
おしの
概要:
ここは南蛮寺の堂内である。
ふだんならばまだ硝子画の窓に日の光の当っている時分であろう。
が、今日は梅雨曇りだけに、日の暮の暗さと変りはない。
その中にただゴティック風の柱がぼんやり木の肌を光らせながら、高だかとレクトリウムを守っている。
それからずっと堂の奥に常燈明の油火が一つ、龕の...
(本文冒頭より抜粋)
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おしの
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