春の夜
概要:
これは近頃Nさんと云う看護婦に聞いた話である。
Nさんは中々利かぬ気らしい。
いつも乾いた唇のかげに鋭い犬歯の見える人である。
僕は当時僕の弟の転地先の宿屋の二階に大腸加答児を起して横になっていた。
下痢は一週間たってもとまる気色は無い。
そこで元来は弟のためにそこに来ていたNさん...
(本文冒頭より抜粋)
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春の夜
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