バチカン機密文書と日米開戦
概要:
バチカンの極秘史料群には、歴史の表舞台には現れることのなかった数々の秘話が克明に記されていた――。
バチカン美術館の地下に眠る膨大な数の極秘史料群のうち、ローマ教皇ピウス12世に関する機密文書が2020年に公開された。ピウス12世の在位は1939~1958年であり、第二次世界大戦の時期に重なる。ただし、閲覧を許されたのは学者、学識経験者、各国政府関係者のみで、メディア関係者は公開の対象外だった。
それでも著者はあきらめることなく史料群の閲覧に成功。そこには、日米開戦前夜の日米和平交渉についてなど、驚くべき記述が含まれていた。
限られた時間、厳しい閲覧規制、困難な判読、苛烈を極めたコロナ禍のローマというなかで、一人の記者が3年をかけて、太平洋戦争にまつわる極秘文書を解読し、まとめあげた労作。
【目次】
第一章 原爆投下三カ月前の「極秘電報」
「ヒトラーの教皇」の機密文書/世界最多の死者が出る街で/「あるアメリカ人」とは何者か/黙殺された二本の電報 他
第二章 それは「一枚の紙きれ」から始まった
立ちはだかる壁/最初の“発掘”文書/偶然とは思えない符合/「大本営発表」とバチカン日刊紙 他
第三章 「生き残ったら奇跡」というバチカンへの報告
バチカン宛ての極秘裏の手紙/二通目の手紙 他
第四章 バチカンに和平仲介を求めた松岡洋右
バチカン国務省文書館での“発掘”/日米開戦前夜、パウロ・マレラからの手紙/バチカンの情報収集力/「存在しないはず」の史料 他
第五章 それでも止められなかった破滅的な戦争
ピウス一二世への“直談判”/バチカンナンバー2の直筆サイン/「きわめて内密な考え」とは/日米不戦の意志 他
第六章 「バチカンは満州国を承認した」は本当か
上海からバチカンへのテレグラム/「最悪の迫害が行われている」/日本にとっての意味/歴史を塗り替える発見 他
【著者】
津村 一史
共同通信社記者。1979 年、鹿児島県に生まれる。2003年、共同通信社に入社、カイロ支局での中東紛争地取材を経て、2015年から本社特別報道室。国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)の公式メンバーとなり、ICIJは2017年ピュリツァー賞を受賞。同年からローマ支局長(~2022年)。2023年から名古屋編集部次長を務め、2024年に起きた能登半島地震を担当している。著書に『法王フランシスコの「核なき世界」』(dZERO)、『総理を夢見る男 東国原英夫と地方の反乱』(共著、梧桐書院)がある。
- ジャンル:
- 社会・政治 > 社会学
- 販売開始:
- 2024/09/20
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- 20.12MB
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