韓国映画から見る、激動の韓国近現代史 歴史のダイナミズム、その光と影
概要:
近年ますます存在感を高めている「韓国映画」を題材に、そこから透けて見える歴史や社会問題を解説。韓国という国のダイナミズムをより深く、より立体的に理解するための一冊である。
植民地支配、南北分断と朝鮮戦争、長きにわたる軍事独裁、そして国民の手で勝ち取った民主化……。「3・1独立運動」「済州島4・3事件」「光州事件」「6月抗争」など激動そのものだった韓国の近現代史とそのなかで形作られてきた「儒教的家父長社会」。近年ますます存在感を高めている「韓国映画」を題材に、そこから透けて見える歴史や社会問題を解説。韓国という国のダイナミズムをより深く、より立体的に理解するための一冊である。
『パラサイト 半地下の家族』『タクシー運転手~約束は海を越えて~』『KCIA 南山の部長たち』『1987、ある闘いの真実』『ベイビー・ブローカー』『ミナリ』『はちどり』『息もできない』『キングメーカー 大統領を作った男』『高地戦』『金子文子と朴烈』『グエムル-漢江の怪物-』『焼肉ドラゴン』『私の少女』……韓国映画44本から激動の歴史を読み解く。
【目次】
はじめに
凡例
第1章 韓国と日本・アメリカ・北朝鮮
韓国と日本
韓国とアメリカ・北朝鮮
コリアン・ディアスポラ
コラム監督論(1)チャン・リュル あらゆる境界を越えて東アジアを周遊する
第2章 軍事独裁から見る韓国現代史
朴正煕政権
全斗煥政権
コラム監督論(2)イ・チャンドン 作品に見る光州事件と1980年代韓国現代史
第3章 韓国を分断するものたち
格差
儒教的男性社会
マイノリティ
コラム監督論(3)女性監督の系譜 映画『オマージュ』が復元する女性(映画)史
第4章 韓国の“今”を考える
政治とメディア
社会問題
コラム監督論(4)キム・ギヨン “怪物”監督の全盛期に見る韓国社会の深層
おわりに
韓国近現代史年表
韓国歴代大統領詳細
索引 i
初出一覧 ii
主な参考文献・検索サイト v
【著者】
崔盛旭
1969年韓国生まれ。映画研究者。明治学院大学大学院で芸術学(映画専攻)博士号取得。明治学院大学、東京工業大学、名古屋大学、武蔵大学、フェリス女学院大学で非常勤講師として、韓国を含む東アジア映画、韓国近現代史、韓国語などを教えている。著書に『今井正 戦時と戦後のあいだ』(クレイン)、共著に『韓国映画で学ぶ韓国社会と歴史』(キネマ旬報社)、『日本映画は生きている 第4巻 スクリーンのなかの他者』(岩波書店)、『韓国女性映画 わたしたちの物語』(河出書房新社)など。
- ジャンル:
- 趣味 > 映画
- 販売開始:
- 2024/04/26
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