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文芸

検索結果14,290件中10,261件から10,305件までを表示
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  • タイトル: 氷れる花嫁
    著者: 渡辺温
    出版社: ConTenDo
    概要: 1 (溶明)晴れたる空。 輝く十字架――教会の屋根だ。 2 教会。 結婚式――青年とその十五になったばかりの可愛らしい花嫁と。 ――花と、音楽と。 3 春の港に浮べる新造船。 4 帆柱の尖端に飜る船旗。 ――新しき五月の花よ。 モンテ・カルロへ! 万歳!――と書かれ...
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  • タイトル: 諏訪湖畔冬の生活
    著者: 島木赤彦
    出版社: ConTenDo
    概要:  富士火山脈が信濃に入つて、八ヶ岳となり、蓼科山となり、霧ヶ峰となり、その末端が大小の丘陵となつて諏訪湖へ落ちる。 その傾斜の最も低い所に私の村落がある。 傾斜地であるから、家々石垣を築き、僅かに地を平らして宅地とする。 最高所の家は丘陵の上にあり、最底所の家は湖水に沿ひ、其の間の勾配....
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  • タイトル: 若芽
    著者: 島田清次郎
    出版社: ConTenDo
    概要: (一)  ぬつくりとした空気の中に、白い布を被せた寝棺が人々の眼に痛ましく写つた。 紫檀の机の上に置かれた青銅の線香立には白い灰が堆高く積つて、夢の様に白い煙が立ち上つて抹香くさい香が庭前の青葉の間に流れ流れした。 『雨戸を繰りませうか。 』  今迄だまつて柱に依り......
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  • タイトル: あしびの花
    著者: 土田杏村
    出版社: ConTenDo
    概要:  今はもう散つて了つたが、馬酔木の花は樹の花の中でも立派なものだ。 梅のさく早春から藤の散る初夏頃まで咲き続き、挿花にでもしようものなら、一箇月の余もしほれないでゐる、生気の強い灌木だ。  馬酔木の花を見ると、大抵の人が少しさびし過ぎると考へるであらう。 その色つやも大して立派だと....
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  • タイトル: バッタ
    著者: 土田耕平
    出版社: ConTenDo
    概要: バッタ 土田耕平 バッタ殿とんだ 天をめがけてとんだ バッタ殿とまつた 竿竹へとまつた 竿竹や高い 天はもつと高い そこでバッタ殿 いま一飛び 竿竹蹴つて 天までとんだ 底本:「日本児童文学大系 第九巻」ほるぷ出版  1977... ...
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  • タイトル: 芝の芽
    著者: 土田耕平
    出版社: ConTenDo
    概要: 芝の芽 土田耕平 芝の芽の萌えるころは ふるさとの丘を思ひだす ゆるやかにふわふわと雲の浮かんだ あの丘山を 犬ころが走り 凧があがり ぼくらは寝そべつてゐたつけが 「どこへ行かうかな」 「大きくなつたら」 「海へ――空へ――遠いところへ――」 誰やか... ...
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  • タイトル: 犬の子
    著者: 土田耕平
    出版社: ConTenDo
    概要: 犬の子 土田耕平 自転車とほる 犬の子はしる 広告隊が 笛ふきとほる 日がかたむけば 春風さむい 走れ走れ 犬の子走れ 底本:「日本児童文学大系 第九巻」ほるぷ出版  1977(昭和52)年11月20日初刷発行 底本の親本:「土田耕平遺稿第... ...
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  • タイトル: 八ノ字山
    著者: 土田耕平
    出版社: ConTenDo
    概要: 八ノ字山の 八ノ字ゴウロ 雪がこんこん ふつてゐる どこのお家も 戸をしめて 昼まも夜さも 知らん顔 冬の神さま 早よ去んで あかるい春に なつてくれ 八ノ字ゴウロに 菫が咲いて 雉子がケンケン なく春に 底本:「日本児童文学大系 ... ...
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  • タイトル: 天童
    著者: 土田耕平
    出版社: ConTenDo
    概要:  はげしい雨風の夜であります。 山小屋の爺は、早く雨戸を立てゝ藁布団の中へもぐりこみました。 枕もとには、うす暗い置ランプがともつてゐます。 時をり戸のすき間から風が吹きこんで来て、ランプの灯はゆら/\と動きます。 爺は寝床の中から細い象のやうな目つきで、危なく消えようとするあかりを眺...
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  • タイトル: 狐の渡
    著者: 土田耕平
    出版社: ConTenDo
    概要:  むかし、一人の旅人が、科野の国に旅して、野路を踏みたがへ、犀川べりへ出ました。 むかうへ渡りたいと思ひましたが、あたりに橋もなし、渡も見えず、困つてをりますと、 「もうし、旅のお人。」 といふ声がします。 見ると、いつどこからとも知らず、一人のうつくしい顔した子どもが舟をこぎよ......
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  • タイトル: 雪に埋れた話
    著者: 土田耕平
    出版社: ConTenDo
    概要:  お秋さんは、山へ柴刈に行つたかへりに、雪に降りこめられました。 こん/\と止めどなく降つてくる雪は、膝を埋め、腰を埋め、胸を埋める深さにまで積つてきました。 お秋さんは、大きな柴の束を背負つたまゝ、立ちすくんでしまひました。 「もう助かりやうはない。」 と思つて、目をつぶつて静....
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  • タイトル: 身代り
    著者: 土田耕平
    出版社: ConTenDo
    概要:  五月雨がしよぼ/\と降りつゞいて、うすら寒い日の夕方、三郎さんは、学校からかへつて、庭向きの室でおさらひをしてゐますと、物置の方で、 「三郎や、ちよいと来てごらん。」といふお母さんの声がしました。 障子をあけて見ますと、庭さきの物置小屋の軒下に、白手拭を姉さんかぶりにしたお母さ... ...
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  • タイトル: 海坊主の話
    著者: 土田耕平
    出版社: ConTenDo
    概要:  私は子供の時分のことを思ひおこす時、何よりもさきに髯の爺のすがたが目に浮んで来ます。 ふさ/\とした長い髯を生してゐましたところから、私は髯のぢい、髯のぢいと呼びなれましたが、今考へて見ますと、ぢいはその頃まだ五十にはなつてゐなかつたはずであります。 その長い髯と、眠つてゐるやうな......
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  • タイトル: 騎士屋
    著者: 土田耕平
    出版社: ConTenDo
    概要:  私どもが小学四年生のときの受持は、牛島先生でありました。 牛島先生は、色が黒くて目がギロリとして、いかにも怖さうな顔つきでしたが、笑ふと、まるで別の人のやうにやさしい顔になりました。  先生は、その年の春中学を卒業したばかりで、まだ大さう若い人でした。 やがて南米へ行くのだと云つ....
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  • タイトル: 時男さんのこと
    著者: 土田耕平
    出版社: ConTenDo
    概要:  時男さん――それは私の幼な友だちの名まへです。 年は三つ違ひで、私が尋常科三年生の時、時男さんは六年生でありました。 だから、お友だちといふよりも、まあ兄さんのやうなものでした。  私は、父と母と三人暮しで、町はづれの借家に住んでゐました。 そこから、父は町のお役所へ、毎日通つて...
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  • タイトル: お母さんの思ひ出
    著者: 土田耕平
    出版社: ConTenDo
    概要:  私が十一か二の年の冬の夜だつたと覚えてゐる。 お父さんは役所の宿直番で、私はお母さんと二人炬燵にさしむかひにあたつてゐた。 背戸の丸木川の水も、氷りつめて、しん/\と寒さが身にしみるやうだ。 お母さんは縫物をしてゐる。 私は太閤記かなんぞ読みふけつてゐる。 二人とも黙りこくつて、大...
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  • タイトル:
    著者: 土田耕平
    出版社: ConTenDo
    概要:  その時、太郎さんは七つ、妹の千代子さんは五つでありました。 太郎さんはお父さんに背負はれ、千代子さんはお母さんに背負はれてゐました。  春三月とはいへ、峠の道は、まだきつい寒さでした。 夜あけ前の四時ごろ、空にはお星さまが、きら/\と氷のやうにかゞやいてゐます。 山はどちらを見て...
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  • タイトル: 私の祖父
    著者: 土田耕平
    出版社: ConTenDo
    概要:  私は、幼いころのお父さん、お母さん、おばあさんの思ひ出は、はつきりしてをります中に、おぢいさんといふ人を少しも知りません。 おぢいさんとはいつても、まだ四十二で亡くなつたのですから、私の生れるずつと先のことです。  このおぢいさんは、大そうえらい人だつたと、私の子供のじぶん、誰......
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  • タイトル: 狐に化された話
    著者: 土田耕平
    出版社: ConTenDo
    概要:  枕もとの障子に笹の葉のかげがうつりました。 「太郎や、お月さまが出ましたよ。」 とおばあさんが云ひました。 太郎さんは顔をあげて、おもしろく模様形をした笹の葉のかげを、しばらく見てゐましたが、 「障子をあけて見ようかね、おばあさん。」 「いゝえ、外は寒いからこのまゝがいゝ......
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  • タイトル: のぞき眼鏡
    著者: 土田耕平
    出版社: ConTenDo
    概要:  村の鎮守さまのお祭で、さま/″\の見世物がかゝつてゐました。 その中に、のぞき眼鏡の掛小屋があつて、番台の男が、 「さあ坊ちやんがた、一銭銅貨一枚で、ゆつくりのぞくことができますよ。」 とにこ/\顔で子供たちをあつめてをりました。  村の男の子たちは、お母さんからいたゞいた......
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  • タイトル: さがしもの
    著者: 土田耕平
    出版社: ConTenDo
    概要:  文吉は、ある夏休の末のこと、親不知子不知の海岸に近い、従兄の家へあそびに行きました。  そして、毎日従兄と一緒に、浜へつれて行つてもらつて、漁夫たちの網をひくのを見たり、沖の方に、一ぱいにうかぶ帆舟を眺めたりしました。 磯にうちよせてくる小波に、さぶ/\足を洗はせながら、素足で......
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  • タイトル: 大寒小寒
    著者: 土田耕平
    出版社: ConTenDo
    概要: おほ寒こ寒 山から小僧が とんでくる……  冬のさむい晩のこと、三郎はおばあさんと二人で、奥座敷のこたつにあたつてゐました。 庭の竹やぶが、とき/″\風に吹きたわむ音がして、そのあとは、しんとしづかになります。 そして、遠くの方で犬の吠える声がきこえたりするのも、山家の冬らしい......
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  • タイトル:
    著者: 土田耕平
    出版社: ConTenDo
    概要:  私の村は「柿の木の村」でした。 家といふ家のまはりには、大きな小さな柿の木が、立ち並んでゐました。  夏は、村ぢゆうが深い青葉につゝまれ、秋はあざやかな紅葉に染りました。 紅葉がちつてうつくしく色づいた実が、玉をつづつてゐるのを見るのは、どんなにたのしかつたでせう。  私の家...
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  • タイトル: 千本木川
    著者: 土田耕平
    出版社: ConTenDo
    概要:  裏の山から出て、私の村の中ほどをよこぎつて、湖水へ流れこむ川を、千本木川といひました。 千本木川――どうして、そんな名まへがついたのでせう。 私の幼いころの記憶では、川ぶちに目立つほどの木もなかつたと思ひましたが――  この千本木川の岸に沿つて、ほそい一すぢ道が湖水の岸までつづい......
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  • タイトル: 八の字山
    著者: 土田耕平
    出版社: ConTenDo
    概要:  私が幼いころ、一ばんさきにおぼえた字は、八といふ字でありました。 これは、先生から習つたのではない、山が教へてくれた字であります。  村のうしろに、雑木山が二つ向きあつてゐる間から、擂鉢をふせたやうな形の山が、のぞいてゐて、そのまん中どころに、大きな八の字が書いてあるのです。 そ....
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  • タイトル: 兵士と女優
    著者: ワタナベオン
    出版社: ConTenDo
    概要:  オング君は戦争から帰って、久し振りで街を歩きました。 軒並のハイカラな飾窓の硝子に、日やけして鳶色に光っている顔をうつしてみました。 高価なネクタイだのチェッコスロバキヤの硝子細工だのを売る店の様子は戦争に行く前とちっとも変っていませんでした。 「ちょいと、ちょいとってば!」 ....
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  • タイトル: 山姥の話
    著者: 楠山正雄
    出版社: ConTenDo
    概要:  山姥と馬子  一  冬の寒い日でした。 馬子の馬吉が、町から大根をたくさん馬につけて、三里先の自分の村まで帰って行きました。  町を出たのはまだ明るい昼中でしたが、日のみじかい冬のことですから、まだ半分も来ないうちに日が暮れかけてきました。 村へ入... ...
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  • タイトル: 瘤とり
    著者: 楠山正雄
    出版社: ConTenDo
    概要:  一  むかし、むかし、ある所に、一人のおじいさんがありました。 右のほおにぶらぶら大きな瘤をぶら下げて、始終じゃまそうにしていました。  ある日、おじいさんは山へ木を切りに行きました。 にわかにひどい大あらしになって、稲光がぴかぴか光って、ごろごろ雷が鳴り出しました......
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  • タイトル: 姨捨山
    著者: 楠山正雄
    出版社: ConTenDo
    概要:  一  むかし、信濃国に一人の殿様がありました。 殿様は大そうおじいさんやおばあさんがきらいで、 「年寄はきたならしいばかりで、国のために何の役にも立たない。」  といって、七十を越した年寄は残らず島流しにしてしまいました。 流されて行った島にはろくろく食べるものも... ...
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  • タイトル: 瓜子姫子
    著者: 楠山正雄
    出版社: ConTenDo
    概要:  一  むかし、むかし、おじいさんとおばあさんがありました。 ある日おじいさんは山へしば刈りに行きました。 おばあさんは川へ洗濯に行きました。 おばあさんが川でぼちゃぼちゃ洗濯をしていますと、向こうから大きな瓜が一つ、ぽっかり、ぽっかり、流れて来ました。 おばあさんはそれを....
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  • タイトル: 一本のわら
    著者: 楠山正雄
    出版社: ConTenDo
    概要:  一  むかし、大和国に貧乏な若者がありました。 一人ぼっちで、ふた親も妻も子供もない上に、使ってくれる主人もまだありませんでした。 若者はだんだん心細くなったものですから、これは観音さまにお願いをする外はないと思って、長谷寺という大きなお寺のお堂におこもりをしました。 ......
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  • タイトル: 一寸法師
    著者: 楠山正雄
    出版社: ConTenDo
    概要:  一  むかし、摂津国の難波という所に、夫婦の者が住んでおりました。 子供が一人も無いものですから、住吉の明神さまに、おまいりをしては、 「どうぞ子供を一人おさずけ下さいまし。 それは指ほどの小さな子でもよろしゅうございますから。」  と一生懸命にお願い申しました。 ......
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  • タイトル: 南方
    著者: 田畑修一郎
    出版社: ConTenDo
    概要:  島へ來てもう一月近くになるが、なんて風の吹くところだらう。 着いた最初の日、濱邊から斷崖の急坂をのぼつて、榛の木の疎林、椿のたち並んだ樹間の路を、神着村の部落まで荷物をつけた大きな牛の尻について歩いてゆくとき、附近の林、畑地の灌木などが爭つて新芽をふき出してゐるのを見て、又、路が... ...
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  • タイトル: 詩集の後に
    著者: 薄田泣菫
    出版社: ConTenDo
    概要:  私が第一詩集暮笛集を出版したのは、明治三十二年でしたが、初めて自分の作品を世間に公表しましたのは、確か明治二十九年か三十年の春で、丁酉文社から出してゐた『新著月刊』といふ文藝雜誌に投稿したのだつたと思ひます。 丁酉文社といふのは、島村抱月、後藤宙外その他二三氏の結社で、事務所は東... ...
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  • タイトル: 夢占
    著者: 楠山正雄
    出版社: ConTenDo
    概要:  一  むかし、摂津国の刀我野という所に、一匹の牡鹿が住んでいました。 この牡鹿には二匹仲のいい牝鹿があって、一匹の牝鹿は摂津国の夢野に住んでいました。 もう一匹の牝鹿は、海を一つへだてた淡路国の野島に住んでいました。 牡鹿はこの二匹の牝鹿の間を始終行ったり来たりしていま......
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  • タイトル: 三輪の麻糸
    著者: 楠山正雄
    出版社: ConTenDo
    概要:  一  むかし神代のころに、大国主命の幸魂、奇魂の神さまとして、この国へ渡っておいでになった大物主命は、後に大和国の三輪の山におまつられになりました。 さて、その山を三輪山というについて、こういうお話が伝わっています。  ある時大和国に、活玉依姫という大そう美しいお... ...
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  • タイトル: チビの魂
    著者: 徳田秋声
    出版社: ConTenDo
    概要:  彼女も亦人並みに――或ひはそれ以上に本能的な母性愛をもつてゐた。 間歇的ではあつたが、五年も六年も商売をしてゐたお蔭で、妊娠の可能率が少ないだけに、尚更ら何か奇蹟のやうに思へる人の妊娠が羨ましかつたり、子持の女が、子をもつた経験のないものには迚も想像できない幸福ものであるやうに思... ...
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  • タイトル: 町の踊り場
    著者: 徳田秋声
    出版社: ConTenDo
    概要:  夏のことなので、何か涼しい着物を用意すればよかつたのだが、私は紋附が嫌ひなので、葬礼などには大抵洋服で出かけることにしてゐた。 紋附は何か槍だの弓だの、それから封建時代の祖先を思はせる。 それに、和服は何かべらべらしてゐて、体にしつくり来ないし、気持までがルウズになるうへに、ひどく......
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  • タイトル: 風呂桶
    著者: 徳田秋声
    出版社: ConTenDo
    概要:  津島はこの頃何を見ても、長くもない自分の生命を測る尺度のやうな気がしてならないのであつた。 好きな草花を見ても、来年の今頃にならないと、同じやうな花が咲かないのだと思ふと、それを待つ心持が寂しかつた。 一年に一度しかない、旬のきまつてゐる筍だとか、松茸だとか、さう云ふものを食べても......
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  • タイトル: 花が咲く
    著者: 徳田秋声
    出版社: ConTenDo
    概要:  磯村は朝おきると、荒れた庭をぶら/\歩いて、すぐ机の前へ来て坐つた。  庭には白木蓮が一杯に咲いてゐた。 空からの白さで明るく透けてゐるやうに思へた。 花の咲く時分になつてから、陽気が又後戻りして来て、咲きさうにしてゐた花を暫し躊躇させてゐたが、一両日の生温い暖かさで、それが一時....
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  • タイトル: 或売笑婦の話
    著者: 徳田秋声
    出版社: ConTenDo
    概要:  この話を残して行つた男は、今どこにゐるか行方もしれない。 しる必要もない。 彼は正直な職人であつたが、成績の好い上等兵として兵営生活から解放されて後、町の料理屋から、或は遊廓から時に附馬を引いて来たりした。 これは早朝、そんな場合の金を少しばかり持つて行つた或日の晩、縁日の植木などを....
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  • タイトル: 鳥羽家の子供
    著者: 田畑修一郎
    出版社: ConTenDo
    概要:  松根は五人目の軍治を生んだ時にはもう四十を越えてゐた。 子供の間が遠くて、長女の民子はその時他へ嫁いでゐた位だつたが、男の児と云つては、長男の竜一が漸く小学校に上つた許りであり、次の昌平は悪戯盛りで、晩年のお産のためか軍治は発育が悪く、無事に育てばよいがと思はれる程だつた。  ......
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  • タイトル: 霧ヶ峰から鷲ヶ峰へ
    著者: 徳田秋声
    出版社: ConTenDo
    概要:  今年は何の意味にもハイキングに不適当である。 平原のハイキングならまだしもだが、少くとも山岳の多い日本でのハイキングに或る程度山へ入らなければ意味を成さないのに、今年のやうにかうじめ/\した秋霖が打続いたのでは、よほど運が好くなければハイキングの快味を満喫するといふ訳には行かない... ...
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  • タイトル: 日曜日から日曜日まで
    著者: 南部修太郎
    出版社: ConTenDo
    概要:  日曜日――。  明方四時頃例に依り輕い喘息發作に眼が覺める。 アストオル吸入で發作を鎭めて再び眠りに就いたが、この一ヶ月近く毎朝さうして眠りを中斷されるのは叶はない。 幸ひ重い發作に進まないので實際助かるが、明方のシインとした寢臺に自分の喘鳴と吸入操作のゴム球の音に一人耳を傾けて....
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: 石ころ路
    著者: 田畑修一郎
    出版社: ConTenDo
    概要:  島へ着いた翌日から強い風が出て、後三日にわたって吹いて吹き捲った。 雨も時々まじったが、何より風の強さに驚いた。 島の人に訊くと、こんな風ならしょっちゅうだと言う。 もっとひどいときのはどんなだろうと思った。  僕の着いた日は、海にうねりこそあったが、穏かなうす曇りで、船から望ん...
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