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文芸

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  • タイトル: 女性へ 2
    著者: 岸田国士
    出版社: ConTenDo
    概要: 昔から男勝りといふ言葉がある。 今やわが日本の全女性は、一人のこらず男勝りになつてもらはねばならぬ。 女性には適しないと思はれてゐる仕事でも、よくその仕事の性質を吟味してみると、それはたゞ習慣的にさう思はれてゐたゞけで、実際は、女性の本能にも適ひ、女性の生理的条件に適せぬといふ理由......
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  • タイトル: ラ・ベルとラ・ベート(美し姫と怪獣)
    出版社: ConTenDo
    概要: むかし昔、ある所に、お金持の商人がいて、三人のむすこと三人のむすめと、つごう六人のこどもをもっていました。 商人には、お金よりもこどものほうが、ずっとずっとだいじなので、こどもたちたれも、かしこくしあわせにそだつように、そればかりねがっていました。 三人のむすめたち、たれも、... ...
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  • タイトル: アド・バルーン
    著者: 織田作之助
    出版社: ConTenDo
    概要: その時、私には六十三銭しか持ち合せがなかったのです。 十銭白銅六つ一銭銅貨三つ。 それだけを握って、大阪から東京まで線路伝いに歩いて行こうと思ったのでした。 思えば正気の沙汰ではない。 が、むこう見ずはもともと私にとっては生れつきの気性らしかったし、それに、大阪から東京まで何里あ....
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  • タイトル: 断片(Ⅰ)
    著者: 寺田寅彦
    出版社: ConTenDo
    概要: 一 神保町から小川町の方へ行く途中で荷馬車のまわりに人だかりがしていた。 馬が倒れたのを今引起こしたところであるらしい。 馬の横腹から頬の辺まで、雨上がりの泥濘がべっとりついて塗り立ての泥壁を見るようである。 あらわな肋骨の辺には皮が擦り剥けて赤い血が泥ににじ... (本文冒頭より...
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  • タイトル: 家常茶飯 附・現代思想
    出版社: ConTenDo
    概要: 第一場 広き画室。 大窓の下に銅版の為事をする卓あり。 その上に為事半ばの銅版と色々の道具とを置きあり。 左手に画架。 その上に光線を遮るために使う枠を逆さにして載せあり。 室の真中に今一つの大いなる画架あり。 その脇に台あり。 その上に色々の形をなしたる筆立に絵筆を立てあり。...
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  • タイトル:
    著者: 新美南吉
    出版社: ConTenDo
    概要: 一  久助君はおたふくかぜにかかって、五日間学校を休んだ。  六日めの朝、みんなに顔を見られるのははずかしいなと思いながら、学校にいくと、もう授業がはじまっていた。  教室では、案のじょう、みんながさあっとふりむいて久助君の方を見たので、久助君はあがってし... (...
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  • タイトル: 平凡な女
    著者: 林芙美子
    出版社: ConTenDo
    概要:  奥様同士が子供を連れての立話に、 「まア! お久しうございます。 皆様おかわりもなくていらっしゃいますか、一番お末の方、もう、こんなにおなりでございますの?」 「ええもう八ツになりまして、一年生でございますのよ」 「あらまア、そうですか、ほんとに早いもので、宅のがもうあなた... ...
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  • タイトル: 車中も亦愉し
    著者: 小津安二郎
    出版社: ConTenDo
    概要:  汽車、電車、バスなどの公衆の交通機関は現代世相の風俗画とも言ふべきで、かういふ観点から例へば通勤の往復も極めて興味ありかつ有益な時間になるわけである。 元来僕のなかには空想と観察が一緒にすんでゐるらしく、時に応じて新聞雑誌を読み、考へごとをし、連想し、退屈し、眠り、そしてまた乗り... ...
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  • タイトル: 薄暮の貌
    著者: 飯田蛇笏
    出版社: ConTenDo
    概要:  暦の上では、もう初秋だとは云ふものの、まだ残暑がきびしく、風流を心にたゝむ十数人の男女を打交へた一団にとつて、横浜の熱閙を避けた池廼家の句筵は、いくぶん重くるしさを感ぜしめた。 細長い路地に、両側を楆かなにかの生籬にしてあるのはいゝとして、狭い靴脱から、もう縁板がいやに拭き光りが... ...
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  • タイトル: 秋風
    著者: 飯田蛇笏
    出版社: ConTenDo
    概要:  子供の頃「坊やん」と謂はれて居た小悧好な男があつた。 彼の家はさして生計が豊かといふわけではなかつたが、さうかといつて苦しいといふわけではなく、田畑も少しは人にも貸して尚自分の家でも充分な耕作をして居たやうなところから、女ばかり引きつゞいて生れた後にひよつこり男の子として彼が生れ... ...
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  • タイトル: 胡堂百話
    著者: 野村胡堂
    出版社: ConTenDo
    概要: 石川啄木  やはり、平次誕生から、はじめなければ、ならないかも知れない。  が、それは、あまりにも書きすぎた。 いずれは触れることとして、ここではまず、古い友人たちから筆を起こそう。  県立盛岡中学……つい一月ほど前、「わが母校わが故郷」とかいうテレビの番組に登場したので....
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  • タイトル: 涙香に還れ
    著者: 野村胡堂
    出版社: ConTenDo
    概要:  江戸川乱歩氏が盛んに売り出そうとしている頃、それは確か関東大震災の翌年あたりであったと思う。 報知新聞の応接間で初めて逢って、私は「面白い探偵小説を書こうとするなら黒岩涙香を研究すべきではあるまいか、今の人は涙香を忘れかけて居るが、この人の話術は古今独歩で、筋を面白く運ぶこと、人... ...
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  • タイトル: 無題(故海野十三氏追悼諸家文集)
    著者: 野村胡堂
    出版社: ConTenDo
    概要: 「海野さんのものを全部読まして下さい」と言って来た、若い電気学生があった。 それは私の知人の次男坊で、私の書いたものなどは、鼻であしらって、一向感服した顔もしてくれないお点の辛い青年であったが、海野君の作品にひどく傾倒して、私の持っている海野十三氏著の幾十冊を悉く読破して、まだもの... ...
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  • タイトル: 捕物小説のむずかしさ
    著者: 野村胡堂
    出版社: ConTenDo
    概要:  捕物小説を書くことの六つかしさに私は近頃悩み抜いて居る。 「もう此辺で打ち切ろう」と思った事は一再でなく、わけても終戦後は雑誌の原稿に追い廻され乍ら、毎月そんなことばかり考えているのである。  二十年前、「オール読物」が創刊された時、編集長の今は亡き菅忠雄君が、新聞社の応接室に......
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  • タイトル: 探偵小説と音楽
    著者: 野村胡堂
    出版社: ConTenDo
    概要:  近代探偵小説に一つの型を与えた、コナン・ドイルの「シャーロック・ホームズ」は、あの苛辣冷静な性格に似ずヴァイオリンをよくし時には助手のワトソン博士に一曲を奏でて聴かす余裕があり、緊迫した空気の中で、トスカニーニの指揮するモーツァルトに興味を持ったりしている。  たったこれ丈け... ...
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  • タイトル: 最近の犯罪の傾向に就て
    著者: 野村胡堂
    出版社: ConTenDo
    概要:  支那の詐偽、及び犯罪に関するいろいろな徴候を見ると、非常に緻密な組織になっている。  日本でも、徳川時代に詐偽のものを書いたものがあるが面白い。  近頃の日本の犯罪は、無技巧な野蛮な感じを窺える。 国民性の粗雑な、むき出しの気持を暴露したものでうとましい。 これは徳川時代にも...
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  • タイトル: 芸術としての探偵小説
    著者: 野村胡堂
    出版社: ConTenDo
    概要:  捕物作家である私は探偵小説のファンとしての立場から、探偵小説に対する私見を述べてみたいと思う。  探偵小説も芸術である以上――私はそういう前提のもとに話をすすめる――殺人のトリックだけに溺れ、人間性を描くことを忘れ、徒らに技巧のみに走ることは探偵小説にとってまことに危険なこと... ...
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  • タイトル: 凍るアラベスク
    著者: 妹尾アキ夫
    出版社: ConTenDo
    概要: 一  風の寒い黄昏だった。 勝子は有楽町駅の高い石段を降りると、三十近い職業婦人の落着いた足どりで、自動車の込合った中を通り抜けて、銀座の方へ急いだ。  勝子は東京郊外に住んではいても、銀座へは一年に一度か二度しか来なかった。 郊外の下宿から、毎日体操教師として近くの小さい女....
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  • タイトル: 日光の紅葉
    著者: 正岡子規
    出版社: ConTenDo
    概要:  春の花は見るが野暮なり、秋の紅葉は見ぬが野暮なりと独り諺をこしらへて其言ひわけに今年は日光の紅葉狩にと思ひ付きぬ。 先づ鳴雪翁をおとづれてしか/″\のよしをいへば翁病の床より飛び起きて我も行かんと勇み給ふ。 さらば思ひ立つ日を吉日として上野より汽車を駆り宇都宮に一泊せし日は朝来の大......
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  • タイトル: 帯広まで
    著者: 林芙美子
    出版社: ConTenDo
    概要:  水気の多い南風が吹いていて、朝からごろごろ雷が鳴っていた。 昼から雨になった。 伊代は九太から手切れの金だと云って貰った四拾円の金を郵便局に貯金に行った。 雨の中を傘もささずに歩きながら、伊代は足が地につかないような、ふわふわした気持ちであった。 四枚の拾円札が貯金の通帳になってしま...
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  • タイトル: 金魚
    著者: 鈴木三重吉
    出版社: ConTenDo
    概要:  町に金魚を賣る五月の、かうした青い長雨の頃になると、しみ/″\おふさのことが思ひ出される。 今日も外にはしと/\と蜘蛛の糸のやうな小雨が降る。 金魚の色ばかりを思ひ浮べても物淋しい。 おふさを思へばうら悲しい。  二人はあの青山の裏町の、下二た間と二階一と間だけの小さい家に住んで...
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  • タイトル: 女の子
    著者: 鈴木三重吉
    出版社: ConTenDo
    概要:  自分が毎日物を書く一と間の前には、老い耄けたやうな、がた/″\の黒板塀が限られてゐる。 左の建物の壁の根に、三つ股になつた、ひよろ/\の低い無花果の木が、上の方に僅かの小さい若芽を附けて、置き忘れられたやうに乏しく踞まつてゐる外には、何の植つてゐるものもない。  いかにも裏町ら......
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  • タイトル:
    著者: 正岡子規
    出版社: ConTenDo
    概要: ○明治廿八年五月大連湾より帰りの船の中で、何だか労れたようであったから下等室で寝て居たらば、鱶が居る、早く来いと我名を呼ぶ者があるので、はね起きて急ぎ甲板へ上った。 甲板に上り著くと同時に痰が出たから船端の水の流れて居る処へ何心なく吐くと痰ではなかった、血であった。 それに驚いて、鱶......
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  • タイトル:
    著者: 正岡子規
    出版社: ConTenDo
    概要: ○先日徹夜をして翌晩は近頃にない安眠をした。 その夜の夢にある岡の上に枝垂桜が一面に咲いていてその枝が動くと赤い花びらが粉雪のように細かくなって降って来る。 その下で美人と袖ふれ合うた夢を見た。 病人の柄にもない艶な夢を見たものだ。 〔『ホトトギス』第二巻第四号 明治32・1・10...
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  • タイトル: わが幼時の美感
    著者: 正岡子規
    出版社: ConTenDo
    概要:  極めて幼き時の美はただ色にありて形にあらず、まして位置、配合、技術などそのほかの高尚なる複雑なる美は固より解すべくもあらず。 その色すらなべての者は感ぜず、アツプ(美麗)と嬉しがらるるは必ず赤き花やかなる色に限りたるが如し。 乳呑子のともし火を見て無邪気なる笑顔をつくりたる、四つ五......
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  • タイトル: 燃える電車
    著者: 片山広子
    出版社: ConTenDo
    概要:  昭和二十六年四月二十四日、午後一時四十分ごろ、京浜線桜木町ゆき電車が桜木町駅ホームに正に入らうとする直前、最前車の屋根から火花を発して忽ちの間に一番目の車は火の海となり、あわてて急停車したが、二番目の車にも火が移つて、最前車は全焼、二番目は半焼し、この二台の車にいつぱい乗つてゐ... ...
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  • タイトル: 北極星
    著者: 片山広子
    出版社: ConTenDo
    概要:  よる眠る前に、北の窓をあけて北の空を見ることが私のくせになつてしまつた。 窓から二間ぐらゐ離れて、隣家の地主の大きな納屋が立つてゐる、むかし住宅であつたこの納屋は古くても立派な屋根をもつてゐる。 その黒々とした大きな屋根の上を少しはづれたところに北斗の星がみえる。 どこで見ても変らな....
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  • タイトル: 花屋の窓
    著者: 片山広子
    出版社: ConTenDo
    概要: 暮れかかる山手の坂にあかり射して花屋の窓の黄菊しらぎく  この歌は、昭和十一年ごろ横浜の山手の坂で詠んだのであるが、そのときの花屋の花の色や路にさした電気の白い光も、すこしも顕れてゐない。 何度か詠みなほしてみても駄目なので、そのまま投げてしまつた。 しかし歌はともかく、秋のたそが......
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  • タイトル: 入浴
    著者: 片山広子
    出版社: ConTenDo
    概要:  入浴は、コーヒーを飲み甘い物をたべるのと同じやうに私たちにはたのしいリクリエーシヨンで、同時にどうしてもはぶくことの出来ない清潔法である。 戦争で国も家々もだんだん貧乏して来た時に、たき物の都合から私はやうやく思ひきつて街の湯に出かけることにした。 その銭湯は家の門を出て西の方角に......
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  • タイトル: 茄子畑
    著者: 片山広子
    出版社: ConTenDo
    概要: 茄子畑 片山廣子  はがきを出さうと思つて、畑道を通つて駅前のポストの方に歩いて行つた。 まだこの辺は家が二三軒建つただけで以前のままの畑である。 夕日が真紅く空をそめて、高井戸駅の方から上り電車が走つてくる音がする。 いつも通るうら道なのだが、今日はどうしたはづみか五年前のあ....
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  • タイトル: たんざくの客
    著者: 片山広子
    出版社: ConTenDo
    概要:  大正のいつごろであつたか、大森新井宿で私はサラリーマンの家の平和な生活をしてゐた時分、或る日奇妙なおじいさんが訪ねて来た。 どんな風に奇妙なのか、ただ取次に出た少女が奇妙なおじいさんと言つた。 おじいさんは名も言はずただ一枚の短冊を出して、これを奥さんにお目にかけて下さい、用向きも......
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  • タイトル: 鷹の井戸
    著者: 片山広子
    出版社: ConTenDo
    概要:  今は世にないアイルランドの詩人イエーツが書いた舞踊劇の一つに「鷹の井戸」といふのがある。 その鷹の井戸がこの世にあるとしたら、どの辺にあるのだらうか? 詩人の言葉を借りてみよう。 「はしばみの枝々うごき 日は西にしづむ  風よ 潮かぜよ 海かぜよ  いまは眠るべき時なるを... ...
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  • タイトル: その他もろもろ
    著者: 片山広子
    出版社: ConTenDo
    概要:  たぶん五六年前のことと覚えてゐる。 私の歌の友だちの栗原潔子さんが小野小町の墓を訪ねる歌を十首ばかりの連作にして、どこかの雑誌に出したことがある。 作者が何かの用事で栗橋の近くまで行つたとき、むかし小町が都にも住みきれず落ちぶれきつてみちのくへ行く旅の途中、その辺の路傍に死んでしま......
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  • タイトル: 掏摸と泥棒たち
    著者: 片山広子
    出版社: ConTenDo
    概要:  Y氏が山手線電車の中で集団掏摸のためにポケツトの中をみんな奪られて帰つて来た。 その日Y氏夫妻は帝劇の「モルガンお雪」を観ることになつてゐて、Y氏の切符はポケツトの中のほかの物と一しよに掏摸の手に渡り、奥さんの切符は無事に家に残つてゐた。 一人でも行つて観て来たらとY氏は言つたが、......
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  • タイトル: 菊池さんのおもひで
    著者: 片山広子
    出版社: ConTenDo
    概要:  菊池寛さんが「忠直卿行状記」を書かれるより少し前だつたと思ふ、時事新報の文芸記者として、或る日私の大森の家にインタビューに来られた、ある日ではなく、或る夜だつた。 アイルランド物の翻訳に私が夢中になつてゐる時分で、私の訳したものについて何か書いて下さるためだつた。 電話もなく突然だ......
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  • タイトル: 軽井沢の夏と秋
    著者: 片山広子
    出版社: ConTenDo
    概要:  三月二十四日にTが亡くなつた。 その二日ばかり前に私は彼と会つて一時間ばかり話をした。 その時も彼は空襲がだんだんひどくなるから母さんは早く軽井沢に行つた方がよろしい、自分たちもすぐあとから行くからと私を急かしてゐた。 もし軽井沢から急に東京に帰れない場合は彼の妻の実家である岐阜県の....
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  • タイトル: 乾あんず
    著者: 片山広子
    出版社: ConTenDo
    概要:  十坪に足りない芝庭である。 ひさしく手を入れないので一めんに雑草が交つて野芝となつてしまつた。 しかし野も林も路もすべての物が青む季節になれば、野芝の庭もめざましく青い。 庭のまん中よりやや西に寄つて一本のいてふの樹が立つてゐる。 心をきり落したので、いてふはずんぐりとふとつて無数の...
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  • タイトル: 買食ひ
    著者: 片山広子
    出版社: ConTenDo
    概要: 買食ひ 片山廣子  むかし私がまだむすめ時代には、家々の奥さんたちが近所の若い主婦やおよめさんの悪口をいふとき、あの人は買食ひが好きですつてね、毎日のやうに買食ひをしてゐるんですつて! といふやうなことを言つて、それが女性の最大の悪徳のやうであつた。 それが美徳でないことは... ...
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  • タイトル: お嬢さん
    著者: 片山広子
    出版社: ConTenDo
    概要: お嬢さん 片山廣子  花の里、吉原にその青年は初めて行つたのである。 それから十日位すぎて私にその夜のてんまつを聞かしてくれた。 彼と私とは年齢の差を越えての友達だつた。 青年は古い紳士の家に生れて上品で神経質だつたが、同時に人のおもひもかけない突飛な真似もする人で、その吉原行....
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  • タイトル: 「王の玄関」イエーツ戯曲
    著者: 片山広子
    出版社: ConTenDo
    概要:  この頃何年ぶりかでイエーツの戯曲「王の玄関」をよみ返してみた。 芝居としては面白くないかもしれないと思つたが、アイルランド人である作者の心がみんなの人物のうちに映つて、天才も常識者も乞食も軍人も愉快に勝手にせりふを言つてゐる。 王宮の入口だけを舞台にして、うごきの少ない芝居であるが......
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  • タイトル: 赤とピンクの世界
    著者: 片山広子
    出版社: ConTenDo
    概要: 赤とピンクの世界 片山廣子  農村が町となり、ながめが好く空気もきれいなので、だんだん新しい家が出来て、住む人も多くなつて来た。 町のひらけ始めた時分に出来た十軒ばかりの家は、それぞれ屋根の色がちがひ坪数もちがつてゐるが、どの家もみんなみづみづしい生垣で、庭に椿や海棠やぼけ... ...
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  • タイトル: 露伴先生の思い出
    著者: 和辻哲郎
    出版社: ConTenDo
    概要:  関東大震災の前数年の間、先輩たちにまじって露伴先生から俳諧の指導をうけたことがある。 その時の印象では、先生は実によく物の味のわかる人であり、またその味を人に伝えることの上手な人であった。 俳句の味ばかりでなく、釣りでも、将棋でも、その他人生のいろいろな面についてそうであった。 そう....
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  • タイトル: 夏目先生の追憶
    著者: 和辻哲郎
    出版社: ConTenDo
    概要: 一  夏目先生の大きい死にあってから今日は八日目である。 私の心は先生の追懐に充ちている。 しかし私の乱れた頭はただ一つの糸をも確かに手繰り出すことができない。 私は夜ふくるまでここに茫然と火鉢の火を見まもっていた。  昨日私は先生について筆を執る事を約した。 その時の気持...
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  • タイトル: 藤村の個性
    著者: 和辻哲郎
    出版社: ConTenDo
    概要:  藤村は非常に個性の強い人で、自分の好みによる独自の世界というふうなものを、おのずから自分の周囲に作り上げていた。 衣食住のすみずみまでもその独特な好みが行きわたっていたであろう。 酒粕に漬けた茄子が好きだというので、冬のうちから、到来物の酒粕をめばりして、台所の片隅に貯えておき、茄......
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  • タイトル: 漱石の人物
    著者: 和辻哲郎
    出版社: ConTenDo
    概要:  私が漱石と直接に接触したのは、漱石晩年の満三個年の間だけである。 しかしそのおかげで私は今でも生きた漱石を身近に感じることができる。 漱石はその遺した全著作よりも大きい人物であった。 その人物にいくらかでも触れ得たことを私は今でも幸福に感じている。  初めて早稲田南町の漱石山房を...
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