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寺田寅彦

検索結果263件中136件から180件までを表示
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  • タイトル:
    著者: 寺田寅彦
    出版社: ConTenDo
    概要:  またひとしきり強いのが西の方から鳴って来て、黒く枯れた紅葉を机の前のガラス障子になぐり付けて裏の藪を押し倒すようにして過ぎ去った。 草も木も軒も障子も心から寒そうな身慄をした。 ちょうど哀れをしらぬ征服者が蹄のあとに残して行く戦者の最後の息であるかのような悲しい音を立てている。 これ....
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  • タイトル: 子規自筆の根岸地図
    著者: 寺田寅彦
    出版社: ConTenDo
    概要:  子規の自筆を二つ持っている。 その一つは端書で「今朝ハ失敬、今日午後四時頃夏目来訪只今(九時)帰申候。 寓所ハ牛込矢来町三番地字中ノ丸丙六〇号」とある。 片仮名は三字だけである。 「四時頃」の三字はあとから行の右側へ書き入れになっている。 表面には「駒込西片町十番地いノ十六 寺田寅...
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  • タイトル: 子規の追憶
    著者: 寺田寅彦
    出版社: ConTenDo
    概要:  子規の追憶については数年前『ホトトギス』にローマ字文を掲載してもらったことがある。 今度これを書くのに参考したいと思って捜したが、その頃の雑誌が手許に見当らない。 とにかく同じような事を二度は書きたくないから、前に書かなかったと思うことだけを記すことにする。         ....
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  • タイトル: 鴫つき
    著者: 寺田寅彦
    出版社: ConTenDo
    概要:  別役の姉上が来て西の上り端で話していたら要太郎が台所の方から自分を呼んで裏へ鴫を取りに行かぬかと云う。 自分はまだ一度も行った事がないが病後の事であるからと思うて座敷で書見をしている父上に行ってもよう御座いましょかと聞くと行くはよいが傘をさして行けとの事であったから、帽をかぶって... ...
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  • タイトル: 鴫突き
    著者: 寺田寅彦
    出版社: ConTenDo
    概要: 「鴫突き」のことは前に何かの機会に少しばかり書いたことがあったような気がするが、今はっきり思い出せないし、それに、事柄は同じでも雑誌『野鳥』の読者にはたぶんまた別な興味があるかもしれないと思うからそういう意味で簡単にこの珍しい狩猟法について書いてみることとする。  高知市附近で... ...
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  • タイトル: 障子の落書
    著者: 寺田寅彦
    出版社: ConTenDo
    概要:  平一は今朝妹と姪とが国へ帰るのを新橋まで見送って後、なんだか重荷を下ろしたような心持になって上野行の電車に乗っているのである。 腰掛の一番後ろの片隅に寄りかかって入口の脇のガラス窓に肱をもたせ、外套の襟の中に埋るようになって茫然と往来を眺めながら、考えるともなくこの間中の出来事を... ...
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  • タイトル: 書簡(Ⅰ)
    著者: 寺田寅彦
    出版社: ConTenDo
    概要:  拝復。 島木さんの事について何か書くようにとの御手紙を頂きましたので、考えてはみましたが、私は同氏から稀に御手紙は頂戴しておりましたものの、御目にかかったのは前後にただ一度だけ、それも宴会の席上でちょっと御挨拶をしたばかりでありまして、同氏の追憶と云っては別段に申上げるほどの資格... ...
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  • タイトル: 書簡(Ⅱ)
    著者: 寺田寅彦
    出版社: ConTenDo
    概要:  拝復。 始終『アララギ』を送って頂いておりながらほんの時々しか読んでいないので甚だすまない気がしております。 今度二十五周年記念号を出すので何か書くようとの懇篤な御すすめがありましたので何かと考えてみましたが右様の次第でありますからほとんど何も申上げる材料はないのでありますが、せっ......
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  • タイトル: 重兵衛さんの一家
    著者: 寺田寅彦
    出版社: ConTenDo
    概要:  明治十四年自分が四歳の冬、父が名古屋鎮台から熊本鎮台へ転任したときに、母と祖母と次姉と自分と四人で郷里へ帰って小津の家に落ちつき、父だけが単身で熊本へ赴任して行った。 そうして明治十八年に東京の士官学校附に栄転するまでただの一度も帰省しなかったらしい。 交通の便利な今のわれわれには......
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  • タイトル: 高浜さんと私
    著者: 寺田寅彦
    出版社: ConTenDo
    概要:  高浜さんとはもうずいぶん久しく会わないような気がする。 丸ビルの一階をぶらつく時など、八階のホトトギス社を尋ねて一度昔話でもしてみたいような気のすることがある。 今度改造社から「虚子の人と芸術」について何か書けと言われたについて、その昔話をペンですることにする。  三十余年前のこ....
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  • タイトル: 追憶の医師達
    著者: 寺田寅彦
    出版社: ConTenDo
    概要:  子供の時分に世話になった医師が幾人かあった。 それがもうみんなとうの昔に故人になったしまって、それらの記念すべき諸国手の面影も今ではもう朧気な追憶の霧の中に消えかかっている。  小学時代にかかりつけの家庭医は岡村先生という当時でももう相当な老人であった。 頭髪は昔の徳川時代の医者....
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  • タイトル: 追憶の冬夜
    著者: 寺田寅彦
    出版社: ConTenDo
    概要:  子供の時分の冬の夜の記憶の中に浮上がって来る数々の物象の中に「行燈」がある。 自分の思い出し得られる限りその当時の夜の主なる照明具は石油ランプであった。 時たま特別の来客を饗応でもするときに、西洋蝋燭がばね仕掛で管の中からせり上がって来る当時ではハイカラな燭台を使うこともあったが、......
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  • タイトル: 東上記
    著者: 寺田寅彦
    出版社: ConTenDo
    概要:  八月二十六日床を出でて先ず欄干に倚る。 空よく晴れて朝風やゝ肌寒く露の小萩のみだれを吹いて葉鶏頭の色鮮やかに穂先おおかた黄ばみたる田面を見渡す。 薄霧北の山の根に消えやらず、柿の実撒砂にかちりと音して宿夢拭うがごとくにさめたり。 しばらくの別れを握手に告ぐる妻が鬢の後れ毛に風ゆらぎて....
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  • タイトル: 根岸庵を訪う記
    著者: 寺田寅彦
    出版社: ConTenDo
    概要:  九月五日動物園の大蛇を見に行くとて京橋の寓居を出て通り合わせの鉄道馬車に乗り上野へ着いたのが二時頃。 今日は曇天で暑さも薄く道も悪くないのでなかなか公園も賑おうている。 西郷の銅像の後ろから黒門の前へぬけて動物園の方へ曲ると外国の水兵が人力と何か八釜しく云って直ぶみをしていたが話が......
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  • タイトル: 初旅
    著者: 寺田寅彦
    出版社: ConTenDo
    概要:  幼い時に両親に連れられてした長短色々の旅は別として、自分で本当の意味での初旅をしたのは中学時代の後半、しかも日清戦争前であったと思うから、たぶん明治二十六年の冬の休暇で、それも押詰まった年の暮であったと思う。 自分よりは一つ年上の甥のRと二人で高知から室戸岬まで往復四、五日の遠足... ...
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  • タイトル: 半日ある記
    著者: 寺田寅彦
    出版社: ConTenDo
    概要:  九月二十四日、日曜日、空よく晴れて暑からず寒からず。 数学の宿題も午前の中に片付けたれば午後半日は思うまま遊ぶべしと定まれば昼飯待遠し。 今日は彼岸にや本堂に人数多集りて和尚の称名の声いつもよりは高らかなるなど寺の内も今日は何となく賑やかなり。 線香と花估るゝ事しきりに小僧幾度か箒引....
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  • タイトル: 病院風景
    著者: 寺田寅彦
    出版社: ConTenDo
    概要:  東京××大学医学部附属病院、整形外科病室第N号室。 薄暗い廊下のドアを開けて、室へはいると世の中が明るい。 南向きの高い四つの窓から、東京の空の光がいっぱいに流れ込む。 やや煤けた白い壁。 婦人雑誌の巻頭挿画らしい色刷の絵が一枚貼ってある。 ベッドが八つ。 それがいろいろ様式がち...
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  • タイトル: 二つの正月
    著者: 寺田寅彦
    出版社: ConTenDo
    概要:  九州の武雄温泉で迎えた明治三十年の正月と南欧のナポリで遭った明治四十三年の正月とこの二つの旅中の正月の記憶がどういう訳か私の頭の中で不思議な聯想の糸につながれて仕舞い込まれている。 一方を思い出すと必ず他方がくっついて一緒に出て来るのである。  熊本高等学校に入学した年の冬の休......
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  • タイトル:
    著者: 寺田寅彦
    出版社: ConTenDo
    概要:  天幕の破れ目から見ゆる砂漠の空の星、駱駝の鈴の音がする。 背戸の田圃のぬかるみに映る星、籾磨歌が聞える。 甲板に立って帆柱の尖に仰ぐ星、船室で誰やらが欠びをする。 (明治三十二年十月『ホトトギス』) 底本:「寺田寅彦全集 第一巻」岩波書店    1996(平成8)年12月....
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  • タイトル: まじょりか皿
    著者: 寺田寅彦
    出版社: ConTenDo
    概要:  十二月三十一日、今年を限りと木枯しの強く吹いた晩、本郷四丁目から電車を下りて北に向うた忙がしい人々の中にただ一人忙がしくない竹村運平君が交じっていた。 小さい新聞紙の包を大事そうにかかえて電車を下りると立止って何かまごまごしていたが、薄汚い襟巻で丁寧に頸から顋を包んでしまうと歩き... ...
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  • タイトル:
    著者: 寺田寅彦
    出版社: ConTenDo
    概要:  毎年春と秋と一度ずつ先祖祭をするのがわが家の例である。 今年の秋祭はわが帰省中にとの両親の考えで少し繰り上げて八月某日にする事ときめてあったが、数日来のしけで御供物肴がないため三日延びた。 その朝は早々起きて物置の二階から祭壇を下ろし煤を払い雑巾をかけて壇を組みたてようとすると、さ......
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  • タイトル: 明治三十二年頃
    著者: 寺田寅彦
    出版社: ConTenDo
    概要:  明治三十二年に東京へ出て来たときに夏目先生の紹介ではじめて正岡子規の家へ遊びに行った。 それとほとんど同時に『ホトトギス』という雑誌の予約購読者になったのであったが、あの頃の『ホトトギス』はあの頃の自分にとっては実にこの上もなく面白い雑誌であった。 先ず第一に表紙の図案が綺麗で目新......
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  • タイトル: 森の絵
    著者: 寺田寅彦
    出版社: ConTenDo
    概要:  暖かい縁に背を丸くして横になる。 小枝の先に散り残った枯れ/\の紅葉が目に見えぬ風にふるえ、時に蠅のような小さい虫が小春の日光を浴びて垣根の日陰を斜めに閃く。 眩しくなった眼を室内へ移して鴨居を見ると、ここにも初冬の「森の絵」の額が薄ら寒く懸っている。  中景の右の方は樫か何かの....
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  • タイトル: やもり物語
    著者: 寺田寅彦
    出版社: ConTenDo
    概要:  ただ取り止めもつかぬ短夜の物語である。  毎年夏始めに、程近い植物園からこのわたりへかけ、一体の若葉の梢が茂り黒み、情ない空風が遠い街の塵を揚げて森の香の清い此処らまでも吹き込んで来る頃になると、定まったように脳の工合が悪くなる。 殺風景な下宿の庭に鬱陶しく生いくすぶった八つ手......
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  • タイトル: 雪ちゃん
    著者: 寺田寅彦
    出版社: ConTenDo
    概要:  学校の昼の休みに赤門前の友の下宿の二階にねころんで、風のない小春日の温かさを貪るのがあの頃の自分には一つの日課のようになっていた。 従ってこの下宿の帳場に坐っていつもいつも同じように長い煙管をふすべている主婦ともガラス障子越しの御馴染になって、友の居ると居ないにかかわらず自由に階... ...
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  • タイトル:
    著者: 寺田寅彦
    出版社: ConTenDo
    概要:          一  石の階段を上って行くと広い露台のようなところへ出た。 白い大理石の欄干の四隅には大きな花鉢が乗っかって、それに菓物やら花がいっぱい盛り上げてあった。  前面には湖水が遠く末広がりに開いて、かすかに夜霧の奥につづいていた。 両側の岸には真黒な森が高く低く....
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  • タイトル: 異郷
    著者: 寺田寅彦
    出版社: ConTenDo
    概要:       ウェルダアの桜  大きな河かと思うような細長い湖水を小蒸気で縦に渡って行った。 古い地質時代にヨーロッパの北の半分を蔽っていた氷河が退いて行って、その跡に出来た砂原の窪みに水の溜ったのがこの湖とこれに連なる沢山の湖水だそうである。 水は沈鬱に濁っている。 変化の少ない....
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  • タイトル: ある幻想曲の序
    著者: 寺田寅彦
    出版社: ConTenDo
    概要:          一  何もない空虚の闇の中に、急に小さな焔が燃え上がる。 墓原の草の葉末を照らす燐火のように、深い噴火口の底にひらめく硫火の舌のように、ゆらゆらと燃え上がる。  焔の光に照らされて、大きな暖炉の煤けた空洞が現われる。 焔は空洞の腹を嘗めて頂上の暗い穴に吸い込....
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  • タイトル:
    著者: 寺田寅彦
    出版社: ConTenDo
    概要:  始めてこの浜へ来たのは春も山吹の花が垣根に散る夕であった。 浜へ汽船が着いても宿引きの人は来ぬ。 独り荷物をかついで魚臭い漁師町を通り抜け、教わった通り防波堤に沿うて二町ばかりの宿の裏門を、やっとくぐった時、朧の門脇に捨てた貝殻に、この山吹が乱れていた。 翌朝見ると、山吹の垣の後ろは....
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  • タイトル: 秋の歌
    著者: 寺田寅彦
    出版社: ConTenDo
    概要:  チャイコフスキーの「秋の歌」という小曲がある。 私はジンバリストの演奏したこの曲のレコードを持っている。 そして、折にふれて、これを取り出して、独り静かにこの曲の呼び出す幻想の世界にわけ入る。  北欧の、果てもなき平野の奥に、白樺の森がある。 歎くように垂れた木々の梢は、もう黄金...
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  • タイトル: 震災日記より
    著者: 寺田寅彦
    出版社: ConTenDo
    概要: 大正十二年八月二十四日 曇、後驟雨  子供等と志村の家へ行った。 崖下の田圃路で南蛮ぎせるという寄生植物を沢山採集した。 加藤首相痼疾急変して薨去。 八月二十五日 晴  日本橋で散弾二斤買う。 ランプの台に入れるため。 八月二十六日 曇、夕方雷雨  月蝕雨で見え...
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  • タイトル: 颱風雑俎
    著者: 寺田寅彦
    出版社: ConTenDo
    概要:  昭和九年九月十三日頃南洋パラオの南東海上に颱風の卵子らしいものが現われた。 それが大体北西の針路を取ってざっと一昼夜に百里程度の速度で進んでいた。 十九日の晩ちょうど台湾の東方に達した頃から針路を東北に転じて二十日の朝頃からは琉球列島にほぼ平行して進み出した。 それと同時に進行速度が....
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  • タイトル: 新春偶語
    著者: 寺田寅彦
    出版社: ConTenDo
    概要:  新玉の春は来ても忘れられないのは去年の東北地方凶作の悲惨事である。 これに対しては出来るだけの応急救済法を講じなければならないことは勿論であるが、同時にまた将来いつかは必ず何度となく再起するにきまっているこの凶変に備えるような根本的研究とそれに対する施設を、この機会に着手すること... ...
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  • タイトル: 津浪と人間
    著者: 寺田寅彦
    出版社: ConTenDo
    概要:  昭和八年三月三日の早朝に、東北日本の太平洋岸に津浪が襲来して、沿岸の小都市村落を片端から薙ぎ倒し洗い流し、そうして多数の人命と多額の財物を奪い去った。 明治二十九年六月十五日の同地方に起ったいわゆる「三陸大津浪」とほぼ同様な自然現象が、約満三十七年後の今日再び繰返されたのである。 ......
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  • タイトル: 伊香保
    著者: 寺田寅彦
    出版社: ConTenDo
    概要:  二三年前の夏、未だ見たことのない伊香保榛名を見物の目的で出掛けたことがある。 ところが、上野驛の改札口を這入つてから、ふとチヨツキのかくしへ手をやると、旅費の全部を入れた革財布がなくなつてゐた。 改札口の混雜に紛れて何處かの「街の紳士」の手すさみに拔取られたものらしい。 もう二度と出....
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  • タイトル: 厄年と etc.
    著者: 寺田寅彦
    出版社: ConTenDo
    概要:  気分にも頭脳の働きにも何の変りもないと思われるにもかかわらず、運動が出来ず仕事をする事の出来なかった近頃の私には、朝起きてから夜寝るまでの一日の経過はかなりに永く感ぜられた。 強いて空虚を充たそうとする自覚的努力の余勢がかえって空虚その物を引展ばすようにも思われた。 これに反して振......
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  • タイトル: 静岡地震被害見学記
    著者: 寺田寅彦
    出版社: ConTenDo
    概要:  昭和十年七月十一日午後五時二十五分頃、本州中部地方関東地方から近畿地方東半部へかけてかなりな地震が感ぜられた。 静岡の南東久能山の麓をめぐる二、三の村落や清水市の一部では相当潰家もあり人死もあった。 しかし破壊的地震としては極めて局部的なものであって、先達ての台湾地震などとは比較に......
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  • タイトル: 年賀状
    著者: 寺田寅彦
    出版社: ConTenDo
    概要:  友人鵜照君、明けて五十二歳、職業は科学的小説家、持病は胃潰瘍である。  彼は子供の時分から「新年」というものに対する恐怖に似たあるものを懐いていた。 新年になると着なれぬ硬直な羽織はかまを着せられて親類縁者を歴訪させられ、そして彼には全く意味の分らない祝詞の文句をくり返し暗誦さ......
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  • タイトル: 随筆難
    著者: 寺田寅彦
    出版社: ConTenDo
    概要:  随筆は思ったことを書きさえすればよいのであるから、その思ったことがどれほど他愛のないことであっても、またその考えがどんなに間違った考えであっても、ただ本当にそう思ったことをその通り忠実に書いてありさえすればその随筆の随筆としての真実性には欠陥はないはずである。 それで、間違ったこ... ...
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  • タイトル: 科学に志す人へ
    著者: 寺田寅彦
    出版社: ConTenDo
    概要:  新学年開始のこの機会に上記の題で何か書けという編輯員からの御注文である。 別に腹案もないからと一応御断りしたが、何でもいいから書けといわれる。 自分の学生時代の想い出のようなものでもいいからといわれるので、たださしあたり思いつくままを書くことにする。 上の表題は当らない。 単に「追憶...
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  • タイトル: 変った話
    著者: 寺田寅彦
    出版社: ConTenDo
    概要:       一 電車で老子に会った話  中学で孔子や孟子のことは飽きるほど教わったが、老子のことはちっとも教わらなかった。 ただ自分等より一年前のクラスで、K先生という、少し風変り、というよりも奇行を以て有名な漢学者に教わった友人達の受売り話によって、孔子の教えと老子の教えと... ...
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  • タイトル: B教授の死
    著者: 寺田寅彦
    出版社: ConTenDo
    概要:  さわやかな若葉時も過ぎて、日増しに黒んで行く青葉のこずえにうっとうしい微温の雨が降るような時候になると、十余年ほど前に東京のSホテルで客死したスカンジナビアの物理学者B教授のことを毎年一度ぐらいはきっと思い出す。 しかし、なにぶんにももうだいぶ古いことであって、記憶が薄くなってい... ...
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  • タイトル: 物売りの声
    著者: 寺田寅彦
    出版社: ConTenDo
    概要:  毎朝床の中でうとうとしながら聞く豆腐屋のラッパの音がこのごろ少し様子が変わったようである。 もとは、「ポーピーポー」というふうに、中に一つ長三度くらい高い音をはさんで、それがどうかすると「起きろ、オーキーロー」と聞こえたものであるが、近ごろは単に「ププー、プープ」というふうに、た... ...
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  • タイトル: 俳句の精神
    著者: 寺田寅彦
    出版社: ConTenDo
    概要:      一 俳句の成立と必然性  五七五の定型と、季題および切れ字の插入という制約によって規定された従来普通の意味での俳句あるいは発句のいわゆる歴史的の起原沿革については、たぶんそういう方面に詳しい専門家が別項で述べ尽くされることと思うから、ここで自分などが素人くさい蛇足... ...
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  • タイトル: 俳句の型式とその進化
    著者: 寺田寅彦
    出版社: ConTenDo
    概要:  三十年ほどの間すっかり俳句の世間から遠ざかって仮寝をしていた間に、いろいろな「新型式俳句」が発生しているのを、やっとこのごろ目をさましてはじめて気がついて驚いているところである。 二十二字三字四字から二十五字六字というのがあるかと思うと三十四字五字というのもある。 文字数においてす......
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