文芸 > 短歌・俳句
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検索結果936件中226件から270件までを表示
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タイトル: 信濃国 明治三十二年出版社: ConTenDo概要: 信濃の國は十州に 境つらぬる國にして 山は聳えて峯高く 川は流れて末遠し 松本伊那佐久善光寺 四つの平は肥沃の地 海こそなけれ物さはに 萬たらわぬことそなき 四方に聳ゆる山々は 御岳乘鞍駒か岳 淺間は殊に活火山 いつれも國の鎭めなり 流れ淀ます行く水は... ...商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 私を語る ――(消息に代えて)――出版社: ConTenDo概要: 私もいつのまにやら五十歳になった。 五十歳は孔子の所謂、知命の年齢である。 私にはまだ天の命は解らないけれど、人の性は多少解ったような気がする。 少くとも自分の性だけは。 ―― 私は労れた。 歩くことにも労れたが、それよりも行乞の矛盾を繰り返すことに労れた。 袈裟のかげに...商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 鎖ペンを握って ――三月十九日 夜―― 山頭火出版社: ConTenDo概要: △春と共に白楊社が生れた。 あのポプラ若葉のようにすくすくと伸びゆけよと祈る。 △会名の『白楊社』は可い。 (たしか二三年前に東京郊外在住の画家連中が同名の会合を組織していたと思う。 今では解散したらしい)『四十女の恋』は本集の内容にふさわしくない。 次号からはもっと適切な名をつ...商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 機縁 (友なる画家の画稿に題す)出版社: ConTenDo概要: その一 大海かたち定めぬ劫初の代に 水泡の嵐たゆたふ千尋の底。 折しも焔はゆるき『時』の鎖、 まひろく永き刻みに囚れつつ、 群鳥翔る翼のその噪ぎと、 その疾さあらめ、宛も眠り転び、 無際の上枝下枝を火の殻負ひ 這ひもてわたる蝸牛の姿しめす。 火と水、相遇......商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 女房文学から隠者文学へ 後期王朝文学史出版社: ConTenDo概要: 一 女房歌合せ 数ある歌合せのうちに、時々、左の一の座其他に、女房とばかり名告つた読人が据ゑられてゐる。 禁裡・仙洞などで催されたものなら、匿名の主は、代々の尊貴にわたらせられる事は言ふまでもない。 公家・長上の家で興行せられた番の巻物なら、其処の亭主の君の作物なる事... ...商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 小説家の俳句 俳人としての芥川竜之介と室生犀星出版社: ConTenDo概要: 芥川龍之介氏とは、生前よく俳句の話をし、時には意見の相違から、激論に及んだことさへもある。 それに氏には「余が俳句観」と題するエツセイもある程なので、さだめし作品が多量にあることだと思ひ、いつかまとめて読んだ上、俳人芥川龍之介論を書かうと楽しみにしてゐた。 然るに今度全集をよみ、意......商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 歌時計 童謡集出版社: ConTenDo概要: 序 この小さな童謠集を「歌時計」と名づけたのは、べつに深い意味はない。 わたくしはただ、驚異のねぢを卷いて、そのほどけるがままに、澄み切つた歌をうたひたいと思ふから、あへてかういふ名をつけたのであるが、赤や紫や青の、夢のきれはしを投げつけて、少年のわたしの心をさ... ...商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 藤村詩抄 島崎藤村自選出版社: ConTenDo概要: 自序 若菜集、一葉舟、夏草、落梅集の四卷 をまとめて合本の詩集をつくりし時に 遂に、新しき詩歌の時は來りぬ。 そはうつくしき曙のごとくなりき。 あるものは古の預言者の如く叫び、あるものは西の詩人のごとくに呼ばゝり、いづれも明光と新聲と空想とに醉へるがごとく... ...商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: ランボオへ出版社: ConTenDo概要: Ⅰ キオスクにランボオ 手にはマニラ 空は美しい えゝ 血はみなパンだ Ⅱ 詩人が御不在になると 千家族が一家で軋めく またおいでになると 掟に適つたことしかしない Ⅲ 神様があいつを光らして、横にして下さるやうに! それか... ...商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 無題出版社: ConTenDo概要: 幾日幾夜の 熱病の後なる 濠端のあさあけを讃ふ。 琥珀の雲 溶けて蒼空に流れ、 覚めやらで水を眺むる柳の一列あり。 もやひたるボートの 赤き三角旗は 密閉せる閨房の扉をあけはなち、 暁の冷気をよろこび甜むる男の舌なり。 朝なれば風は起ちて 雲母めく濠の面....商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 無題出版社: ConTenDo概要: たゞひとり黎明の森を行く。 風は心虚しく幹のあはひを翔り、 木々はみなその白き葉裏を反す。 樹の間がくれに、足速に 白き馬を牽きゆくは誰ぞ。 道の辺の 歯朶の群をのゝけり。 かゝるとき、湿りたる岩根を踏めば あゝ、わが出生の記憶甦へる。 底本:「...商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 無題出版社: ConTenDo概要: 月青く人影なきこの深夜 家々の閨をかいま見つゝ 白き巷を疾くよぎる侏儒の影あり 愚かなる状して黒々と立てる屋根の下に 臥所ありて人はいぎたなく眠れり 家々はかく遠く連なりたれど 眠の罪たるを知るもの絶えてあらず 月も今宵その青き光を恥ぢず 快楽を欲する人間... ...商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 無題出版社: ConTenDo概要: ありがたい静かなこの夕べ、 何とて我が心は波うつ。 いざ今宵一夜は われととり出でたこの心の臓を 窓ぎはの白き皿に載せ、 心静かに眺めあかさう。 月も間もなく出るだらう。 底本:「富永太郎詩集」現代詩文庫、思潮社 1975(昭和50)年7月10日初版......商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 俯瞰景出版社: ConTenDo概要: 溝ぷちの水たまりをへらへらと泳ぐ高貴な魂がある。 かれの上、梅雨晴れの輝かしい街衢の高みを過ぎ行くものは、脂粉の顔、誇りかな香りを放つ髪、新鮮な麦藁帽子、気軽に光るネクタイピン……この魂にとつて、一日も眺めるのを欠くべからざる物らの世界である。 さて、かれは、これらの物象の漸層の最......商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 晩春小曲出版社: ConTenDo概要: 晩春小曲 富永太郎 五月のほのかなる葉桜の下を 遠き自動車は走り去る。 わが欲情を吸収する 堀ばたの赤き尖塔よ。 埃立つ道に沿ひて 兵営の白き塀は曲り行く。 底本:「富永太郎詩集」現代詩文庫、思潮社 1975(昭和50)年7月10日初版第1刷 ......商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 橋の上の自画像出版社: ConTenDo概要: 今宵私のパイプは橋の上で 狂暴に煙を上昇させる。 今宵あれらの水びたしの荷足は すべて昇天しなければならぬ、 頬被りした船頭たちを載せて。 電車らは花車の亡霊のやうに 音もなく夜の中に拡散し遂げる。 (靴穿きで木橋を蹈む淋しさ!) 私は明滅する「仁丹」....商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 癲狂院外景出版社: ConTenDo概要: 夕暮の癲狂院は寂寞として 苔ばんだ石塀を囲らしてゐます。 中には誰も生きてはゐないのかもしれません。 看護人の白服が一つ 暗い玄関に吸ひ込まれました。 むかふの丘の櫟林の上に 赤い月が義理で上りました (ごくありきたりの仕掛です)。 青い肩掛のお嬢さ...商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 手出版社: ConTenDo概要: 手 富永太郎 おまへの手はもの悲しい 酒びたしのテーブルの上に。 おまへの手は息づいてゐる、 たつた一つ、私の前に。 おまへの手を風がわたる、 枝の青蟲を吹くやうに。 私は疲れた、靴は破れた。 底本:「富永太郎詩集」現代詩文庫、思潮社 197....商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 断片出版社: ConTenDo概要: 私には群集が絶対に必要であつた。 徐々に来る私の肉体の破壊を賭けても、必要以上の群集を喚び起すことが必要であつた。 さういふ日々の禁厭が私の上に立てる音は不吉であつた。 私は幾日も悲しい夢を見つゞけながら街を歩いた。 濃い群集は常に私の頭の上で蠢めいてゐた。 時々、飾窓の中に...商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 大脳は厨房である出版社: ConTenDo概要: 眼球は日光を厭ふ故に 瞼の鎧戸をひたとおろし 頭蓋の中へ引き退く。 大脳の小区画を填めるものは 困憊したさまざまの食品である。 青かびに被はれたパンの缺け、 切り口の饐えたソオセエジ…… オリーヴ油はまださらさらと透明らしいが 瓶一面の埃のために よくは見え......商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 煙草の歌出版社: ConTenDo概要: 阪を上りつめてみたら、 盆のやうな月と並んで、 黒い松の木の影一本…… 私は、子供らが手をつないで歌ふ 「籠の鳥」の歌を歌はうと思つた。 が、忘れてゐたので、 煙草の煙を月の面に吐きかけた。 煙草は 私の 歌だ。 底本:「富永太郎詩集」現代詩文庫、思潮社.....商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 即興出版社: ConTenDo概要: 古池の上に ぬつと突き出たマドロスパイプ。 下ではあめんぼが 番つたまゝすつと走る。 しやがんだ散策者の吐き出す煙が 池の中で夕焼雲に追ひすがる。 底本:「富永太郎詩集」現代詩文庫、思潮社 1975(昭和50)年7月10日初版第1刷 1984(昭和... ...商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 熱情的なフーガ出版社: ConTenDo概要: 七月の日光の 多彩なるアラベスク。 七月の日光の 覆された坩堝。 白昼の星より 女人の肉は墜つ。 このロコヽ宮殿の 脚を断て。 赭き肉は 宙宇に倒なり。 大理石の噴泉の 脣を噛め。 多彩なるアラベスク。 覆された坩堝...商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 深夜の道士出版社: ConTenDo概要: 人語なく、月なき今宵 色ねびし窓帷の吐息する 此の古城なる図書室の中央の 遠き異国の材もて組める 残忍の相ある堅き牀机に ありし日よりの凝固せる大気の重圧に 生得の歪悉皆消散せる 一片の此の肉体を枯坐せしめ 勇猛なく效なき修道なれど なほそが為に日頃捨離せる真夜... ...商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 焦燥出版社: ConTenDo概要: 焦燥 富永太郎 母親は煎薬を煎じに行つた 枯れた葦の葉が短かいので。 ひかりが掛布の皺を打つたとき 寝台はあまりに金の唸きであつた 寝台は いきれたつ犬の巣箱の罪をのり超え 大空の堅い眼の下に 幅びろの青葉をあつめ 棄てられた藁の熱を吸ひ たちのぼる巷の... ...商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 頌歌出版社: ConTenDo概要: 鋼の波に アベラール沈み 鉛の艫に エロイーズ浮む 骸炭は澪に乗り 直立する彼岸花を捧げて走り 『死』は半ば脣を開いて 水を恋ひ また 燠を霊床とする すべては 緑礬のみづ底に息をつく 象牙球の腹部の内側に 底本:「富永太郎詩集」現代詩文庫、思... (本...商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 画家の午後出版社: ConTenDo概要: 雪解けの午後は淋し 砂利を噛む荷車の 轍の音遠くきこえ 疲れ心地にふくみたる パイプの煙をのゝく 室ぬちは冬の日うすれ 描きさしのセント・セバスチアンは 低くためいきす。 電燈のとぼるを待ちつ われは今 わが心の洞を眺む。 底本:「富永太郎詩集」現代詩文庫......商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 影絵出版社: ConTenDo概要: 半缺けの日本の月の下を、 一寸法師の夫婦が急ぐ。 二人ながらに 思ひつめたる前かゞみ、 さても毒々しい二つの鼻のシルヱツト。 生白い河岸をまだらに染め抜いた、 柳並木の影を踏んで、 せかせかと――何に追はれる、 揃はぬがちのその足どりは? 手をひきあつ......商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 横臥合掌出版社: ConTenDo概要: 病みさらぼへたこの肉身を 湿りたるわくら葉に横たへよう わがまはりにはすくすくと 節の間長き竹が生え 冬の夜の黒い疾い風ゆゑに 茎は戛々の音を立てる 節の間長き竹の茎は 我が頭上に黒々と天蓋を捧げ 網目なすそのひと葉ひと葉は 夜半の白い霜を帯び いとも... ...商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 寒中の木の芽出版社: ConTenDo概要: 一、春の枝に花あり 夏の枝に葉あり 秋の枝に果あり 冬の枝に慰あり 二、花散りて後に 葉落ちて後に 果失せて後に 芽は枝に顕はる 三、嗚呼憂に沈むものよ 嗚呼不幸をかこつものよ 嗚呼冀望の失せしものよ 春陽の期近し... (本文冒頭より抜粋)商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 紙幣出版社: ConTenDo概要: 紙幣よ、 貴様のためにこの私の詩人が 歌ふのを光栄と思へ、 だが貴様はいふだらう、 ――何を生意気な貧乏詩人め、 イノシシとは一体 十円札か百円札か知つてゐるか さういはれてみると一寸胴忘れした 然しそんなことが何の恥辱だらう、 紙幣の図柄をゆつくり ... (本...商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 残冬出版社: ConTenDo概要: 空はにごれる白亜の色 北国の――悩ましき擾乱 大地ははっちを閉じている ……… 地平の彼方――友等処女等 同じくなやめ同胞達 ……… 北極の襲い来れる、白鵞の万毛 風をよび、吹きなす、ひょうひょうの声 木をゆるぎ、屋根をはぐ ……… 狂暴の形態 天魔... ...商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 信疑の魔女出版社: ConTenDo概要: 信疑の魔女 今野大力 自分の室で 自分の演じていた舞台で 自分を取巻き 或は隙見し 或は踊っていた一人の魔女 「此世の一切は信疑の魔女の領分です 勿論人間は私の兵卒よ あなた 何を惑っているの? それより わたし自身のこの力を 讃美でもして下... ...商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 新世紀への伴奏出版社: ConTenDo概要: (1) 行け! 私達自然の教徒よ 高く高く燃え燃ゆる自然の精霊の上へ 人間の生命の魂を 燃え80べくして燃えざりし炬火を 天日の情熱に投げこんで 紅蓮の焔を眺めつつ 歌え、歌え、輝かせよ (大地よ、ゆるぐべきものよ古哲の教授よ 何と皮相なよろこびなる... (...商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 人面凝視出版社: ConTenDo概要: ふとして眺むれば 彼処に笑めるは一人の不可解なる精霊の所有者である われは今その面を見つつ想う 唇…… おおそは紅の渕に囲われし底知れぬ沼である 鼻…… おおそはまろみあるエジプトのピラミットである 眼…… おおそはうるおい耀く黒曜石の玉を秘めし二つの湖水... ...商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 星座出版社: ConTenDo概要: 今宵夜はふけたり 闇夜の 天空高く 一陣の星座を見る こは天に懸かる我十字架なり この夜 魂は 単調なる鼓動に倦み 七重の塁壁を超えて至り そが前に静座し 礼讃し 祈祷す 底本:「今野大力作品集」新日本出版社 1995(平成7)年6月30日初版 初... ...商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 聖堂の近くを過ぐる出版社: ConTenDo概要: ポプラの梢の空高く大空を指さして 厳かな聖き自然の力を表わす 幹はだの荒くれた並木の下に ヘブライ文化の主流である キリスト教の教会堂が建っている 私は毎日その近くを過ぎる そして神秘な古典の物語りを思い出し、ありし昔の日の幾多重ねた争闘の人間に与えし歴史を憶う……... ...商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 静夜昇天出版社: ConTenDo概要: 柱時計のけだるきリズムに 眠たげなる洋燈の光りに 深々と沈みゆく我らが生 九時を聞き十時を聞き すべては眠りを欲りするの時 みな底の吐息は泡となり ほそぼそき昇天の心は 我生の魂と共にかいのぼりゆく 底本:「今野大力作品集」新日本出版社 1995(平成... ...商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 高峯の頌出版社: ConTenDo概要: 荒蕪の平原に野を耕し 草を食み、木の実を喰える 人類生存の現象は 高峯の麓にありて あまりにはかなき生命…… 盛夏白熱頂点に達せんとするも 未だに消ゆるなき 雪原の輝きは 天地創造の第一年より 永遠なり 人類生命、億劫に至るも 一切は幻滅に帰り 無し――一... ...商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: たたかいの中に出版社: ConTenDo概要: 母を飢えさせ 妻子を飢えさせ 幼き弟を稼がせて どうやら俺のいない家が保たれている 「飢死の自由」は九尺二間の長屋を占領し 共同井戸の水さえくさってまずい 芋を煮て 仏壇に捧げようとも 心から、真に生命の極から 諦めぬうらみをこめて手向けとなり 俺が死なな... ...商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: イシカリの川出版社: ConTenDo概要: 石狩の川の流れは 昔のアイヌ人種が毒木矢もて意気づく 古風な姿を写しつつ そは永遠に幻を画く平和なる村郷の中を 岩に激し砂辺に寄せて流れている 底本:「今野大力作品集」新日本出版社 1995(平成7)年6月30日初版 初出:「旭川新聞」 1924(... (本...商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 写真(北満の土産)その二出版社: ConTenDo概要: 貴族の表情をこさえるために ハルピンの白系露人の女は ジーッと物を見すえてうっかり動揺の見80にくさを見せまえ80とし、古い宝石の腕輪や首かざりやピンに品物以上を物語らせようとし、 窮屈なほど口元をすぼめて上品さを見せんとしている。 いくら金髪で、純粋のロシア人であっ... ...商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 写真(北満の土産)その一出版社: ConTenDo概要: どれもこれも貧しくけだもののように虐げられふけた表情をもった北満の農民の ズラリと並んだ十人の子供達 五つ位の女の子はハデなよごれた花模様のズボンと上衣をきて 支那曲芸に出てくるような格巧 八つ位の女の子は労働者のオーバオールのようなやつを着て両口尻にカサを出しキリッと睨... ...商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 三月の自然出版社: ConTenDo概要: 三月の自然 今野大力 トッ―トッ―トッ―トッ ポチョ―ポチョ―ポチョ 解かれゆく雪の絶え間もなき 点滴……点滴…… 三月の空 灰色に消された空 うす青く曇れるはかの密林の峯々 高きに登りて見渡す街の 煙の重さよ 耀きなく 動かぬ自然 ゆらめくは流... ...商品価格: ¥0(税込)
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タイトル: 狂人と鏡出版社: ConTenDo概要: 友よ わが一人の愚かなる人間の為めに 秘かに鏡を用意して呉れ給い80 そこに一人の狂人がいる 彼は真紅の夢を胎むことによって 恋をする愚かな狂おしい男である 彼の室は赤 壁の地図も赤 彼の思想も赤 赤 赤 赤 点々 点々 ベタベタ 赤色の中に芽ぐむ... ...商品価格: ¥0(税込)