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小川未明

検索結果286件中46件から90件までを表示
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  • タイトル: お母さまは太陽
    著者: 小川未明
    出版社: ConTenDo
    概要: 「お母さんは、太陽だ。」ということが、私にはどうしてもわかりませんでした。 そうしたら、よくもののわかった、やさしいおじいさんが、つぎのようなお話をしてくださいました。  *****  わしは、子供の時分、おおぜいの兄弟がありました。 そして、... (本文冒頭より抜粋)
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  • タイトル: うさぎと二人のおじいさん
    著者: 小川未明
    出版社: ConTenDo
    概要:  ふたりの気むずかしい、おじいさんが、隣り合わせに住んでいました。 一人のおじいさんは、うさぎを飼っていました。 白いのや、黒いのや、なかには、毛色の変わった珍しいのやらがおって、それを大事にして、我が子のように、めんどうを見てやっていましたが、隣のおじいさんが、毎朝、大きなせきをし......
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  • タイトル: 赤い船とつばめ
    著者: 小川未明
    出版社: ConTenDo
    概要:  ある日の晩方、赤い船が、浜辺につきました。 その船は、南の国からきたので、つばめを迎えに、王さまが、よこされたものです。  長い間、北の青い海の上を飛んだり、電信柱の上にとまって、さえずっていましたつばめたちは、秋風がそよそよと吹いて、木の葉が色づくころになると、もはや、南の方......
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  • タイトル: ペスをさがしに
    著者: 小川未明
    出版社: ConTenDo
    概要:  土曜日の晩でありました。  お兄さんも、お姉さんも、お母さんも、食卓のまわりで、いろいろのお話をして、笑っていらしたときに、いちばん小さい政ちゃんが、 「ぼく、きょうペスを見たよ。」と、ふいに、いいました。  すると、みんなは、一時にお話をやめて、政ちゃんの顔を見ました。 ....
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  • タイトル: 笑わなかった少年
    著者: 小川未明
    出版社: ConTenDo
    概要:  ある日のこと、学校で先生が、生徒たちに向かって、 「あなたたちはどんなときに、いちばんお父さんや、お母さんをありがたいと思いましたか、そう感じたときのことをお話しください。」と、おっしゃいました。  みんなは、目をかがやかして、手をあげました。 最初にさされたのは、竹内であり......
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  • タイトル: 世の中のこと
    著者: 小川未明
    出版社: ConTenDo
    概要:  たいそう外科的手術を怖ろしがっている、若い婦人がありました。  もし、すこしぐらいの痛さを我慢をして、手術を受けるなら、十分健康を取り返すことができるのを、どうしても、その婦人は、手術を受けることを欲しなかったのです。  季候の変わりめになると、婦人は、青い顔色をしていまし......
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  • タイトル: 政ちゃんと赤いりんご
    著者: 小川未明
    出版社: ConTenDo
    概要:  田舎のおばあさんから、送ってきたりんごがもう二つになってしまいました。 「政ちゃんなんか、一日に三つも、四つも食べるんだもの。」 「僕なんか、そんなに食べやしない。 勇ちゃんこそ三つも四つもたべたんだい。」  二人は、いい争いました。 そして、残った二つのりんごを、どちらが大....
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  • タイトル: 僕は兄さんだ
    著者: 小川未明
    出版社: ConTenDo
    概要: 「お母さん、ここはどこ?」  お母さんは、弟の赤ちゃんに、お乳を飲ませて、新聞をごらんになっていましたが、義ちゃんが、そういったので、こちらをお向きになって、絵本をのぞきながら、 「さあ、どこでしょう。 きれいな町ですね。 義ちゃんも大きくなったら、こんなところへいってごらんなさ......
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  • タイトル: 僕たちは愛するけれど
    著者: 小川未明
    出版社: ConTenDo
    概要: 「誠さんおいでよ、ねこの子がいるから。」と、二郎さんが、染め物屋の原っぱで叫びました。  誠さんにつづいて、二、三人の子供らが走ってゆきますと、紙箱の中に二ひきのねこの子がはいっていました。 「だれか、捨てたんだね。」 「橋の上に置いてあったのを、三びきジョンが食い殺したの......
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  • タイトル: 古いはさみ
    著者: 小川未明
    出版社: ConTenDo
    概要:  どこのお家にも、古くから使い慣れた道具はあるものです。 そしてそのわりあいに、みんなからありがたがられていないものです。 英ちゃんのおうちの古いはさみもやはりその一つでありましょう。  英ちゃんの、いちばん上のお姉さんが小さいときに、そのはさみで折り紙を切ったり、また、お人形の着....
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  • タイトル: 左ぎっちょの正ちゃん
    著者: 小川未明
    出版社: ConTenDo
    概要:  正ちゃんは、左ぎっちょで、はしを持つにも左手です。 まりを投げるのにも、右手でなくて左手です。 「正ちゃんは、左ピッチャーだね。」と、みんなにいわれました。  けれど、学校のお習字は、どうしても右手でなくてはいけませんので、お習字のときは妙な手つきをして、筆を持ちました。 最...
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  • タイトル: 花とあかり
    著者: 小川未明
    出版社: ConTenDo
    概要:  母ちょうは子ちょうにむかって、 「日が山に入りかけたら、お家へ帰ってこなければいけません。」とおしえました。  子ちょうは、あちらの花畑へとんでいきました。 赤い花や青い花や、白い、いい香いのする花がたくさん咲いていました。 「これはみごとだ、うれしいな。」といって、花から....
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  • タイトル: ねことおしるこ
    著者: 小川未明
    出版社: ConTenDo
    概要: 「お姉ちゃん、お姉ちゃん、たいへん。」と、まくらをならべている正ちゃんが、夜中にお姉さんを起こしました。 よく眠入っていたお姉さんは、何事かと思って、おどろいて目をさまして、 「どうしたの、正ちゃん。」と、いまにも立ち上がろうとなさいました。 「あれ、たいへんじゃないか。」と、......
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  • タイトル: 二少年の話
    著者: 小川未明
    出版社: ConTenDo
    概要:  達ちゃんの組に、田舎から転校してきた、秀ちゃんという少年がありました。 住んでいるお家も同じ方向だったので、よく二人は、いっしょに学校へいったり、帰ったりしたのであります。  ある日のこと、達ちゃんは、夕飯のときになにか思い出してくすくすと笑いました。 「なにか、おかしいこと....
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  • タイトル: 夏の晩方あった話
    著者: 小川未明
    出版社: ConTenDo
    概要: 「おじさん、こんど、あめ屋さんになったの。」  正ちゃんは、顔なじみの紙芝居のおじさんが、きょうは、あめのはいった箱をかついできたので、目をまるくしました。 「ほんとうだわ、おじさん、あめ屋さんになったの。」と、花子さんもききました。 「ええ、あめ屋になりましたよ。」 「......
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  • タイトル: 隣村の子
    著者: 小川未明
    出版社: ConTenDo
    概要:  良吉は、重い荷物を自転車のうしろにつけて走ってきました。  その日は、あつい、あつい日でした。 そこは大きなビルディングが、立ち並んでいて、自動車や、トラックや、また自転車が往来して、休むようなところもなかったのです。  そのうち、濠端へ出ると、車の数も少なくなり、柳の葉が風....
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  • タイトル: 手風琴
    著者: 小川未明
    出版社: ConTenDo
    概要:  秋風が吹きはじめると、高原の別荘にきていた都の人たちは、あわただしく逃げるように街へ帰ってゆきました。 そのあたりには、もはや人影が見えなかったのであります。  ひとり、村をはなれて、山の小舎で寝起きをして、木をきり、炭をたいていた治助じいさんは自然をおそれる、街の人たちがなん......
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  • タイトル: 父親と自転車
    著者: 小川未明
    出版社: ConTenDo
    概要:  吉坊は、父親に、自転車を買ってくれるようにと頼みました。 「そんなものに、乗らなくたって、いくらでも遊べるでないか、ほかの子供をけがさしてみい、たいへんだぞ。 もうすこし大きくなってから、買ってやる。」と、父親は頭を振りました。 「清ちゃんも、徳ちゃんも、みんな自転車を持って....
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  • タイトル: 小さな弟、良ちゃん
    著者: 小川未明
    出版社: ConTenDo
    概要:  良ちゃんは、お姉さんの持っている、銀のシャープ=ペンシルがほしくてならなかったのです。 けれど、いくらねだっても、お姉さんは、 「どうして、こればかしは、あげられますものか。」と、いわぬばかりな顔つきをして、うんとはおっしゃらなかったのでした。  お姉さんは、良ちゃんをかわい......
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  • タイトル: 谷にうたう女
    著者: 小川未明
    出版社: ConTenDo
    概要:  くりの木のこずえに残った一ひらの葉が、北の海を見ながら、さびしい歌をうたっていました。  おきぬは、四つになる長吉をつれて、山の畑へ大根を抜きにまいりました。 やがて、冬がくるのです。 白髪のおばあさんが、糸をつむいでいるように、空では、雲が切れたり、またつながったりしていました....
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  • タイトル: 空晴れて
    著者: 小川未明
    出版社: ConTenDo
    概要:  山間の寂しい村には、秋が早くきました。 一時、木々の葉が紅葉して、さながら火の燃えついたように美しかったのもつかの間であって、身をきるようなあらしのたびに、山はやせ、やがて、その後にやってくる、長い沈黙の冬に移らんとしていたのです。 そこにあった、みすぼらしい小学校へは、遠く隣村か......
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  • タイトル: すいれんは咲いたが
    著者: 小川未明
    出版社: ConTenDo
    概要:  金魚鉢にいれてあるすいれんが、かわいらしい黄色な花を開きました。 どこから飛んできたか小さなはちがみつを吸っています。 勇ちゃんは日当たりに出て、花と水の上に映った雲影をじっとながめながら、 「木田くんは、どうしたろうな。」と、思いました。  二人は、同じ組でいっしょにデッドボ....
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  • タイトル: しんぱくの話
    著者: 小川未明
    出版社: ConTenDo
    概要:  高い山の、鳥しかゆかないような嶮しいがけに、一本のしんぱくがはえていました。 その木は、そこで幾十年となく月日を過ごしたのであります。  人間のまれにしかゆかない山とはいいながら、その長い間には、幾多の変化がありました。 人の足の踏み入るところ、また手のとどくところ木は切られたり....
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  • タイトル: 真吉とお母さん
    著者: 小川未明
    出版社: ConTenDo
    概要:  真吉は、よくお母さんのいいつけを守りました。 お母さんは、かわいい真吉を、はやくりっぱな人間にしたいと思っていました。 そして、平常、真吉に向かって、 「人は、なによりも正直でなければなりません。 また、よわいものを、いじめてはいけません。 正しいと思ったら、相手がいかに強くても、...
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  • タイトル: 少年と秋の日
    著者: 小川未明
    出版社: ConTenDo
    概要:  もう、ひやひやと、身にしむ秋の風が吹いていました。 原っぱの草は、ところどころ色づいて、昼間から虫の鳴き声がきかれたのです。  正吉くんは、さっきから、なくしたボールをさがしているのでした。 「不思議だな、ここらへころがってきたんだけど。」  どうしたのか、そのボールは見つ....
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  • タイトル: 三月の空の下
    著者: 小川未明
    出版社: ConTenDo
    概要:  花の咲く前には、とかく、寒かったり、暖かかったりして天候の定まらぬものです。  その日も暮れ方まで穏やかだったのが夜に入ると、急に風が出はじめました。  ちょうど、悪寒に襲われた患者のように、常磐木は、その黒い姿を暗の中で、しきりに身震いしていました。  A院長は、居間で....
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  • タイトル: 曠野
    著者: 小川未明
    出版社: ConTenDo
    概要:  野原の中に一本の松の木が立っていました。 そのほかには目にとまるような木はなかったのです。 「どうして、こんなところに、ひとりぼっちでいるようになったのか。」  木は自分の運命を考えましたけれど、わかりませんでした。 そして、そんなことを考えることの、畢竟むだだということを知っ....
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  • タイトル: 黒いちょうとお母さん
    著者: 小川未明
    出版社: ConTenDo
    概要:  このごろ毎日のように昼過ぎになると、黒いちょうが庭の花壇に咲いているゆりの花へやってきます。  最初、これに気がついたのは、兄の太郎さんでした。 「大きい、きれいなちょうだな。 小鳥ぐらいあるかしらん。 弟が見つけたら、きっとつかまえてしまうだろう、今年の夏は、すばらしい昆虫...
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  • タイトル: 銀河の下の町
    著者: 小川未明
    出版社: ConTenDo
    概要: 一  信吉は、学校から帰ると、野菜に水をやったり、虫を駆除したりして、農村の繁忙期には、よく家の手助けをしたのですが、今年は、晩霜のために、山間の地方は、くわの葉がまったく傷められたというので、遠くからこの辺にまで、くわの葉を買い入れにきているのであります。 米の不作のときは... ...
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  • タイトル: 希望
    著者: 小川未明
    出版社: ConTenDo
    概要:  夏の晩方のことでした。 一人の青年が、がけの上に腰を下ろして、海をながめていました。  日の光が、直射したときは、海は銀色にかがやいていたが、日が傾くにつれて、濃い青みをましてだんだん黄昏に近づくと、紫色ににおってみえるのでありました。  海は、一つの大きな、不思議な麗しい花....
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  • タイトル: 気にいらない鉛筆
    著者: 小川未明
    出版社: ConTenDo
    概要:  次郎さんはかばんを下げて、時計を見上げながら、 「おお、もうおそくなった。 はやく、そういってくれればいいのに、なあ。」と、お母さんや女中に小言をいいました。 「毎朝、ゆけと注意されなくても、自分で気をつけるものですよ。」と、お母さんは、おっしゃったきり、なんともいわれません......
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  • タイトル: 学校の桜の木
    著者: 小川未明
    出版社: ConTenDo
    概要:  ある、小学校の運動場に、一本の大きな桜の木がありました。 枝を四方に拡げて、夏になると、その木の下は、日蔭ができて、涼しかったのです。  子供たちは、たくさんその木の下に集まりました。 中には、登って、せみを捕ろうとするものがあれば、また、赤くなったさくらんぼを取ろうとするものも....
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  • タイトル: からすとかがし
    著者: 小川未明
    出版社: ConTenDo
    概要:  太吉じいさんは、百姓が、かさをかぶって、手に弓を持って立っている、かがしをつくる名人でした。 それを見ると、からすやすずめなどが、そばへ寄りつきませんでした。  それも、そのはずで、おじいさんは若い時分から弓を射ることが上手で、どんな小さな鳥でも、ねらえば、かならず射落としたも......
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  • タイトル: おじいさんが捨てたら
    著者: 小川未明
    出版社: ConTenDo
    概要:  ある日、おじいさんはいつものように、小さな手車を引きながら、その上に、くずかごをのせて、裏道を歩いていました。 すると、一軒の家から、呼んだのであります。  いってみると、家の中のうす暗い、喫茶店でありました。 こわれた道具や、不用のがらくたを買ってくれというのでした。 「は...
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  • タイトル: おかめどんぐり
    著者: 小川未明
    出版社: ConTenDo
    概要:  ねえやの田舎は、山奥のさびしい村です。 町がなかなか遠いので、子供たちは本屋へいって雑誌を見るということも、めったにありません。 三郎さんは、自分の見た雑誌をねえやの弟さんに、送ってやりました。 「坊ちゃん、ありがとうございます。 弟は、どんなに喜ぶかしれません。」と、ねえやは、...
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  • タイトル: お母さんはえらいな
    著者: 小川未明
    出版社: ConTenDo
    概要:  いちばん下の勇ちゃんには、よくおなかをいためるので、なるべく果物はたべさせないようにしてありましたから、ほかの兄さんや、姉さんたちが、果物をたべるときには、勇ちゃんの遊びに出て、いないときとか、また夜になって、勇ちゃんが寝てしまってから、こっそりとたべることにしていました。 ... ...
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  • タイトル: 海のまぼろし
    著者: 小川未明
    出版社: ConTenDo
    概要:  浜辺に立って、沖の方を見ながら、いつも口笛を吹いている若者がありました。 風は、その音を消し、青い、青い、ガラスのような空には、白いかもめが飛んでいました。  ここに、また二人の娘があって、一人の娘は、内気で思ったことも、口に出していわず、悲しいときも、目にいっぱい涙をためて、......
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  • タイトル: いちじゅくの木
    著者: 小川未明
    出版社: ConTenDo
    概要:  年郎くんと、吉雄くんは、ある日、学校の帰りにお友だちのところへ遊びにゆきました。 そのお家には、一本の大きないちじゅくの木があって、その木の枝を差して造った苗木が、幾本もありました。 「この木を持ってゆかない? 二、三年もたつと実がたくさんなるよ。」と、友だちはいいました。 ....
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  • タイトル: 赤い実
    著者: 小川未明
    出版社: ConTenDo
    概要:  だんだん寒くなるので、義雄さんのお母さんは精を出して、お仕事をなさっていました。 「きょうのうちに、綿をいれてしまいたいものだ。」と、ひとりごとをしながら、針を持つ手を動かしていられました。  秋も深くなって、日脚は短くなりました。 かれこれするうちに、はや、晩方となりますの....
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  • タイトル: 青い星の国へ
    著者: 小川未明
    出版社: ConTenDo
    概要:  デパートの内部は、いつも春のようでした。 そこには、いろいろの香りがあり、いい音色がきかれ、そして、らんの花など咲いていたからです。  いつも快活で、そして、また独りぼっちに自分を感じた年子は、しばらく、柔らかな腰掛けにからだを投げて、うっとりと、波立ちかがやきつつある光景に見......
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  • タイトル: 月と海豹
    著者: 小川未明
    出版社: ConTenDo
    概要:  北方の海は銀色に凍っていました。 長い冬の間、太陽はめったにそこへは顔を見せなかったのです。 なぜなら、太陽は、陰気なところは、好かなかったからでありました。 そして、海は、ちょうど死んだ魚の眼のようにどんよりと曇って、毎日雪が降っていました。  一疋の親の海豹が、氷山のいただき...
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  • タイトル: ラスキンの言葉
    著者: 小川未明
    出版社: ConTenDo
    概要:  もう昔となった。 その頃、雑司ヶ谷の墓地を散歩した時分に、歩みを行路病者の墓の前にとゞめて、瞑想したのである。 名も知れない人の小さな墓標が、夏草の繁った一隅に、朽ちかゝった頭を見せていた。 あたりは、終日、しめっぽく、虫が細々とした声で鳴いている。 そして、たゞ、こゝにも世上の喧轟...
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  • タイトル: 読んできかせる場合
    著者: 小川未明
    出版社: ConTenDo
    概要:  お母さんたちが、何か心配なことでもあって、じっと考えていられるとします。 いつもなら、快活にお話なさるものが、その時ばかりは、全く、言葉さえなく口を噤んで、そして、いつもにこ/\として、やさしい顔から、笑の影の絶えなかったものが、なんとなく打ち沈んで、瞳をひとゝころに落していられ... ...
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: 読むうちに思ったこと
    著者: 小川未明
    出版社: ConTenDo
    概要:  絵のように美しいという言葉はあるが、いゝ絵は、見れば、見る程、ひきつけられるように感ずるものです。 風景にしろ、人物にしろ、無駄に描かれた線はなく、どの部分を見ても生動するものですが、そういう絵は、よ程いゝ筆者を待たなければなりません。  しかし、尽せぬ滋味を汲むことには、絵も......
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  • タイトル: 街を行くまゝに感ず
    著者: 小川未明
    出版社: ConTenDo
    概要:  たま/\書斎から、歩を街頭に移すと、いまさら、都会の活動に驚かされるのであります。 こちらの側から、あちらの側に行くことすら、容易ならざる冒険であって時には、自分に不可能であると感じさせる程、自動車や、自転車や電車がしっきりなしに相ついで、往来しているのであります。  これを見......
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