明快　歴史読本（増補）

概要：

逆引き年表「（電子版）読む 日本と世界の年表」の姉妹編が「明快 歴史読本」。
年表を製作・整理する過程での疑問・推理などを取りまとめた「ウンチク集」。
ウンチクでは、各時代の「あらまし」と１９０本の小稿。付録として「先史・地質時代」と「年号・西暦対応表」を収録。

地球誕生の４６億年前から現代までを「１年間」に例えた「地球カレンダー」によると、５億年前のカンブリア紀が１１月１８日頃。
このカンブリア紀に、生物の「種」が大爆発。雌雄の別が出来、捕食者（プレデター）が登場、喰うか喰われるかの生存競争の中で進化が加速。
知っておきたいのは、人類誕生以前の地質時代、数々の天変地異が地球を襲ったこと。
何度も巨大隕石が地球に落下、地球は冷却、さらには全球凍結（スノーボール・アイス）が起こった。
その度ごとに、生物の多くの「種」が絶滅、残ったものが環境に適応しながら、さらに進化を遂げ、生命をつないできた。
６６００万年前の巨大隕石（直径１２ｋｍ）の落下では、２億年余りも繁栄した恐竜族を始め、地球上の生物の７５％が絶滅、１２月２６日午後８時半頃のこと。
直近では１１６０万年前の巨大隕石の落下（直径数キロ）、１１回目という。
この時代、ヒマラヤとアルプスの山々が造られはじめ、類人猿の祖先が繁栄していた時代、１年のカレンダーで表せば１２月３０日頃。
人類（ホモ・サピエンス）の登場は２０万年前、１２月３１日午後１１時３７分。
農業の始まる旧石器時代が１１時５９分頃、その３０秒後に文字が始まり、有史時代（今から５・６千年前）。
有史時代の「一(イチ)瞥(ベツ)」を試みたのが拙著。
本編の「読む　日本と世界の年表」を合わせてご利用頂き、時間旅行を楽しんでいただければ幸い。
SF的飛躍だが、ヒト族の登場が２０万年前とすれば、今を興した文明の１万年は、何か間（あいだ）が空き過ぎていて不自然。この間に「先駆けた種族」がいたかもしれないと考えると面白い。

　令和七年七月　著者