 第一章 ■ 腰痛の診断とブロック療法
■ 第二章 ■ 腰痛予防のための生活習慣
■ 第三章 ■ 骨盤矯正スパッツの開発(外側に支えと動きの補助を)
■ 第四章 ■ 筋肉の鎧が腰をまもる —腰痛と栄養—
■ 第五章 ■ 痛み治療の迷路に迷い込んだ日々
迷路解析編
■ 第六章 ■ 迷宮の鍵は患者さんの声だった
■ 第七章 ■ ブロック注射による診断と治療の新たな可能性
■ 第八章 ■ 教科書にはあまり載っていないが工夫が必要な病態の発見
■ 第九章 ■ 連動する痛みが原因不明の腰痛を作り出す
■ 第十章 ■ さらなる工夫が必要だった腰下肢痛
■ 第十一章 ■ 痛みに挑み続けるために
あとがき
発刊に寄せて 盛岡にて 元仙台医療センター麻酔科部長 川村 隆枝
一気に読み終えました 元岩手県立中央病院ペインクリニック科 佐藤 朗
興味深い本が出ました JCHO仙台病院院長・日本仙腸関節研究会代表幹事村上 栄一
索 引
販売(無期限): ¥ 1,980(税込) / レンタル(14日間): ¥ 220(税込)