
小町の芍薬
概要:
根はかち/\の石のやうに朽ち固つてゐながら幹からは新枝を出し、食べたいやうな柔かい切れ込みのある葉は萌黄色のへりにうす紅をさしてゐた。
枝さきに一ぱいに蕾をつけてゐる中に、半開から八分咲きの輪も混つてゐた。
その花は媚びた唇のやうな紫がかつた赤い色をしてゐた。
一歩誤れば嫉妬の...
(本文冒頭より抜粋)
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小町の芍薬
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