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豊島与志雄

検索結果207件中136件から180件までを表示
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  • タイトル: 球体派
    著者: 豊島与志雄
    出版社: ConTenDo
    概要:  私は友人の画家と一緒に夜の街路を歩いていた。 二人とも可なり酔っていた。 どういう話の続きか覚えていないが、彼はしきりに球体派という言葉をくり返していた。 「日本画と西洋画との本質的なちがいは、日本画は線で物を把握し、西洋画は面で物を把握する、というところにある。 ところがこの面...
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  • タイトル: エスキス
    著者: 豊島与志雄
    出版社: ConTenDo
    概要:  大地に対するノスタルジーを忘失したる児等よ。 ―― 「冷かな東北の微風、ミルク色の海と湛えた霧のなかに、巖のように聳ゆる鉄筋コンクリートの建物の屋上から、朗かな妖精の声が響きます。 屋上のまわりをかこむ鉄柵や、それにからんだ針金の網は、枯れた海藻のように黝ずみ、四隅の避雷針は、錆......
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  • タイトル: 地水火風空
    著者: 豊島与志雄
    出版社: ConTenDo
    概要:  月清らかな初夏の夜、私はA老人と連れだって、弥生町の方から帝大の裏門をはいり、右へ折れて、正門の方へぬけようとした。 二人とも可成り酔っていた。 不忍池の蓮の花に、月の光が煙っているのを眺めながら、一杯傾けての帰りなのである。  八角講堂の裏の、薄暗い80だらだら坂を上りきって、....
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  • タイトル: 川端柳
    著者: 豊島与志雄
    出版社: ConTenDo
    概要:  或る刑務所長の話に依れば、刑期満ちて娑婆に出た竊盗囚が再び罪を犯すのは、物に対する「欲しい」という感情からよりも、「惜しい」という感情からのことが多いという。 「欲しい」という感情はまだ押えることが出来る。 然し「惜しい」という感情はどうにも出来ないとか。  刑務所から娑婆に出た....
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  • タイトル: 表現論随筆
    著者: 豊島与志雄
    出版社: ConTenDo
    概要:  私達六七人の男女が、或る夏、泳げるのも泳げないのもいっしょになって、遠浅の海で遊んでいた。  一面に日の光が渦巻いていた。 空は大きな目玉のようにきらきら光っており、海は柔かな頬辺のようににたにた笑っており、青い松林をのせた白い砂浜が、ゆるやかな曲線を描いて、その海と空と私達と......
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  • タイトル: 初秋海浜記
    著者: 豊島与志雄
    出版社: ConTenDo
    概要:  仕事をするつもりで九十九里の海岸に来て、沼や川や磯を毎日飛び廻ってるうちに、頭が潮風にふやけてしまって、仕事はなかなかはかどらず、さりとて東京へ帰る気もしないで、一日一日をぼんやり過してるうちに、もういつしか初秋になっていた。  潮風に頭のふやけた気持は、丁度軽い熱が発したの... ...
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  • タイトル:
    著者: 豊島与志雄
    出版社: ConTenDo
    概要:  五月末の或る晴れやかな日の午後四時頃、私は旧友N君と一緒に、帝国大学の中の大きな池の南側にある、小高いテラースの上の、藤棚の下の石のベンチに腰掛けていた。 池の周囲には新緑の茂みが、むせ返るような明るい色に盛上っていたが、低い水の面は薄すらと黒ずんで、ひょろ長い四五本の松をのせた... ...
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  • タイトル: 蜘蛛
    著者: 豊島与志雄
    出版社: ConTenDo
    概要:  蜘蛛は面白い動物である。 近代人的な過敏な神経と、偉人的な野性と、自然的な神秘さとを具えている。  近代人の神経は、何かしら不健康で不気味である。 本物の動物的なものから根こぎにされたような趣きがある。 運動的知覚がひどく鈍く、感情的知覚がひどく鋭い。 この運動の方面の知覚と感...
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  • タイトル:
    著者: 豊島与志雄
    出版社: ConTenDo
    概要:  猫は唯物主義だと云われている。  その説によれば、猫は飼主に属するよりも、より多く飼家に属するそうである。 飼主の人間どもが転居する時、猫はそれに従って新居に落付くことなく、旧家に戻りたがる。 それが空家になっていようと、或は新らしい人間どもが住んでいようと、そんなことには頓着な....
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  • タイトル: 舞踏病
    著者: 豊島与志雄
    出版社: ConTenDo
    概要:  君は舞踏病という病気を知っていますか。  なに、近代に初めて起ったモダンガールの特殊病だろうって、冗談云っちゃいけません。 学名をコレア・ミノールと云って、重に女の子供に起る昔からある病気です。 身体の随意筋が不随意に収攣して種々多様な運動を起すので、傍から見てると丁度おかしな舞....
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  • タイトル: 愉快な話
    著者: 豊島与志雄
    出版社: ConTenDo
    概要:  愉快な話というものは、なかなかないものだ。 殊に事実談になると猶更である。 事実談は、どんな愉快な面貌を具えていても、どこかに一脈の憂愁を湛えている。 現実というものが、本質的にそう佗びしいものであるか、或は現実に対する吾々の感性が、現実をそう佗びしく塗りたてるのか、いずれとも分らな....
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  • タイトル: 話の屑籠
    著者: 豊島与志雄
    出版社: ConTenDo
    概要:  田舎の旧家には、往々、納戸の隅あたりに、古めかしい葛籠が、埃のなかに置き忘れられてることがある。 中に何がはいってるか分らないままで、誰の好奇心も惹かずに、ただ昔から其処にあったという理由だけで、相変らず其処に在る。 それを誰も怪しまない。 葛籠自身も怪しまずに、平然と埃に埋もれてい....
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  • タイトル: 奇怪な話
    著者: 豊島与志雄
    出版社: ConTenDo
    概要:  私の故郷の村中に、ちょっと無気味な隘路がある。 両側は丈余の崖で、崖上には灌木や竹が生い茂り、年経た大木が立並んで空を蔽い、終日陽の光を見ることなく、真昼間でさえ薄暗く、肌寒い空気が湛えている。 隘路の地面は妙に湿っぽく、落ち散った木の葉がじめじめとこびりついている。 而もこの隘路の....
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  • タイトル: 「沈黙」の話
    著者: 豊島与志雄
    出版社: ConTenDo
    概要:  寡黙の徳を讃えるのは、東洋道徳の一つであり、西洋道徳の一微分でもある。 常にそうだとは云えないが、或る場合に於ては、寡言を金とすれば、饒舌は銅か鉄くらいのものだろうし、沈黙は金剛石ほどになるかも知れない。 だからこれを逆に、或る場合に於ては、沈黙は無智であり、寡言は小智であり、饒舌......
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  • タイトル: 条件反射
    著者: 豊島与志雄
    出版社: ConTenDo
    概要:       煙草  煙草の好きな某大学教授が、軽い肺尖カタルにかかった。 煙草は何よりも病気にさわるというので、医者は禁煙か然らずんば節煙を命じ、家人たちもそれを懇望し、本人もその決心をした。 ところが彼は、多年の習慣で、煙草の煙が濛々と立罩めた中でなければ勉強が出来ない。 節煙....
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  • タイトル:
    著者: 豊島与志雄
    出版社: ConTenDo
    概要:  幼時、正月のいろいろな事柄のうちで、最も楽しいのは、初夢を待つ気持だった。 伝説、慣例、各種の年中行事、そういったものに深くなじんでた祖母が、初夢によってその年の運勢が占われることを、私に教えてくれた。 二日の朝、或は三日の朝には、昨晩の夢はどうだったかと、祖母は必ず私に尋ねかける......
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  • タイトル: 美醜
    著者: 豊島与志雄
    出版社: ConTenDo
    概要:  夏の夜、私の書斎は、冬の夜よりも賑かだ。 開け放した窓から、灯を慕って、多くの虫が飛びこんできて、乱舞する。 電灯を中心に、天井、床、机、私の身体など、所嫌わず、飛び廻る。  虫を嫌う友人などは、そうした私の書斎に、眉を顰める。 が私は、一二の人間の気を迎えるために、窓を閉めるこ...
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  • タイトル: 樹を愛する心
    著者: 豊島与志雄
    出版社: ConTenDo
    概要:  庭の中に、桃の木があった。 径五寸ばかりの古木で、植木屋が下枝を払ってしまったので、曲りくねった風雅な一本の幹だけが、空間に肌をさらしていた。 だが、その上方、若枝の成長はすばらしかった。 強く、盛んに、爆発めいた勢で、枝葉が四方へ伸びた。 沢山の実がなった。 その精力と重みとは、...
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  • タイトル: 「自然」
    著者: 豊島与志雄
    出版社: ConTenDo
    概要:  私の家の東側は、低い崖地になっている。 崖下の地先まで六七間、二三の段階をなしてる傾斜である。 数本の落葉樹が新緑の枝葉を交差し、小鳥の往来繁く、地面には落葉積り、雑草生い茂り、昆虫類が戯れている。 かくてこの崖地、僅かの坪数ながら、自然の風趣に富む。  庭先に椎の古木がある。 ...
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  • タイトル: 同感
    著者: 豊島与志雄
    出版社: ConTenDo
    概要:  私は動物が好きだ。 金と余暇と土地とがあったら、出来得る限りさまざまの動物を飼いたい。 それも、狭い檻や籠や水器にではない。 少くとも見た目に彼等の不自由を感じないほどの場所に、伸びやかに放ち飼いにして、その中に自分をも置きたい。 ――そういうことを云うと、誰でも大抵は賛成する。 ...
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  • タイトル: 鴨猟
    著者: 豊島与志雄
    出版社: ConTenDo
    概要:  寒中、東京湾内には無数の鴨がいる。 向う岸、姉ヶ崎から木更津辺の沖合には、幾千となく群をなしているし、手近なところでは、新浜御猟場沖合に、数十の群が散在しているし、其他、二三羽、四五羽の遊離群は、殆んど湾中を点綴してるといってもよい。  それらの鴨をねらって、発動機船を乗り廻す......
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  • タイトル: 霊気
    著者: 豊島与志雄
    出版社: ConTenDo
    概要:  中房温泉は、既に海抜四千八百尺余の高地にあって、日本アルプスの支脈に懐かれている。 早朝に温泉を発して、山の尾根伝いに、見上ぐるばかりの急坂を、よじ登りよじ登り、三時間余にして、燕岳の肩にある小屋に出る。 流るる汗を拭いながら、ほっと息をついて見渡せば、正に天下の壮観である。 目指す....
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  • タイトル: ナポレオンの遺書
    著者: 豊島与志雄
    出版社: ConTenDo
    概要:  ナポレオンの遺書――セント・ヘレナの島で、臨終より三週間ほど前に、彼が自ら口述し浄書したもので、現に文書保存局に原文が残っている――その遺書の中に、次のような一カ条がある。  予は、セント・ヘレナの手記、及び、最近六年間に刊行されたる、格言或は箴言と題せる著述を、否認するもの... ...
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  • タイトル: 帰京記
    著者: 豊島与志雄
    出版社: ConTenDo
    概要:  大正十二年の夏、私は深瀬春一君と北海道を旅し、九月一日には函館の深瀬君の家にいた。 午後になって、大地震の情報が達し始めた。 その夜は待機の気持でねた。 翌日午頃、津軽海峡の連絡船に身を託し、次で青森駅発の地震後最初の上野行急行に乗った。 汽車は三日の夕刻浦和につき、それから先へは行...
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  • タイトル: 現代小説展望
    著者: 豊島与志雄
    出版社: ConTenDo
    概要:       小説の本質  ある科学者がこういうことをいった――「科学に没頭していると人生の煩わしさを……人生そのものをも……忘れてしまう。 科学は人生なしに成立する。 それが、初めは淋しい気もしたが、この頃では却って嬉しい。」  淋しいか嬉しいか、それは別問題として、実際、科......
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  • タイトル: 戯曲を書く私の心持
    著者: 豊島与志雄
    出版社: ConTenDo
    概要:  四五年前から、戯曲を書いて見たまえって、周囲の友人に度び度びすすめられたことがあったんです。 そして僕自身も戯曲を書いて見たい気持はしばしば起ったんですけれど、いざ書こうとなると内容のイメージが、どうしても小説的に、言いかえれば、平面的になって来て仕方がなかった。 この小説的とか平......
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  • タイトル: 病室の幻影
    著者: 豊島与志雄
    出版社: ConTenDo
    概要:  広い病室。 一方の壁に沿って寝台があり、窓の方を枕に一人の患者が眠っている。 少し離れて、二脚の椅子が窓際に並んでいる。 他方の壁に沿って、入口の扉に近く、床に二枚の畳敷があり、年若な女と看護婦とが、布団を並べ小さくなって眠っている。 次に大きな瀬戸の火鉢があって、洗面器がかかって湯...
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  • タイトル: 作者の住む世界
    著者: 豊島与志雄
    出版社: ConTenDo
    概要:  或る雑誌記者がこんなことを云った――「新進作家に少し書いて貰おうと思って、さて誰に頼んだらよいかと考えてみると、結局誰にしても同じだという気がして、考えるのも厄介になってくる。 そう思うと、実に退屈でたまらない。」  この退屈だということは、多くの人の実感であるらしい。  な......
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  • タイトル: 野に声なし
    著者: 豊島与志雄
    出版社: ConTenDo
    概要:  芸術上の作品は、必ずその作者の心境を宿す。 反言すれば、芸術家の心境は、必ずその作品に反映する。  作者の心境を宿していない作品は、本当の芸術的作品ではない。 作品に反映さすべき心境を持たない作家は、本当の芸術的作家ではない。  作品は作家の心境を多く宿せば宿すほど、本質的に...
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  • タイトル: 舞台のイメージ
    著者: 豊島与志雄
    出版社: ConTenDo
    概要:  戯曲創作の場合には、その作者の頭に、一つの舞台がはっきり写っていなければいけない。 云い換えれば、人物と事件とが――その現われが、一つの枠の中にかっきりはまっていなければいけない。  そういう舞台的イメージが、戯曲創作の場合には、最も大切であるように思われる。  小説とか対話....
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  • タイトル: ヒューメーンということに就て
    著者: 豊島与志雄
    出版社: ConTenDo
    概要:  芸術上の作品は、一方に於ては作者に即したものであり、他方に於てはそれ自身独立したものである。 この二つの見解は作品を眺むる眼の据え場所の相違から自然に出て来る。 そして前者の見地よりすれば、「作品凡庸可なりの論」をも私は認むるが、後者の見地よりすれば、「作品凡庸主義の論」に私は賛成......
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  • タイトル: 小説の内容論
    著者: 豊島与志雄
    出版社: ConTenDo
    概要:  小説の書かれたる内容が問題となってもいい位に、吾国の小説界は進んでいると思う。 またそれを問題となさなければならない位に、小説界は或る壁に突き当っていると思う。  私は今、「書かれたる内容」と云った。 このことについて、一言しておく必要がある。  如何なる材料を取扱おうと...
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  • タイトル: バラック居住者への言葉
    著者: 豊島与志雄
    出版社: ConTenDo
    概要:  バラックに住む人々よ、諸君は、バラックの生活によって、云い換えれば、僅かに雨露を凌ぐに足るだけの住居と、飢渇を満すに足るだけの食物と、荒凉たる周囲の灰燼と、殆んど着のみ着のままの自分自身と、其他あらゆる悲惨とによって、初めて人間の生活というものを、本当に知ったに――感じたに違い... ...
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  • タイトル: 都会に於ける中流婦人の生活
    著者: 豊島与志雄
    出版社: ConTenDo
    概要:  都会に於ける中流婦人の生活ほど惨めなものはない。 彼女等の生活は萎微沈滞しきっている。 ――勿論茲に云うのは、既婚の中流婦人の大多数、僅かな例外を除いた全部を指すのである。  下流の婦人等の生活はまだそう悪くはない。 少くとも彼女等は働いている。 何かしら糊口のために仕事をして...
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  • タイトル: 生活について
    著者: 豊島与志雄
    出版社: ConTenDo
    概要:  人の生活には、一の方向が必要である。  生活の方向とは、云い換えれば、生活する者の頭の方向、眼の方向、従ってまた、仕事の方向などを、一緒にした総称である。 更に云い換えれば、自分の一生を通じて何を為すかという、その何をの謂である。  一生を捧げて何を為そうかという、その何をが....
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  • タイトル: 偶像に就ての雑感
    著者: 豊島与志雄
    出版社: ConTenDo
    概要:  吾々は多くの偶像を持っている。 ――(茲で私は偶像という言葉を、或はリテラリーに或はフィギュラチーヴに或は両方を総括した広い意味に用いる。)  偶像は吾人の感情の、心の働きの、或は心象の、象徴化されたものである。 それはぴたりと吾人の魂に触れる。 そしてその生命は吾人の手中に在る。 ...
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  • タイトル: 故郷
    著者: 豊島与志雄
    出版社: ConTenDo
    概要:  北海道胆振国に、洞爺湖という湖水がある。 全体は殆んど円形に近く、保安林の立並んだ周辺九里、中央に一つ屹立している中島には、水辺より頂まで原生林が欝蒼と茂り、五号色の碧水が、最深度千八百米突まで、深々と湛えている、比類稀なほど円満な湖水である。  この湖水に、姫鱒の養殖が行われ......
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  • タイトル: 旅人の言
    著者: 豊島与志雄
    出版社: ConTenDo
    概要:  はて知らぬ遠き旅に上った身は――  木影に憩うことをしないのだ。  春の日に恵まれた若き簇葉の間から、小さな光りの斑点が地に印して、私の視線を引きつけるであろう。 見つめる眼が次第に濡んで来るだろう。 遠い昔の彼方の景色が記憶に蘇って来るからだ。 青々とした草や木や、清い流れや...
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  • タイトル:
    著者: 豊島与志雄
    出版社: ConTenDo
    概要:  私は蓮が好きである。 泥池の中から真直に一茎を伸して、その頂に一つ葉や花や実をつける、あの独特な風情もよい。 また、単に花からばかりでなく、葉や実や根などからまでも、仄かに漂い出してくる、あの清い素純な香もよい。 その形、その香、そして泥土と水、凡てに原始的な幽玄な趣きがある。 ...
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  • タイトル: 轢死人
    著者: 豊島与志雄
    出版社: ConTenDo
    概要:  S君が私に次のような話をしてきかした。 「……そういうわけで、私の友人はその男の後からついて行ったそうです。 而もその男というのが友人の知人なんです。 常識で考えると一寸妙な話ですが、若々しい情熱に駆られてる頃には、知人の死をただじっと見送るようなこともあるらしいです。 その気持...
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  • タイトル: 金魚
    著者: 豊島与志雄
    出版社: ConTenDo
    概要: 「金魚を見ると、僕はある春の一日のことを思い出して、いつも変な気持になる、」と云ってSが話したことを、そのまま三人称に書き下したのが、次の物語りである。  彼は愉快で堪らなかった。 何故だか分らなかったが、心が軽く空中に漂っているような心地だった。 愉快というものは、うち晴れた....
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  • タイトル:
    著者: 豊島与志雄
    出版社: ConTenDo
    概要:  叔父達が新らしい家へ移転してすぐに、叔父は或る公務を帯びて、二ヶ月ばかり朝鮮の方へ旅することになりました。 勿論この旅行は前から分っていましたが、その出発の間際に、前々から探していた適当な貸家が見当ったので、慌しく其処へ引越して、まだ荷物もよく片付かない三日目の朝、叔父は特急の列... ...
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  • タイトル: 湯元の秋
    著者: 豊島与志雄
    出版社: ConTenDo
    概要:  私は或る秋の初め、日光の奥の湯元温泉に約二週間ばかり滞在していた。 十二月には雪を避けて人は皆麓の方へ下りてゆくという山中なので、日当りのいい傾斜面にはまだ種々な花が咲いているのに、野の草葉はもう霜枯れていた。 霜枯れの頃になると、山国の人の心は何かしらしめやかになって、祈願するが......
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  • タイトル: 秋の気魄
    著者: 豊島与志雄
    出版社: ConTenDo
    概要:  秋と云えば、人は直ちに紅葉を連想する。 然しながら、紅葉そのものは秋の本質とは可なりに縁遠いことを、私は思わずにはいられない。  楓の赤色から銀杏の黄色に至るまでのさまざまな紅葉の色彩は、その色彩からじかに来る感じは、しみじみとした専念の秋の感じとは、よほど距っている。 都会にい....
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: 真夏の幻影
    著者: 豊島与志雄
    出版社: ConTenDo
    概要:  広々とした平野である。 はてしもなく続いてる荒地の中に、狭い耕作地が散在し、粗らな木立や灌木の茂みも所々に見え、その間を、一筋の街道が真直に続いている。 誰の手に成った耕作地か? 誰が通るための街道か? 見渡す限り、農家の部落もなく、道行く人の影もない。 そしてそれらの上に、澄みきっ....
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