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若杉鳥子

検索結果4件中1件から4件までを表示
  • タイトル: 独り旅
    著者: 若杉鳥子
    出版社: ConTenDo
    概要:  汽車がA駅を通過する頃から曇って来て、霧で浅間の姿も何も見えなくなった。 冷たい風と一緒に小雨が降り出して、山際の畔で、山羊が黙々と首を振っている。 三つめの駅で汽車を降りた時には、もう日が昏れかけていたし、自動車もあるにはあったが、目的地まで半里だというので、ナニ歩けないことはな......
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  • タイトル: 浅間山麓
    著者: 若杉鳥子
    出版社: ConTenDo
    概要:  落葉松の暗い林の奥で、休みなくかっこうが鳴いている。 単調な人なつっこいその木霊が、また向こうの山から呼びかけてくる。 七月というに、谷川の音に混じって鴬がかしましく饒舌している。 然しここでは、鴬も雀程にも珍しく思われない。  谷あいの繁みをわけてゆくと、一軒の廃屋があった。 ...
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  • タイトル: 雨の回想
    著者: 若杉鳥子
    出版社: ConTenDo
    概要:  ゆうべからの雨はとうとう勢いを増して、ひる頃から土砂降りになった。 樹の葉は青々と乱れ、室内の物影には、蒼黒い陰影がよどむ。  私は窓から、野一面白い花でうごめいている鉄道草の上に、雨のしぶくのを見ていたが、私はいつか知らない土地で、何時霽れるとも知れぬ長雨にあって、やはりこう......
    商品価格: ¥0(税込)
  • タイトル: 烈日
    著者: 若杉鳥子
    出版社: ConTenDo
    概要: 急坂  私が坂を下りやうとした時、下の方から急激な怒號が起つた。  罵る叫ぶ叱咜する、呻く力を張る、そのどの聲でもあるやうに聽えた。  坂上には忽ち多くの人や車が停滯して、みな怖る怖る坂下を見おろしてゐた。  坂の下では三人の荒くれ男が、三頭の牛に、瓦斯タンクのやうに....
    商品価格: ¥0(税込)

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