いらっしゃいませ ゲスト様

絵本・児童書・詩集の老舗出版社による直営電子書店です

»TOP > ジャンル別 > 文芸 > ファンタジー(国内) > ハルジオンの咲く野
ハルジオンの咲く野

立ち読み

ハルジオンの咲く野

著者:
高山 榮香 うすい しゅん
出版社:
銀の鈴社

概要:

信頼と願いの文学 最上一平
高山榮香さんの作品は、派手さや華やかさ、奇抜さを読ませるものではありません。どちらかというえば、恵まれない人や不器用な人の話が多いようですが、いかにしあわせな明日へ向かわせるか、高山さんの人々に対するまなざしは、慈愛に満ちています。・・・中略・・・
高山さんは、貧しい家庭であっても、不器用な人であっても、生きることに前向きであれば、必ず道は開け、しあわせな日々がやってくることを、どのお話でも描いています。それは、人に対する高山さんの強い信頼と願いがあるからです。
(跋文より抜粋)

<新刊モニター>
片親だったり、貧乏だったり、平凡とは言えない家庭育ちで苦労している子どもたちが多く登場します。
しかしハルジオンを始めとする野花たちのように、子どもたちはどんな逆風に吹かれてもたくましく生き、それぞれの出会いを通してしなやかに成長していきます。
ちょっと不器用な人同士、つばめと人、サクラの木と鳥など、様々な形の出会いが描かれ、その多くは小さなコミュニティ内でのみ共有されるささやかな出会いであり、それはそれぞれの主人公たちにとってかけがえのない思い出となり、その後の人生の道標となる足跡をたしかに残してくれます。
誰もが経験する忘れられない大切な誰かとのふれあいを思い出させ、本当の愛、幸せ、やさしさとは何かを考えさせてくれる、じんわり心温まる珠玉の童話七編です。
(小林宙子)

<新刊モニター>
「ピンクのハルジオンの中に、白いヒメジオンがまばらに咲くのってめずらしいのよ。
逆は多いけどね」(作品より)
そんな様子をみたことがあったかも、と思いました。
気付かず通り過ぎるばかりだけれど、なにげなく身近に咲いている花たちの美しさにふと気付いたとき、おだやかな気持ちになっていませんか。
季節の風が吹き抜けるような、鳥たちの声が聞こえるような、そこに自分がいるような、不思議な空気が作品にはあふれていますね。
小さき者の苦悩や安心、心の動きも描かれた、すてきな短編集です。
(温和)

高山榮香 の短編集第2弾・7編のご紹介です。
「ひまわりの里」
ひまわりを育てるのが上手な母のもとで育った無口な俊治は、小さな村役場に勤めています。
太陽をもとめてすっくと立ち、輝くように咲くひまわりが、人々の心に勇気を与え、生きる希望を見いだすきっかけになっていく。
鳥のさえずりがふってくる静かな村を舞台に展開する、高山榮香 さんらしい、人間の善意の応援歌。

「つばめのつんちゃん」
草也の家に毎年やってくるつばめのつんちゃん。
つばめが住みやすい環境は人間にも住みやすいと応援する学校の取り組みを背景に、つばめを通して命の循環や環境についても、大上段に構えることなく感じられる作品。
3年生の草也目線を大切に、同級生や家族との関係も丁寧に描かれています。

「北国のサクラ」
北国の厳しい寒さの様子や、花を咲かせるために欲しい陽光は、周りの木々にも必要なものという現実。
そうして、樹木と鳥たちとの共存の関係などを、木々の語りで違和感なく感じさせる作品。
情景描写が沁みてきます。

「ふれあい広場」
5年生の誠は、新しい自転車が欲しくてたまりません。
でも、お父さんもお母さんも、家を買うために倹約しなければ、と相手にしてくれません。
そんな中で、車椅子に乗る花山さんやリサイクルショップ「ふれあい広場」と出会います。
ふれあい広場の売上から学用品などの寄付を受けて勉強しているという海外のサマン君の存在を知る誠。
小さくなった自分の自転車が、ふれあい広場を通して、また誰かの役に立つ。
誠の経験を通して、リサイクルや寄付、援助についても自然に考えられる作品です。

「風の子フウ子」
5年生の英子を通して展開する、転校生のフウ子との話。
いじめの問題や児童養護施設、貧困の問題が、子どもの視点で語られていきます。
ラストでフウ子は転校することになりますが、そこには小さな希望の光が見えてホッとする作品です。

「ハルジオンの咲く野」
主人公は5年生の女の子、まい。
初めてのブラジャーをお母さんが買ってくれる嬉しさと恥ずかしさと誇らしさを、貧しい暮らしの描写とともに丁寧に描かれます。
母と娘の関係も、まいと母、友達のみかちゃんと彼女の母を通して見つめます。
ラスト近く、今日子ちゃんと遊ぶハルジオン咲く野や小川の情景が柔らかく伸びやかに心に残る作品です。

「順の青空」
物語は5年生の順を主人公に、両親と妹の2年生、愛奈、友達の久を中心に展開します。
給食費も払えない貧困と契約社員の不安定さも含めて、世の中で思うように生きられない父親の葛藤をも、子どもの視点でしっかりと捉えられています。
両親を助けながら働く順の未来に、幸多かれと祈らずにはおれません。


目次:

◆もくじ◆
・ひまわりの里
・つばめのつんちゃん
・北国のサクラ
・ふれあい広場
・風の子フウ子
・ハルジオンの咲く野
・順の青空

信頼と願いの文学 最上一平
あとがき

ジャンル:
文芸 > ファンタジー(国内) 児童・絵本 > 大人の絵本 児童・絵本 > よみもの
販売開始:
2024/08/20
ファイルサイズ:
57.55MB
CODE:
J0010148BK0157634001
対応デバイス:
WindowsPCMacブラウザビューアAndroidスマートフォンAndroidタブレットiPhone/iPod touchiPad
  購入 レンタル
商品価格(税込) ¥550 -
閲覧可能期間 無期限 -
ダウンロード可能期間 無期限 -
ダウンロード回数 制限なし -
X    Hatebu 

原則、返金不可
詳細はこちら

ハルジオンの咲く野
販売(無期限): ¥ 550(税込)