藤の実
概要:
昭和七年十二月十三日の夕方帰宅して、居間の机の前へすわると同時に、ぴしりという音がして何か座右の障子にぶつかったものがある。
子供がいたずらに小石でも投げたかと思ったが、そうではなくて、それは庭の藤棚の藤豆がはねてその実の一つが飛んで来たのであった。
宅のものの話によると、きょうの...
(本文冒頭より抜粋)
- ジャンル:
- 理学・工学 > 生物学 無料文庫 > 無料文庫
藤の実
販売(無期限): ¥ 0(税込)
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昭和七年十二月十三日の夕方帰宅して、居間の机の前へすわると同時に、ぴしりという音がして何か座右の障子にぶつかったものがある。
子供がいたずらに小石でも投げたかと思ったが、そうではなくて、それは庭の藤棚の藤豆がはねてその実の一つが飛んで来たのであった。
宅のものの話によると、きょうの...
(本文冒頭より抜粋)