羊たちの沈黙は、なぜ続くのか? 私たちの社会と生活を破壊するエリート民主政治と新自由主義
- 著者:
- ライナー・マウスフェルト
長谷川圭
鄭基成
- 出版社:
- ボイジャー
概要:
新自由主義の力は洗脳と教化、気付きこそ自由と民主政治への道
過去数十年間に民主政治はかつてないほどに空洞化した。市民の指導理念は政治的に無感覚・無関心な消費活動に変貌した。選挙は、根本的な政治の問題にとって、もはや意味をなさなくなった。重要な政治的決定は、政治・経済エリートによって下される。エリートによる支配がもたらす環境、社会、人間心理への破壊的影響は、ますます我々の社会と生活基盤を脅かしている。本書は、このような教化の仕組みを解き明かし、歴史的底流とともに多方面にわたる心理的洗脳の手法に対して、我々の眼を開いてくれる。
【目次】
目次
序章
第一章 なぜ羊たちは沈黙を続けるのか?--最悪の戦争犯罪とモラルの毀損は、いかにして人々の目と意識から隠されるか?
第二章 権力エリートは民衆を恐れている。--ソフトパワーの手法によるデモクラシー・マネジメント
第三章 新自由主義の洗脳--あるネット新聞とのインタビュー
第四章 「土地を所有するものこそ、その土地を統治すべし」--デモクラシー回避の手段としての代議制デモクラシー
第五章 マスメディアによる洗脳--イェンス・ヴェルニケ(ジャーナリスト)との対話
第六章 「迷う群衆」をいかに自分たちの軌道に乗せ続けるか--公共の議論の場を制限し、異論を排斥する
第七章 中道という幻影--カルテル政党--連邦議会選挙
第八章 人種差別、資本主義、そして「支配者たち」の価値共同体
第九章 デモクラシーと白色拷問--拷問の不可視化への心理学の貢献
参考文献、人名索引
解説 水野和夫
特別寄稿 アーサー・ビナード
【著者】
ライナー・マウスフェルト
1949年生まれ。ドイツ、キール大学名誉教授。知覚と認知心理学が専門。政治・社会問題に関する研究を通じて、新自由主義イデオロギー、デモクラシー(民主政治)の権威主義統制国家制への転換、世論形成とショックドクトリンの心理操作の仕組みなどについての著作多数。講演活動にも注力しており、中でも『世論とデモクラシーはいかに操作されているか?』と『権力エリートは民衆を恐れている』は数十万人の聴衆を集めた。
長谷川圭
高知大学卒業後、ドイツのイエナ大学でドイツ語と英語の文法理論を専攻し、1999年に修士号取得。同大学での講師職を経たあと、翻訳家および日本語教師として独立。訳書に『樹木たちの知られざる生活』(早川書房)、『カテゴリーキング Airbnb、Google、Uberはなぜ世界のトップに立てたのか』(集英社)、『「おいしさ」の錯覚 最新科学でわかった、美味の真実』(角川書店)、『ポール・ゲティの大富豪になる方法』(パンローリング)、『メイク・ザット・チェンジ』(日曜社、共訳)などがある。
鄭基成
翻訳家。上智大学外国語学部ドイツ語学科卒。ドイツルール大学ボーフムにて言語学学術博士号取得、茨城大学名誉教授。訳書に『コロナパンデミックは、本当か?』(日曜社)など。
- ジャンル:
- 社会・政治 > 政治
- 販売開始:
- 2023/01/31
- ファイルサイズ:
- 12.09MB
- CODE:
- J0019002BK0134654001
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