熊と猪
概要:
一
紀州の山奥に、佐次兵衛といふ炭焼がありました。
五十の時、妻さんに死なれたので、たつた一人子の京内を伴れて、山の奥の奥に行つて、毎日々々木を伐つて、それを炭に焼いてゐました。
或日の事京内は此んな事を言ひ出したのです。
「お父さん、俺アもう此んな山奥に居るのは嫌だ。
...
(本文冒頭より抜粋)
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熊と猪
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