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牧野信一

検索結果294件中46件から90件までを表示
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  • タイトル: 若い作家と蠅
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要: ある時は――  苔のない心  うれしい心  くもつた心――悲しい心。 * 「つまらないの?」と、光子は自分が余り熱心に舞台に気を取られてゐるので、此方に気の毒な気がしたのだらう、軽い笑顔を作つて、突然此方を振り向いて云つた。 自分は居睡りの真似... (本文冒...
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  • タイトル: 初夏
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要:  私が中学の三年の時でした。 私の親友の河田が、突然自家の都合で遠方へ行かなければならなくなりました。 河田とは小学校以来のたつたひとりの親友でしたから、私はその別れを何れ程悲しむだか知れませんでした。  河田と私とは学校の野球の選手でした。 河田が居なくなつて仕舞つた、と思ふと、...
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  • タイトル: 親孝行
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要: 「新一、遅くなるよ、さあお起き。」と耳もとで母の声――。 おや夢かな、と思ふ途端、悲しくも夢ではなかつた。 私は亀の子のやうに床の中にもぐつた儘、眼を開いた。 ――なさけない程眠かつた。 即座に夢を見る、といふことが非常に容易な事だつた。 ――何も横着で起きないのぢやない、自分の体が...
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  • タイトル:
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要: 「あなたは何故酒を飲むだり煙草を喫つたりするのですか。 神様は決してあなたにそんな事を教へなさらなかつた筈です。  いゝえ私にだけは神様がそれを許して下すつたのです。 許すも許さないもないじやありませんか。 そんな事位で神様を引合に出すあなたの方が余程神様に叛いた人ですよ。 ...
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  • タイトル: 辞書と新聞紙
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要: 一  あるところに大層偉い王様がありました。 お国は大へんよく治つて居りましたが、たつた一つ王様にとつて心配なことがありました。 それは王様には王子様が一人も無いといふことなのです。 王様は常々からこの事を非常に心配して居られました。  ある時王様は国中にお布令を出しました。...
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  • タイトル: ランプの明滅
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要:  試験の前夜だつた。 彼はいくら本に眼を向けてゐても心が少しもそれにそぐはないので――で、落第だ――と思ふと慄然とした。 と、同時に照子の顔が彷髴として眼蓋の裏へ浮んだ。 彼にとつて照子の存在が、彼が落第を怖れる唯一の原因となつてゐたので、然も彼は非常に強く照子の存在を意識してゐたから....
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  • タイトル: 泣き笑ひ
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要:  ドンドンドン……といふ太鼓の音がどこからともなく晴れた冬の空に響いて居りました。 私達は学校の退けるのを待兼ねて、駈けて帰りました。 初午のお祭といふことが、此の上もなく私達を悦ばせてゐたのであります。 自分達が主役となつて、大人の干渉を少しも受けずに何から何まで自分達の手でやること....
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  • タイトル: 喜びと悲しみの熱涙
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要:  道夫は友達の好き嫌ひといふことをしなかつたから、誰とでも快活に遊び交はることが出来た。 従つて随分沢山な友達があつた。 然し道夫がその大勢の友達の中で、真実自分の心の友である、と思つて居るのはたつた一人の沢田だつた。 どういふものか道夫は沢田が好きだつた。 沢田といふ友達を広い世間か...
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  • タイトル: やぶ入の前夜
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要:  バリカンが山の斜面を滑る橇のやうにスルスルと正吉の頭を撫でゝゆくと、針のやうな髪の毛はバラバラととび散つた。 正吉は一秒一秒に拡がつてゆく綺麗な頭の地ををさへ切れぬ悦ばしい心で凝と鏡の中に瞶めて居た。 正吉の心はたゞ嬉しさばかりに躍つてゐた。 何日前から明日といふ日を待構えて居たこと....
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  • タイトル: 駒鳥の胸
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要: 花園の春 「黄金の羽虫、どこから来たの。 蜜飲の虫、あらあら、いけないわ。 そんなに私の傍へ寄つてはいやよ、日向の雛鳥、あつちへお行きよ。」  レオナさんは緑石の様に輝いた美しい瞳をうつとりとかすめて独言のやうに呟きました。 「まあ、随分酷いわレオナさん。 私のことを羽虫だ...
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  • タイトル:
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要:  寒い晩だつた。 密閉した室で、赫々と火を起した火鉢に凭つて、彼は坐つて居た。 未だ宵のうちなのに周囲には、寂として声がなかつた。  彼は二三日前から病気と称して引籠つて居た。 別に、どこがどう、といふのではなかつたが、それからそれへ眠り続けた勢か、頭は恰でボール箱の如くに空漠とし...
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  • タイトル: 蘭丸の絵
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要:  僕等が小学校の時分に、写絵といふものが非常に流行しました。 それは毒々しい赤や青の絵具で紙に色々な絵が描いてあつて、例へば武人の顔とか軍旗とか、花とか、その中で自分の気に入つた絵を切り取つて、水にぬらして腕や足に貼付け、上から着物で堅く圧えつけるのです。 暫くたつて紙をそつとはがす......
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  • タイトル: 月下のマラソン
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要: 一  ……去年の春だつた。 七郎は一時逆車輪を過つて機械体操からすべり落ち、気を失つた。  ふと吾に返ると沢田が汗みづくになつて自分を背負つてゆく。 紅く上気した沢田の頬に桜の花が影を落してゐた。 ――その儘又沢田の背中で気が遠くなつて、病院の一室に、心配さうに凝と自分の顔を...
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  • タイトル: 悲しき項羽
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要: 一  紀元前二百五年、始皇帝の秦は二世に滅びて、天下は再び曇り勝となつた。 四隣には密雲が重く垂れ、稲妻に羅星の閃く戦国の夜は、いつになつて明けるやら、見定めもつかなかつたが、忽として頭をもたげた項羽の一睨によつて、西楚の曙は闇の帷を切り落されたのである。 旌旗の翻る処、彼の行......
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  • タイトル: 秋雨の絶間
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要: 一  一降り欲しいとのぞんだ夏の小雨が、終日降り続いて、街の柳に煙つたかとみると、もうそれは秋雨と呼ばなければならない。 軽く軽く絹糸のやうに降つてゐる小雨の音は、小声で唱歌を唄つてゐる綾子の――丁度その雨のやうに美しい音律にも消されて、たゞ静かに白銀の粉末を散らしてゐるばか... ...
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  • タイトル: 或るハイカーの記
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要:  適量の日本酒を静かに吟味しながら愛用してゐれば、凡そ健康上の効用に此れ以上のものは無いといふことは古来から夙に云はれて居り、わたしなども身をもつてそれを明言出来る者であつたが、誰しも多くの飲酒者は稍ともすれば感情のほとばしるに任せては後悔の種を育てがちになるのも実にも通例の仕儀... ...
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  • タイトル: 青春のころわが愛せし作品と主人公
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要: 青春のころわが愛せし作品と主人公 牧野信一 「ファウスト」のファウスト。  人間性の有する、互に相矛盾する性格悲劇を理由として。 底本:「牧野信一全集第六巻」筑摩書房  2003(平成15)年5月10日初版第1刷 底本の親本:「若草 第十二巻第四号(四月特... ...
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  • タイトル: ライス・ワッフルの友
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要:  こんなことを何も僕は決して誇り気に誌すわけではないのであるが、今不図考へて見て男の友達でも女の友達でも――それはいつも極く少人数であるが、一度交際した人と、自分から先に離れたといふ記憶を持たない、つい口の慎しみがなくて親しむに伴れては喧嘩などをすることは屡々であるが、その場限り... ...
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  • タイトル: 自烈亭
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要:  僕は近頃また東京に舞ひ戻つて息子と二人で、霞荘といふところに寄宿しながら全く慎ましい日夕をおくり迎へて別段不足も覚えないのであるが、こんな小さな部屋では酒をのむわけにもゆかず、いつも神妙な顔をして、こつこつと小説を書き、書いても書いても何といふこともなく家を建てるなんていふこと... ...
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  • タイトル: 処女作の新春
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要: 処女作の新春 牧野信一  大正八年の春書いた「爪」といふのが処女作であり同年の十二月号に「十三人」といふ同人雑誌に載り、それが偶然にも島崎先生より讃辞を頂いたことに就いては先生も或る文章の中に誌したので省略するが、それが十二月のことであり、日本橋の或る商店に寄食してゐた折... ...
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  • タイトル: 今年の文壇で
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要: 一、最も印象に残つた作品 二、最も活躍した人 一、広津和郎「一時期」 小島政二郎「眼中の人」 室生犀星「弄獅子」 以上五月までに読んだもの。 六月以来今年は主に昆虫採集旅行に耽つてゐたゝめ読書の機を逸した。 底本:「牧野信一全集第六巻」筑摩書房  2... ...
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  • タイトル: 山峡の凧
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要: 一  百足凧と称する奇怪なかたちの凧は、殆ど人に知られてゐないらしい。 竜凧といふのは去年も日比谷で挙げられたが、それよりも稍かたちが小さく、凡そ構造は似てゐるが、それよりもはつきりと日本趣味のもので滑稽味に富んでゐた。 風車仕掛の金色の眼玉と赤く長い舌と馬の尻尾の鬚を持ち、団......
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  • タイトル: 断酒片
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要:  止める止めるとこぼしながらうまくゆかないのが多くの飲酒者の通例であるが、止めようと思つたら飲まなければ好いのにと僕は思ひそんなことは口にもせず飲みつゞけてゐたところ急に具合が悪くなつたので止めて見たところ、一向僕には未練もない、性根は余り酒好きでもなかつたのか知ら、他人の酔つて... ...
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  • タイトル: 気狂ひ師匠
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要:  わたしのうちには頭のやまひの血統があるといふことだが、なるほど云はれて見るとわたしの知る限りでも、父親の弟を知つてゐる。 つまりわたしのほんとうの叔父であり、医学士であつた。 誰よりも子供のわたしと仲が善くて、学生時代から彼は何彼につけてわたしを愛しみ、父のやうであつた。 わたしの父....
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  • タイトル: 十年ひと昔
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要: 十年ひと昔 牧野信一  十年前は阿佐ヶ谷に住んで居り、やはり目下と同様吶々と小説ばかり書いて居りました。 もう十年も経つかと驚き入る次第であります。 底本:「牧野信一全集第六巻」筑摩書房  2003(平成15)年5月10日初版第1刷 底本の親本:「若草 第十一... ...
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  • タイトル: 附記(夜見の巻)
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要:  本篇は昭和八年十一月ごろの作であり、作者にとつては寧ろ近作の部に属するものであるが、既にしてこの作を前後とする四・五年間の一連の作品は作者にとつての小時代を劃して歴然たる過去の夢である。 当時わたしは、空想を現実らしく描くといふ創作上の第一義に拘泥するいとまを無視せずには居られな... ...
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  • タイトル: わが生活より
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要: わが生活より 牧野信一  今年になつて――。  四月――鞄を一つぶらさげて、三崎、城ヶ島のあたりを独りでさ迷つてゐた。 随筆風のものを折々書いてゐたが、どうしても短篇小説を一つその月ぢうに書きあげなければならぬと力んで、こつこつと夜を更してゐたが何としても捗らなかつた。 無....
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  • タイトル: 初めて逢つた文士と当時の思ひ出
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要: 初めて逢つた文士と当時の思ひ出 牧野信一  島崎藤村先生  二十四位の時初めて同人雑誌に掲載した短篇を偶々先生からお手紙をもらつて認められ、その後半年ばかり経つて友人の長谷川浩三が白石実三氏から紹介状を貰つて呉れ、単独で訪問した。 その時「新小説」への執筆をすゝめて下され... ...
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  • タイトル: 浅原六郎抄
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要:  先日銀座で保高さんに遇ひ、文芸首都に何か書くようにと命ぜられた折、わたしは浅原六朗を――と応へた。 それより他に誰も思ひ浮ばなかつたのである。 畢竟、彼はわたし達の文学生活にとつて忘れることの適はぬ旧友であり、やがてこれからは人生上の歴然たる友達としての行手が待つてゐるのだと、わた......
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  • タイトル: 坂口安吾君の『黒谷村』を読む
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要: 一  坂口安吾の作品集が出たことは近頃僕にとつての稀なる快心の一つだ。 といふのは友情的な心懐を全く別にして予々僕はこれらの作品については、その厭世の偏奇境から沸然として発酵し奇天烈無比なる滑稽演説家「風博士」との会合以来、澄明の大気の彼方にありあり髣髴する蜃気楼の夢に眼を視... ...
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  • タイトル: 心悸亢進が回復す
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要:  今年の一月ごろから僕は持越の神経衰弱が、いよ/\あざやかになつて都会を離れなければならなかつた。 永年飲みなれた酒が全く文字通りに一杯も口に入らず、無理矢理に注ぎ込まうと試みると、いさゝかの酔も感ぜぬうちに忽ち吐き出して了ふのだつた。 そして間断もなく不気味な心悸亢進に悩まされ続け......
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  • タイトル: 湖の夢
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要: 一  友人である医学士のF君が、オースチンを購入したので、案内車を先に立てながら富士の五湖をまはつて来ようと、或る晩わたしの部屋を訪れた。 神経科の専攻であるF君は、かねがねわたしの病状については深い留意を払ひ、年来にわたつて投薬をつゞけてゐて呉れる人であつた。 ともかく文字の......
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  • タイトル: 書斎を棄てゝ
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要: 一  もうわたしは、余程久しい以前から定つた自分の部屋といふものを忘れて、まるで吟遊詩人のやうな日をおくつてゐることだ。 ところがわたしは、かねがね憧れの夢のなかでは寝ても醒めても、そこはかとない放浪のおもひが逞しいにもかゝはらず、身をもつてそれからそれへ酔歩を移してゆくとい... ...
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  • タイトル: 無題
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要: 〔無題〕 牧野信一  そのとき、たしか、永井龍男君と井伏鱒二君と堀辰雄君と小林秀雄君とに私は誘はれて、恰度うらうらとするこのごろのやうな長閑な日の夕暮時に銀座の方から、須田町の万惣にあつまつた。 そこで私は、小野松二君にはぢめて会つた。 小野君の名前は「1928」といふ雑誌で......
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  • タイトル: 月評
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要: 一  読むのがのろいからと心配して――これで僕は四ヶ月もつゞけて(三ヶ月間は、「早稲田文学」のために――)早く出るものからぼつ/\と読みはじめ、さて、いよ/\書かうといふ段になると、十日も前に読んだものゝ記憶は大ぶんあやしくなり、また繰ひろげて、あれこれと戸惑ひ、結局時間に... ...
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  • タイトル: 半島の果にて
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要:  神妙な療養生活がどうやら利きめがあらはれて、陽気もおひおひと和んで来ると、酒の有りがたさが沁々と感ぜられるのである。 やはりわたしは、わらはうとおもへば、どうやらわらふことも出来さうな風来の大酒家であり、若しも陶然としてさへゐれば、何処に住んでも胡蝶物語の夢想兵衛であるらしい。 こ......
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  • タイトル: 痩身記
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要: 一  この間うち、東京へ行つてゐた時、不図途上で、坪田譲治氏に出遇つた。 坪田氏とは、会合などの時に二三度お目にかゝつたくらゐで、大森にゐたころ訪問を享けたこともあつたが、わたしがあちこちを転々としてゐるために、機会を得たいと思ひながら、その折を見出せなかつた。 といふのは、わ......
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  • タイトル: 喧嘩咄
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要:  ちかごろ或る日、十何年も他所にあづけ放してあるトランクをあけて見ると昔のエハガキブックや本や手帳にまぢって、二十歳前後の写真を二束見つけた。 その中に“To Mr. S. Makino. ――From Saburo Okada”と誌された手札型の岡田三郎の半身像と、「屋上」小会紀... ...
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  • タイトル: 好日の記
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要: 一  わたしは昨今横須賀に住んでゐるので、映画などを見たいときは湘南電車で、横浜へ出かけるのであつた。 ながい間の酒の習慣を、止むなく禁じなければならない健康状態から、恰度この一年ばかりの間、あちこちの田舎に移り住んで、夕暮時のてれ臭さとたゝかひつゞけてゐたわけだつたが、さう... ...
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  • タイトル: 岬の春霞
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要:  いつまでつゞくか、仮寝の宿――わたしは、そのとき横須賀に置いた家族から離れて湘南電車で二駅離れた海ふちの宿にゐた。 東京からあそびに来てゐる若い友達のRと、文学と人生のはなしに耽つてゐると、飛行機の爆音が、屋根裏にとゞろいて、耳を聾し、はなし声を消して、ふたりは黙劇の人物のやうに... ...
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  • タイトル: 交遊記
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要:  そのころも手帳に日記をつけてゐた。 学生時分からの友達は鈴木十郎と柏村次郎だつた。 大正九年のころ、時事新報の雑誌部に勤めてゐた。 鈴木の義兄にあたる巌谷氏の恩顧だつた。 鈴木とは子供の時からの友達で、僕が二年先に早稲田の文科に入り、受験生だつた彼を同じところへすゝめたのである。 ...
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  • タイトル: 読んだ本
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要:  今僕の枕元には、ジイド全集の第四巻と久保田万太郎氏の「月あかり・町中」の二部があるのみ。 ろく/\本も読めぬ病弱つゞきで、この幾ヶ月、たゞ窓外の風景を眺めるばかりをことゝして、あちこちの田舎ばかりを転々として漸くこゝに落ついたところだ。 薬瓶とブロバリンと二三個のトランクと廻送され......
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  • タイトル: はがき通信
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要:  あちこちと出歩いて居りましたため御返事申おくれました。 御手紙の御趣き承知いたしました。 小生また/\転居と申すべきか、当分の間左記へ滞在いたします。 三四日前からであります。 一昨日三笠を見物し、日露戦争が恰度小生の七八歳の頃でさかんにこの軍艦の画を描いた昔を思出しました。 ...
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: わが最も愛する作中人物
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要: 一、貴方の最も愛せらるゝ小説・劇・映画の作中人物 二、右愛せらるゝ理由 一、樋口一葉『たけくらべ』の美登利。 夏目漱石『坊ちやん』の主人公。 菊池寛『啓吉物語』の啓吉。 二、以上、理由とてもなく。 底本:「牧野信一全集第五巻」筑摩書房  2002(平成14)年7月....
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: 最近注目した長篇・短篇小説に就て
    著者: 牧野信一
    出版社: ConTenDo
    概要: 一、最近注目した長篇(中篇)小説 二、最近感心した短篇小説 二、宮城聡「樫の芽生」、石浜金作「遁走記」 底本:「牧野信一全集第五巻」筑摩書房  2002(平成14)年7月20日初版第1刷 底本の親本:「文藝通信 第二巻第九号(九月号)」文藝春秋社  19... (本...
    商品価格: ¥0(税込)
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