あんパンとアメリカ
概要:
アメリカで暮らせば日本がわかる
ライフデザインシリーズ
▼序文
この本の著者・榊原明子さんは、私が講師を務める「戸塚有隣堂カルチャーセンター 文章教室」の受講者さんでもあります。
月に一度の講座に、榊原さんは、毎月2~3作のエッセイ作品を自主的に書いて提出してくれます。その内容は、1984年~1990年までの間、ご主人のお仕事の都合で移住したアメリカ南部の都市ラリー(Raleigh)での体験をテーマにしたものです。
そのエッセイ作品は読んでいて大変楽しく、興味深いものばかりで、いつしか受講者と講師の関係から、書き手とファンの関係へと変化していきました。
そんな榊原さんに、お聞きしたことがあります。人生初の海外移住に、不安や不満はありませんでしたか? と。すると彼女は、「あまり行きたくはなかった。けれど、せっかくの機会を無駄にしたくもなかった」と答えてくださりました。
その前向きなチャレンジ精神は、この本の出版にも表れていると思います。自主的に書き続けた作品が、一冊の本にまとめられるほどの数と質になり、今ここに書籍という形になった。これもすべて、榊原さんのお人柄と生き方によるものでしょう。
一人の日本人主婦が立ち向かった、アメリカ南部暮らし。その日々を、読者の皆様もご体感ください。
ー木村文章店店主 木村吉貴
[内容紹介]
平凡な日々の中、ある日突然、゛異国での生活゛を命ぜられたら...。
まじめな主婦のその生の体験が、淡々と綴られています。
漠然として当たり前のことが、海を越えて、くっきりと見えてくる日本。
新鮮なまなざしだからこそ掬い取られた発見の数々。流れる水のように読ませるエッセイです。
榊原明子:
一九五〇年、大阪府守口市にて生まれる。
十歳のときに、父親の転勤に伴い、東京都世田谷区へ移住。二年後、横浜市港南区へ転居。
フェリス女学院中等部高等部卒業後、青山学院大学法学部公法科に入学し、国際政治を専攻。一九七三年、竹中工務店に就職し、国際事業本部で働く。一九七五年結婚にて退職し、川崎市幸区に住む。川崎市主催の「本の読み聞かせ」講習を受けて、図書館で読み聞かせ活動をしているうちに、図書館司書の資格をとり、公共図書館、学校図書館で働く。
一九八三年、横浜市戸塚区へ転居。一九八四年三月から一九九〇年十二月まで、おっとの海外勤務に伴いアメリカ、ノースカロライナ州ラリーで暮らす。
目次:
一 海外赴任の妻
・窓 ・アメリカ生活 ・ノースカロライナ ・ラリーの秋と冬
二 ラリーでのくらし
・小さいおうち ・セーラーさんの家 ・塀の話 ・カジュアルウェア ・ショッピングークーポンを求めて ・ショッピングーアフター・クリスマス・セール ・あんパン ・さかな ・テイクアウト ・レストランー悩ましきチップ ・レストランー和食を求めて ・南部の食べ物ーグリッツにハッシュ・パピー ・南部の食べ物ーバーベキューといえば豚 ・肥満
三 車のはなし
・運転免許 ・メンテナンス ・私の車はどこ ・セルフ・サービス ・フラット・タイヤ ・海外免許と国内免許 ・交通事故
四 文化 風俗 習慣
・言葉 ・イエスか、ノーか ・アキコ ・すみません ・おもてなし ・にっこり笑って ・羞恥心 ・愚妻 豚児 ・グッド・ジョブ ・ベビーシッター ・白い象 ・教会 ・ここはどこ ・紅白歌合戦 ・テニスのラダー ・アドバイス・コラムーアン・ランダース ・アドバイス・コラムーデイト・レイプ ・アドバイス・コラムーノー・サンクス ・結婚のお祝い ・救急車 ・病院 ・葬式
五 考えさせられたこと
・内戦 ・銃の話 ・戦争花嫁 ・トルネード ・アメリカで出会った韓国の人 ・英語のクラスの生徒たち ・日本人 ・外人
六 異国で暮らすということ
・なんといっても言葉 ・会うは別れの始め ・楽しみな一時帰国 ・国が違えば暮らしも違う ・ノー・プロブレム ・海外勤務の泣き笑い ・みんな仲良く海外勤務 ・濡れた道路
あとがき
原則、返金不可
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販売(無期限): ¥ 825(税込)